年間120万人が訪れるダイビング情報サイト

南紀シーマンズクラブで潜る串本

南紀シーマンズクラブで潜る串本

本州最南端にあり本州唯一の亜熱帯気候に属しているといわれる串本。
海の中も温帯と亜熱帯の生物がミックスされ、ほかでは味わえない景観をもたらしています。
そんな串本の海が関西圏のみならず日本中のダイバーに知れ渡るようになったのは30年以上前に誕生した《南紀シーマンズクラブ》あってこそ!
串本とともに成長してきた同サービスと串本の海の魅力を探ってみましょう。

※2021年4月現在の情報です。

南紀シーマンズクラブってこんなお店♪

串本駅から車で10分、穏やかな海が目の前に

Movie by Nanki Seamans Club

まず動画をご覧いただいたのは、《南紀シーマンズクラブ》が海の真ん前にあることを知ってほしかったため。JR紀勢本線の特急くろしおも停車する串本駅から車で約10分のところに位置しており、時間帯によっては送迎もしてくれるので、電車で行くこともできます。
ダイビングボートが目の前の専用桟橋から出航するので、時間を無駄なくたっぷりとダイビングタイムを過ごせるというわけです。

《南紀シーマンズクラブ》の専用桟橋。浮き桟橋になっているので、潮の干満にかかわらずボート乗降がしやすくなっています

《南紀シーマンズクラブ》の専用桟橋。浮き桟橋になっているので、潮の干満にかかわらずボート乗降がしやすくなっています

「西に串本あり」を確立させた

《南紀シーマンズクラブ》が串本に誕生したのは1989年4月のこと。それまでも紀伊半島の南端という絶好のロケーションであり、海中公園があることからダイバーたちにとっての聖地として人気を集めていましたが、同年に映画『彼女が水着にきがえたら』が公開され、ダイバー人口が爆発的に増えたこともあり、串本にもたくさんのダイバーが訪れるようになりました。それまでにまだ5店舗もなかった串本のダイビングサービスですが、《南紀シーマンズクラブ》では「串本の海をもっと広く知ってほしい」と、代表の島野さん一家がさまざまな情報を発信。1991年には串本の他のダイビングサービスと共同で『マリンダイビング』取材陣を、海外のように大物&魚群がガンガンのビッグスポット「浅地」に案内してくれたり、ガイド陣が手間暇かけて「マリンダイビング水中写真コンテスト」のビデオ部門に応募、1992年1月号に発表された第21回には「住崎」で撮影したイシモチの仲間の超大群を巡る大型回遊魚や中型の魚たちの壮絶なドラマを展開するシーンで応募、グランプリを受賞したりして、串本=魚群や大物のイメージを確立しました。さらに、サンゴ礁やマクロ生物の魅力も次々と発表、「西に串本あり」を徹底的に私たちダイバーに見せつけてくれたのでした。

海の目の前に立つ《南紀シーマンズクラブ》。建物1階にダイビングサービス施設があり、2階はクラブハウスで宿泊も可能。アウトドアの大きなテーブルセットはグループごとに利用するのにも快適

海の目の前に立つ《南紀シーマンズクラブ》。建物1階にダイビングサービス施設があり、2階はクラブハウスで宿泊も可能。アウトドアの大きなテーブルセットはグループごとに利用するのにも快適

《南紀シーマンズクラブ》の現代表・島野利之さん。「とっちゃん」の愛称で呼び親しまれていて、インストラクション、ガイディングでも定評あり

《南紀シーマンズクラブ》の現代表・島野利之さん。「とっちゃん」の愛称で呼び親しまれていて、インストラクション、ガイディングでも定評あり

至れり尽くせりなサービスの噂は東京にまで届く

あくまでも謙虚で低姿勢な《南紀シーマンズクラブ》の代表、島野利之さん(お父様が創業、2代目となる)。オープン以来「お一人様大歓迎、一人のお客様を大切に。安全第一」をモットーに、それまで大多数だった都市型ショップツアーの受け入ればかりでなく、個人のお客様も受け入れ、海の中のガイディングのみならず、到着してから串本を出発するまで快適に過ごせるような施設や設備づくりに注力してきている。今では追随するダイビングサービスもあるが、乾いたバスタオルがいつでも使えるのはとてもありがたいと、タオルサービスが始まってすぐ、東京でも話題になっていたほど。使いやすい更衣室や女性にやさしいアメニティの常備、冷えた体を温める、フリーで利用できる飲み物サービスなどなど、ありがたいことがいっぱいあって、病みつきになること間違いありません。
ちなみに、「マリンダイビング大賞」の前身「ダイブ&トラベル大賞」がスタートしたのは2000年(発表は2001年)。初年度の「国内ダイビングサービス部門」では、今のようにエリア分けされていないにもかかわらず、1位に選ばれたのは《南紀シーマンズクラブ》でした。これが数年続くほど、同店はトップクラスの人気を誇っているのです。

