ベテランイントラ・かっしーが回答♪
苦手スキルやダイビングの悩み Q&A
【第2回】
耳ぬき・中性浮力・潜降など、ダイビングに必要なスキルは身につけておくべきですが、なかなかできない。難しすぎる!という方も多いのではないでしょうか?
多くのダイバーのスキルの悩みを聞いて解決してきたベテランイントラ・かっしーこと柏崎洋介さん(スキューバプロショップ大井町店店長)に、皆さんの質問や悩みに答えていただきます!
※読者の皆さまのご質問やお悩みを大募集! 今回はマリンダイビングWeb編集部がよく質問されることを中心にお届けします。
ダイビング後の航空機搭乗待機時間は?
Q
ダイビング後、飛行機に乗るのは12時間とか24時間といわれていますが、どれぐらいがいいのですか?
A
人によって違ったことを言う方がいるので、混乱しますよね。ライセンス(Cカード)取得講習中に習うルールは、1日だけしかも1ダイブだけなら12時間あければ飛行機に乗ってOK。数日間や2本以上潜る場合は18時間あけましょうってなってます。
ダイバーなら飛行機で潜りに行ったら、1日だけ1ダイブだけってことはほぼないと思うので「18時間あける」と覚えておくといいです。体験ダイビングの場合は1ダイブだけってこともあるかもしれないですが。
ただ、ハードなダイビング(深い、長い、たくさん潜るなど)の場合は、なるべく長めにあけてから飛行機に乗ったほうがいいかもしれないですね。安全を考えて24時間くらいを目安にしてもいいと思います。
また、リスクの軽減するには、最終日は、浅いダイビングにするとか、エンリッチドエアーを使うとかするといいですよ。
ダイビング後、標高の高いところを通る場合は、どれぐらい待てばいい?
Q
では、ダイビング後、例えば伊豆のダイビングなどは標高の高いところを帰りに通りますが、どれぐらい待ったほうがいいのですか?
A
うーん難しい質問ですね。正直、明確な正解はないです。
4時間以上あけたほうがいいと言う論文もありますね。4時間あけるとダイブコンピュータの残留窒素の表示もかなり少なくなってきます。
あとは、標高が低いルートを通るようにしましょう。箱根越え、仁科峠、戸田峠、伊豆スカイラインは、標高500m越えでNGです。熱函道路、船原峠、東名高速道路、寒川峠、亀石峠は標高500m以下なので、この辺りを通るルートで帰るようにしましょう。
また、標高が高い所は、早く通過するのがいいようです。高所での休憩はNGです。
最後のダイブは、浅めに。しかも、安全停止を長めにとるようにするのもいいですね。
極度の近眼です。マスクの選び方は?
Q
この秋、ダイビングを始めて器材をそろそろ買いたいのですが、まずは極度の近眼なので、まずはマスクを買おうかと。選び方のポイントを教えてください。
A
最近は、使い捨てコンタクトレンズが主流なので、コンタクトのまま通常のマスクを使う人が多いです。そのほうが眼鏡に替えるタイミングや置き場所に悩まなくてよくなります。マスククリアーの時は、目をつぶってればOKですし(※1)。
ただ、コンタクトをつけられない人もいると思います。その場合は、度付きマスクが必要です。
度付きマスクは、通常2眼タイプだと度付きレンズを付けられます。1眼でも度付き可能なもの、2眼でもレンズ交換できないものもあるので、度付きレンズ取り付け可能か、まず確認してから選びましょう。
レンズは、既製品とオーダーレンズがありますが、既製品だと安いです。乱視ありや極度に強い度数の場合は、オーダーになります。
度付きマスクの購入は、ネット通販ではなく、実店舗で相談しながらがいいです。来店前に眼科やメガネ屋で視力を調べておくとスムーズです。
また、小さい文字を読む訳ではないので、少し弱めの度数でも問題ないと思います。
※1)マリンダイビングWebでは安全ダイビングの観点からコンタクトレンズを使用してのダイビングは推奨していません。
ウミウシの名前が覚えられない
Q
冬はウミウシの季節といわれますが、ウミウシの名前の覚え方って何かコツはありますか? どうしたらウミウシの名前が覚えられるようになるんだろう?
