年間125万人が訪れるダイビング情報サイト

ベテランイントラ・かっしーが回答♪
苦手スキルやダイビングの悩み Q&A

第18回 ビギナーが苦手な潜降、浮上ほか

苦手スキルやダイビングの悩み Q&A

耳ぬき・中性浮力・潜降など、ダイビングに必要なスキルは身につけておくべきですが、なかなかできない。難しすぎる!という方も多いのではないでしょうか?
多くのダイバーのスキルの悩みを聞いて解決してきたベテランイントラ・かっしーこと柏崎洋介さん(スキューバプロショップ大井町店店長)に、皆さんの質問や悩みに答えていただきます!

皆さまのダイビングスキルのお悩みや疑問募集中!

ご氏名(ペンネーム)とダイビング歴(年数・経験本数)を明記の上、下記にお送りください♪

送り先:info@marinediving.com

ダイビング終盤でどうしても浮いちゃう

Q
私はいつもダイビング終盤で体の浮上が抑えられません……。急浮上を抑えるために必要なことはなんですか??
(ゆきはまる)

A
確かにダイビングの終盤って浮きやすくなりますよね。
浮きやすくなる原因は、3つあります。
①タンクが軽くなる。
②ウエットスーツの浮力が増す。
③BCD内の空気の抜き忘れ。

浮きやすくなるってことは、必ずこの3つの何かが原因になってます。
①と②は、必ず誰にも起こる現象です。タンク内の空気にも重さがあるので後半残圧が減ってくると軽くなって浮いていきます。ウエットスーツは、水圧で縮むので深場では体積が小さくなって沈みやすいですが、浅く戻ると浮力が元に戻るので浮きやすくなります。
だからダイビング終盤に浅場に戻ってくると浮きやすくなるのは、避けられないんです。
さらに③のBCD内の空気も浅場に来ると膨張するので、うまく抜き切らないと、かなり浮きやすくなりますよね。
解決策は、ダイビング終盤の浮きやすくなった時を想定してウエイト量を調整してみてください。ウエイト量は少ないほどうまくなった気がする人が多いし、楽に潜れる気がするかもしれないですが、終盤を快適に潜れる最小限のウエイト量を調整しましょう。
あとは、終盤浮きやすくなると、沈むためにフィンキックをして沈もうとするので、やや頭が下がって、足が上がる姿勢になりやすいです。そうなるとBCD内の空気を抜く時、通常の排気口は上にあるので抜けにくくなり、残ってしまいます。そんな時は、BCDのお尻側にある排気バルブを引っ張って抜いてみてください。
最後にもう一つ、浅場は、浮きにくくなるもんなので、終盤の浅場を潜ってる時は、浅場の中層の浅い位置を泳がないで、なるべく下気味を泳ぐようにすると、若干浮きにくくなりますよ。

中層での安全停止、上手になりたい

Q
着底できない場所やロープがない時の安全停止を上手になりたいです。ダイブコンピュータをじっと見ていないと深度がすぐ変わってしまうため、景色を楽しめません。コツがあれば教えていただきたいです。
(羊/1年)

A
正直、安全停止は、一番悩んでる人が多いです。解決するには、慣れるしかないのですが、コツやポイントがわかれば、早く上達できると思います。
ポイントは、2つ。
ひとつ目は、ダイブコンピュータと周りの景色、インストラクターのどれを見ながら安全停止するか?ですが、答えは全部です。
安全停止中、目で見て水深をキープする人が多いですが、腕にあるコンピュータばかりを見下ろしてると、下がったり上がったりしたあとに気づくので安定しません。また、景色を見て水底や水面との距離感で停止しようとしても、透明度やうねり具合で感覚が変わるので、あまりあてにならないです。インストラクターを見るのが一番あてになるかな? インストラクターは、完璧な中性浮力で停止してるので一番いい目印になりますね。ただ、浮いた人を助けにいったりするので、たまにいなくなるから、その時はチームの次に上手そうな人を目印に変えるといいかもしれないです。
安全停止の時の視野は、インストラクターを中心に見ながら、水面や景色も視野の背景に見て、コンピュータも同時に見ましょう。コンピュータを見る時、腕を見下ろすのではなく、腕を上げて、インストラクターを見ながら、コンピューターも見るようにしてみてください。
2つ目の、中性浮力の調整は、BCDでなく呼吸コントロールでやりましょう。安全停止中にBCDのを入れたり、抜いたり、忙しくしてる人をよく見かけます。そもそも、BCDって水深が変化した時の浮力の変化を補うために使うものです。だから、安全停止のような水深が変わらない時にBCDは使わないんです。最初にBCDを調整したら、あとは、呼吸コントロールです。多めに吐いたり、早く吸ったりなどして調整しましょう。BCDの操作をしなくて済むので、一つ作業も減るので絶対に楽になりますよ。
タイミング見つけて練習してみてください。