密にならないように使える更衣室

密にならないように使える更衣室

いつでも利用できるドリンクコーナー

いつでも利用できるドリンクコーナー

頼れるガイド陣

さらに、国内ダイビングガイド部門が新設されると、今度は《南紀シーマンズクラブ》の名ガイド、岩﨑俊哉さんが長い間トップクラスに君臨。さらに岩崎さんを有名にしたのが「バブルリングのスペシャリスト」として。「探偵!ナイトスクープ」「めざましテレビ」をはじめ、さまざまなメディアでも取り上げられています。もちろん、串本の海を案内させたら天下一品という点を忘れてはいけません!

ほかにも水中写真に詳しい小池広貴(ひろたか)さんや、いつも明るくて元気な川嶋裕士(ひろし)さんなど、一緒にいて楽しくて頼りになるガイド&インストラクターがズラリ!

右から代表のとっちゃんこと島野さん、川嶋さん、小池さん、岩﨑さん

右から代表のとっちゃんこと島野さん、川嶋さん、小池さん、岩﨑さん

岩﨑さんの得意とするバブルリング。これだけ連続してバブルリングが作れ、1つの写真の中に輪を収められるようにしてくれるのはまさに「天才」!

岩﨑さんの得意とするバブルリング。これだけ連続してバブルリングが作れ、1つの写真の中に輪を収められるようにしてくれるのはまさに「天才」!

外海も内海もラクラク~な専用ボート

串本の海ではボートダイビングが主流です。《南紀シーマンズクラブ》には高速で外洋へ行くのもラクラクな大型ダイビング専用ボートから小回りの利くダイビングボートまで計3隻あり、グループごとに、スキルや目的別に、利用することができます。
ダイビングデッキが広く、ベンチに座った状態でタンクが背負えるようになっているのと、エントリーがしやすい広い後尾デッキ、そしてエグジット後も船に上がりやすいよう、緻密に計算されたラダーが設置されているなど、ここでも至れり尽くせり。外海のダイビングスポットへも内海へも快適なクルージングが楽しめることウケ合いです。
※ビーチダイビングのスポットもあります。

大型のダイビング専用ボートは快速なので、外海のダイビングスポットへも片道平均12分!

大型のダイビング専用ボートは快速なので、外海のダイビングスポットへも片道平均12分!

アンカーロープやブイのロープが使えるので、初心者でも潜降しやすい

アンカーロープやブイのロープが使えるので、初心者でも潜降しやすい

エンリッチド・エア・ナイトロックスも低料金で提供

お客様一番!の《南紀シーマンズクラブ》では、「安全第一で、のんびりゆったり潜っていただけるよう心がけています」とのこと。
安全といえば、トラブルが起きないようにするのはもちろん、減圧症対策も大切です。串本のダイビングスポットは全体的に最大深度は浅めではあるものの、平均水深はやや深いスポットが多い。窒素がたまりやすいというリスクがあるため、「酸素濃度の高いエンリッチド・エア・ナイトロックスを使用するのがとても効果的」と島野さんは言います。
「自社に製造設備がありますので、いつでも32%のエンリッチド・エア・ナイトロックスをご利用できます。差額料金を少額に抑えて、たくさんの方に安全に潜っていただきたいと考えています。日帰りでの車移動の方、シニアダイバー、フォト派ダイバーの皆さま、ぜひご利用ください」
ということで、同店では1本につきわずか550円追加料金で借りられます。

《南紀シーマンズクラブ》でエンリッチド・エア・ナイトロックスを製造しているので、低価格の追加料金で利用できる。スペシャリティコースも開催しているので、初めてという方は受講してみては?

《南紀シーマンズクラブ》でエンリッチド・エア・ナイトロックスを製造しているので、低価格の追加料金で利用できる。スペシャリティコースも開催しているので、初めてという方は受講してみては?

串本の海がすごすぎる

黒潮の恵みがたっぷり

串本が本州最南端に位置し、亜熱帯地域に分布していることは既に紹介していますが、この地理的な状況が串本の海を日本でもトップクラスの生物多様性あふれるダイビングスポットに押し上げていることはあきらかです。さらに南西から流れてくる世界最大級の大暖流「黒潮」は、温かくて透明な海水なのですが、この黒潮が南からたくさんの幼魚や生き物の赤ちゃんを運んできます。串本は亜熱帯地域ですからほかの本州沿岸に比べて暖かい。ということは、流れてきた生き物が定着して生息していけるということになります。実際、串本のダイビングスポットでは南の島で見るような大きなミズガメカイメン(スリバチカイメンなどとも呼ばれる)や造礁サンゴ、そしてサンゴの群生にすむトロピカルフィッシュが多く生息しています。