A
僕もウミウシ覚えるの苦手なんですよ。新しく名前がつくのも多いので常に勉強してます。
まずは、ウミウシ図鑑を用意して、ウミウシの種類を見分けられるようになりましょう。難しい頭楯目(とうじゅんもく)、無楯目(むじゅんもく)とかの種類ではなく名前後半が同じウミウシの種類を覚えみてください。
例えば、なんとかミノウミウシ、なんとかウミコチョウ、なんとかミドリガイ、なんとかリュウグウウミウシ、なんとかツバメガイ、なんとかツノザヤウミウシ、なんとかイボウミウシとか共通する名前を覚えましょう。
次に、水中で見つけたウミウシを今の何ウミウシの仲間だと見分けてみましょう。
そうすると図鑑でも見つけやすくなりますよ。
あとは、デジカメでとって図鑑で調べて、地道に覚えていきましょう!
でも、種類だけでもわかってくるとウミウシ観察が楽しくなりますよ。
冬の海の寒さ対策を教えてください
Q
寒さ対策で以前、入浴剤をスーツの間に入れるということを聞いたことがありますが、大丈夫ですか? 冬の海を潜るのにいい方法はありますか?
A
冬の海を快適に潜るには、ドライスーツを着るのが一番ですが、ドライスーツ高くて買えないから、浮いちゃうから苦手、苦しいから着たくないって方もいると思います。
まずは、レンタルで試してみるといいですよ。ちなみに、うちの店ではレンタル無料ですよ。宣伝しちゃいました(笑)。ドライスーツを慣れるのに2日くらいはやってみて下さい。1日目は慣れないですが2日目は、あれって思うくらい楽になりますよ。
それでもドライがヤダって人は、最近は樹脂製の防水ファスナーが出てきてセミドライがよくなってきてます。おすすめです。水は多少入ってきますが、ドライスーツより動きやすいですよ。ただ、レンタルセミドライ は、ほぼほぼないのでマイスーツが必要です。
普通のウエットスーツで乗り切るには、フードベストは必須です。スーツと同じゴム生地の長袖、長ズボンのインナーを着るのもいいですね。
入浴剤もありです。バブやきき湯などを入れると若干暖かく感じます。気をつけて欲しいのは、色付きの入浴剤だと上がったあと足から黄色やピンク、紫の汁が出てきて気持ち悪いので色が薄いのを選んでくださいね。
僕が学生の頃は、フードベストやインナーを買えなかったので、ウエットスーツの上からトレーナーとかフリースを着て潜ってました。若干暖かくなったような気がしました。あんまりおすすめできないですけどね(笑)
不得意なダイビングスキルを克服したい方、
ダイビングいろいろのストレスや悩みを感じている方必見!
皆さまのご質問&お悩み大募集!
ベテランイントラ・かっしーのQ&Aはいかがでしたか?
マリンダイビングWebでは皆さまからダイビングスキルで苦手なことや、今更聞けない素朴な疑問、こんなところにストレスを感じる!など、ダイビングのお悩みを募集しています。
かっしーにお答えいただき、掲載しますので、ご氏名またはペンネーム、ダイビング歴(年数・経験本数)、念のためご連絡先(Eメールアドレス)を明記の上、下記にお送りください。
プロフィール紹介
かっしーこと柏崎洋介さん
東京農業大学に入学後、ダイビングクラブに入り、すっかり海とダイビングの虜になる。在学中に《スキューバプロショップ》でアルバイトを始め、卒業後はもれなく同社へ。東伊豆の富戸でダイビングガイドを担当した後、同社の代表兼大井町店の店長に。ダイビング歴25年、インストラクター歴21年。現在はPADIコースディレクターとして、ノンダイバーからプロを目指すダイバーまで指導。
東京に2店舗、東伊豆に1店舗あるから
スキルアップやステップアップに超便利!
スキューバプロショップ
ダイビングを始めたい!という方から、ダイビング講習を修了してももっともっとダイビングを楽しみたいというファンダイバーのためのダイビングツアーや、もっとうまくなりたいという方にはスキルアップ講座やステップアップコースを意欲的に開催。
話題の渋谷・宮下パークから徒歩1分のオシャレな渋谷店、交通至便で、納得いくまでダイビング専用プールで講習可能なPADI5スターIDセンターでもある渋谷店、そして東伊豆で海が目の前に立つ、宿泊可能なダイビングリゾート、富戸店(写真)と3つの拠点で講習&サービスを展開。ダイビング専門誌『マリンダイビング』(休刊中)主催のランキング企画で8年連続No.1を樹立した富戸店には、同ランキング企画で1位に何度も選ばれているダイビングガイドの山口敬広さんも常駐。お一人で訪れてもすぐに打ち解けられる、のんびり、あったかな雰囲気にきっとリラックスできるはずです。