ウエイト不足で潜降できない時の対処法

Q
フードベストやアルミタンクでウエイトが足りず潜降できない時の対処方法。
(トゥルーパー/2年半)

A
フードベストやアルミタンクでウエイトが足りない時は、ウエイトを足すのが正解ですかね。
ウエイト量が少ないと楽な気がしますが、そんなことはないです。ダイビング後半のタンクが軽く浅くなって浮いてきた時を考えるとウェイトを増やしたほうが楽です。目安としては、頑張らず、楽に潜降できるくらいのウエイト量がいいと思います。
深く潜ると沈み気味になるからって人もいますが、深く潜ったら沈むもので、BCDを使えばいいんです。
ウエイトを増やすと腰が痛くなるからヤダって言う人もいますが、それはウエイトの位置を調整すれば解決します。腰が痛くなるのは、ウエイトが腰に集中して腰だけが下がり反った状態になるからです。BCDにウェイトを分散したり、腰じゃなくお尻側にウエイトを着けても改善されます。
逆にウエイトがギリギリで後半浮きがちになった時のほうが体が反り気味になるので腰に負担がかかると思いますよ。

【潜降、浮上以外の質問】

フロートの選び方と使い方教えて

Q
フロートの選び方、使い方 ガイドさんが使用しているのは何度も見ましたが、実際に使用したことがなく、本当に必要になったときにどうすればいいか不安。
(No Name)

A
そうですね。フロートっていつもポケットに入れてるけど、入れっぱなし、使い方わからないって方も多いです。
実は、最近のライセンス講習(オープンウォーターダイビング講習)では、フロートの使い方の練習は必須になってます。
使ったことがない方は、一度は練習しといたほうがいいですね。僕のショップでは、アドバンスやレスキュー講習やプール練習会とかの時にフロートの練習をしています。
練習中も水面でポケットにしまったフロートが出てこないとか、なかなか膨らまないとかトラブルもよくあります。
一度、練習するのがおすすめです。
よくお世話になってるインストラクターに相談すれば、喜んで教えてくれると思いますよ。うちのショップでも練習会もしてるし、ファンダイビングの合間で軽く練習したりもできます。
フロートの種類は、閉鎖式、半閉鎖式、開放式など、いろいろありますが、閉鎖式タイプは安全性がやや高いですが、使わないと劣化して壊れてしまうので、壊れにくいシンプルな開放式が最初はいいと思いますよ。

ダイビングを始めるのに陸上でやっておくべきことは?

Q
初心者がダイビングを始めるのに、これだけは陸上でやっておけ!ということは何でしょうか? 例えば、ランニングして体力作り、写真の練習など?
(minmi/体験ダイビング1回)

A
おっ! これからライセンス取得を目指してるんですね。いいですねー!
前準備でやっておくといい事かー? 正直、そこまでガッツリ準備してなくて大丈夫ですよ。
やるとしたら、ダイビングって、呼吸コントロールが大事なので、心肺機能が向上するような運動がいいかもです。ちょっと運動するだけで息が切れてしまう人は、ゼーハーゼーハーすると呼吸コントロールどころじゃなくなってしまい、中性浮力(水中でホバリングすること)もとれなくて、息苦しくなってしまいます。
ハードじゃなくていいので、軽い運動を定期的にやって、心肺機能を慣らしておくといいですね。ジョギング、ウォーキング、サイクリングなどがいいですかね?
あとは、初心者は足をつる人が多いので、腿やふくらはぎのストレッチをしておくのもお勧めです。

海外ダイビング。英語が完璧じゃないとダメ?

Q
海外で英語のガイドしかいない場合、英語が完璧でないと行くべきではないですか?
(No Name)

A
まったく完璧じゃなくて大丈夫ですよ。陸上、空港やホテルでは、最低限の単語がわかれば何とかなりますし、翻訳機やスマホ翻訳アプリも併用すれば、余裕ですね。
海、ダイビングでは、ブリーフィングだけなんとかわかれば、OKです。ブリーフィングの英語は、専門用語が多いですが、もともと、ダイビング用語って横文字中心なので、準備してなくても、何となくわかります。話すことは、日本のガイドと同じなので、想像しながら聞けばわかります。
ブリーフィング内容は、だいたいこんな感じです。
・自己紹介
・ダイビングスポット(ポイント)紹介
・エントリー方法、集合場所
・コース(ドロップオフが右か左どっち側か)
・流れ(=カレント。マイルド、スロー、ストロング)
・最大水深、潜水時間
・透明度
・安全停止
・残圧計チェック、サイン
・はぐれたら
・見どころ(サメ、カメ、マンタ、ウミウシなど)

こんな感じですね。
事前に単語だけでも調べておくといいと思います。
不安な方は、日本人が多い近場の海外リゾートから行ってみるのがおすすめです。セブ、バリ、サイパン、グアム、パラオ、プーケットなどですね。

不得意なダイビングスキルを克服したい方、
ダイビングいろいろのストレスや悩みを感じている方必見!
皆さまのご質問&お悩み大募集!

ベテランイントラ・かっしーのQ&Aはいかがでしたか?
マリンダイビングWebでは皆さまからダイビングスキルで苦手なことや、今更聞けない素朴な疑問、こんなところにストレスを感じる!など、ダイビングのお悩みを募集しています。
かっしーにお答えいただき、掲載しますので、ご氏名またはペンネーム、ダイビング歴(年数・経験本数)、念のためご連絡先(Eメールアドレス)を明記の上、下記にお送りください。

送り先:info@marinediving.com

プロフィール紹介
かっしーこと柏崎洋介さん

東京農業大学に入学後、ダイビングクラブに入り、すっかり海とダイビングの虜になる。在学中に《スキューバプロショップ》でアルバイトを始め、卒業後はもれなく同社へ。東伊豆の富戸でダイビングガイドを担当した後、同社の代表兼大井町店の店長に。ダイビング歴25年、インストラクター歴21年。現在はPADIコースディレクターとして、ノンダイバーからプロを目指すダイバーまで指導。

かっしーのダイビングスキル中心のYouTube

柏崎洋介さん

東京に2店舗、東伊豆に1店舗あるから
スキルアップやステップアップに超便利!

スキューバプロショップ
大井町店 TEL:03-6712-0920

ダイビングを始めたい!という方から、ダイビング講習を修了してももっともっとダイビングを楽しみたいというファンダイバーのためのダイビングツアーや、もっとうまくなりたいという方にはスキルアップ講座やステップアップコースを意欲的に開催。
話題の渋谷・宮下パークから徒歩1分のオシャレな渋谷店、交通至便で、納得いくまでダイビング専用プールで講習可能なPADI5スターIDセンターでもある渋谷店、そして東伊豆で海が目の前に立つ、宿泊可能なダイビングリゾート、富戸店(写真)と3つの拠点で講習&サービスを展開。ダイビング専門誌『マリンダイビング』主催のランキング企画で8年連続No.1を樹立した富戸店には、同ランキング企画で1位に何度も選ばれているダイビングガイドの山口敬広さんも常駐。お一人で訪れてもすぐに打ち解けられる、のんびり、あったかな雰囲気にきっとリラックスできるはずです。

ホームページはこちら

ブログページはこちら

スキューバプロショップ
スキューバプロショップ