大サンゴ群生域はラムサール条約湿地に登録

串本のクシハダミドリイシやオオナガレハナサンゴなどのサンゴ類は世界最北端の大群生域。サンゴ礁域ではないもののサンゴ礁域といっていいほど貴重な生態系を維持していることから、2005年11月、ラムサール条約湿地として登録されています。

サンゴが大群生し、ラムサール条約湿地にも登録されている串本の海

サンゴが大群生し、ラムサール条約湿地にも登録されている串本の海

一年を通して見どころ満点

春先からグングン水温が上がり始めてくる串本ですが、亜熱帯地域にあるということで、水温も最低で16℃と温かく、8月頃には28℃を超えることもあります。
さらに串本にはダイナミックな外海のスポットのほかに、風や大波を遮る内海のスポットがありますので、台風が直撃しない限り潜ることができるというわけです。しかも、海の中は温帯と熱帯の生物が入り混じり、国内有数の生物相の厚さ! 年間を通して見どころも満点です。

春~初夏の串本はココをチェック!

外洋なら「浅地」「双島沖2の根」が狙い目

Movie by Nanki Seamans Club

黒潮がすぐそばを通る(時として当たる)串本の海。透明度がいい時は優に30mオーバー! 外海のダイビングスポットに行ってドボンと海に入れば、青、青、青の世界が待っています。春先は海藻などが溶け出して濁ることもありますが、内海に比べれば透明度はいいことも。
串本随一のビッグスポット「浅地」や「双島沖2の根」では、6月の末頃からカンパチ、ツムブリ、カツオやシイラ、マダラトビエイが登場。運が良ければそのいくつかに遭遇できるかもしれません。
なお、黒潮が近づいてくると透視度がグンと良くなり、水温も上昇します。ただし、「外洋では潮流が速い時がありますので、お気をつけください」と島野さん。

内海なら「住崎」「備前」「グラスワールド」

アオリイカの求愛・産卵シーンも見もの!

アオリイカの求愛・産卵シーンも見もの!

地形が入り組んでいて、良港も多い串本では、内海のダイビングスポットも抜群! 透明度は外海に比べると落ちますが、GW頃は例年水温19℃前後、6月には一気に23℃ぐらいまで上がることもあり、爆発的に生物が増えてくるのもこの時期です(2021年4月初旬現在で18℃もあります)。
5月初旬からの一番の見どころといえば、アオリイカ。産卵床を「備前」「住崎」などに設置するのですが、その周辺でメスのアオリイカを我がモノにしようと、オスたちが壮絶な闘いを繰り広げたり、メスに猛烈にアピールしたりと、さまざまな生態シーンを観察することができます。特に産卵床にメスが卵を産みつけている間、オスが見守っている姿には心打たれるものも。産み付けた乳白色の筒にびっしり詰まった卵は一カ月前後でハッチアウトしますので、そうしたシーンを狙ってもいいでしょう。

ほかにも見どころいっぱいの串本の内海。水中写真派はじっくり狙いに来てください!

まるでケラマのニシバマのようなアザハタの根は「住崎」にもある

まるでケラマのニシバマのようなアザハタの根は「住崎」にもある

ジョーフィッシュの口内保育も頻繁に見られるので狙いたい

ジョーフィッシュの口内保育も頻繁に見られるので狙いたい

青い海中に伸びるムチヤギに、よく見ると3尾もガラスハゼが! こんなサプライズも串本では日常茶飯事

青い海中に伸びるムチヤギに、よく見ると3尾もガラスハゼが! こんなサプライズも串本では日常茶飯事

フォトジェニックな色合い、柄でお馴染みのクダゴンベも狙える

フォトジェニックな色合い、柄でお馴染みのクダゴンベも狙える

写真のキリンミノやミノカサゴの仲間たちもフォトジェニックで撮り甲斐あり

写真のキリンミノやミノカサゴの仲間たちもフォトジェニックで撮り甲斐あり

「グラスワールド」では温帯の魚、カゴカキダイがこんな玉になっていることも

「グラスワールド」では温帯の魚、カゴカキダイがこんな玉になっていることも

春濁りの時の潜り方

春先に濁りが入るといっても、自分の指先が見えなくなるほどにはならないようではありますが、濁っている時の注意点を島野さんに聞いてみました。
「ダイビングに夢中になり過ぎて、バディやガイドから離れ過ぎないようにしてください」
とのこと。確かに! 普段は透視度が良くて、青い串本の海ではありますが、濁りが入った時はロストしないように気をつけましょう!
ちなみに、透視度、透明度が悪いというのは、栄養分が豊かな証拠でもあるので、予想外の生き物に会える可能性は大ですヨ。

串本にある
ダイビングショップを探す

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE