年間125万人が訪れるダイビング情報サイト

ベテランイントラ・かっしーが回答♪
苦手スキルやダイビングの悩み Q&A

第16回 初心者ダイバーの寒さ対策スキルほか

苦手スキルやダイビングの悩み Q&A

耳ぬき・中性浮力・潜降など、ダイビングに必要なスキルは身につけておくべきですが、なかなかできない。難しすぎる!という方も多いのではないでしょうか?
多くのダイバーのスキルの悩みを聞いて解決してきたベテランイントラ・かっしーこと柏崎洋介さん(スキューバプロショップ大井町店店長)に、皆さんの質問や悩みに答えていただきます!

皆さまのダイビングスキルのお悩みや疑問募集中!

ご氏名(ペンネーム)とダイビング歴(年数・経験本数)を明記の上、下記にお送りください♪

送り先:info@marinediving.com

マリンダイビングフェア2023でかっしーに直接スキル相談ができる!

4月7日(金)~9(日)に池袋サンシャインシティで開催される「マリンダイビングフェア2023」。PADIビレッジ内の《スキューバプロショップ》にインストラクター、かっしーがやってきます♪ 皆さまのスキルの悩みやご相談に直接答えてくれますので、ぜひ訪ねてみましょう!!

水泳が苦手。冬にダイビングを始めるのは無謀?

Q
子供の頃から水泳が苦手でした。 ダイビングに憧れていますが、泳ぎが苦手な人が冬の時期にダイビングを初挑戦するのは無謀でしょうか。
(ピンクイルカ/経験なし)

A
ぶっちゃけ、ダイビングを始める方で泳ぎが苦手な方は多いので心配しなくて大丈夫ですよ。
冬に始めるのは無謀か? そんなことはなく、もしかしたら冬のほうがいいかも知れないです。理由は、いくつかありますが、1つは、ドライスーツは浮力が強いので泳ぎの能力はほとんどなくても大丈夫です。
もう1つは、冬は、講習や体験などの生徒さんは、かなり少なくなるので、少人数でじっくり講習が受けられるので安心ですよ。冬に始めた人の方がすぐ上達する人が多い気がします。ぜひ、始めてください!

ドライスーツの袖部分が水没する~

Q
最近ダイビングを始めたばかりの西村と申します。 ドライスーツの特に袖部分が水没しがちなのですが、いい対処法はありますか?
(西村さん)

A
いい対処法ありますよ。
袖からの水没の原因は、4つ考えられます。
1 ドライに穴や切れがある
2 リストのシール部分がゆるめ
3 インナーの生地がシール部分に被ってる
4 動かし過ぎで手首の筋から浸水する
1のドライスーツの故障以外は、すぐ対処できますよ。3のインナーの生地がシール部分に被るのは、よくあります。インナーの袖がずり上がらないように掴みながら腕を通す時に、あまりギリギリ過ぎるとリストシールにインナーの端っこが被ってしまいます。被ってないか最後にチェックしてください。縫い目のとこまで指を入れて、インナーを押し込むようにしましょう。
2と4は、リストシールに隙間ができて浸水してくるので、リストをしっかり締めることが大事です。リストを締めるバンドを用いて工夫すれば、どんな緩いスーツでも浸水を防げますよ。
通常のリストバンドは、ベルクロ付きのタイプが多いですが、大抵のタイプは幅が3cm程度です。幅が3cmくらいだとシール部分が狭くて手首を動かすと浸水しやすいです。解決策は、シール部分の幅を広くすることです。7〜8cmくらいの幅はあったほうがいいですね。しかもスーツ生地ぐらいの程よい硬さと弾力があるといいですね。一番ベストは、古くなったドライスーツやウエットスーツのちょうどいい太さの部分の切れっ端がいいです。入手できない場合は、ホームセンターやワークショップなどで探してみてください。ゴム手袋などの袖の部分を切って使うのもありですね。
他の解決策は、アポロ(apollo)のバイオシールですね。リストシールの下に粘着性のあるゴムバンドをつけて隙間を埋めて浸水を防ぐタイプです。ちょっと値が張るのと粘着性があるので管理が大変なのが少し問題ですが、これもありですね。

寒さで集中できない時の対策

Q
冬場のダイビング。一度寒いと思い出すと寒いほうにばかり気がいってしまい、サカナなどに集中ができない。そんな時どう対応するのがよいですか?
(no name/5年くらい)

A
冬のダイビングは、寒さがなければ透明度もいいし、空いてるし、楽しいですよね! なるべく寒くならないように潜るのがベストです。
寒くならないようにするには、インナーの工夫ですね。今回他にもインナーの質問もあるので、それも参考にしてみてください。各メーカーが出してる専用のインナーが暖かいと思いますが、ユニクロやドンキホーテなどで比較的安価で揃うインナーの組み合わせでも、対策できます。
僕は、毎年10年以上前から流氷ダイビングをやってますが、その対策が普通の冬のダイビングでも有効です。その名も『ミルフィーユ作戦』です。寒くなる一番の原因は、汗で湿った服が冷えてしまい体温を奪ってしまうことです。大抵の方がヒートテックなどを一番下に着ますが、ヒートテックは少し湿ると発熱しますが、湿り過ぎたり、時間が経つと逆に冷えてきてしまいます。なので地肌にヒートテックを着ないで、地肌には汗を吸わないマイクロフリースを着て、その上にヒートテックを着る。そうすれば、汗はヒートテックが吸うので地肌はサラサラのドライ状態になります。これで体温が奪われにくくなります。もっと寒いときは、ヒートテックの上にさらにフリースを重ね着して水温の影響を受けにくいように断熱層を作ります。えっ! そんな着込んだらドライが着れなくなる!?って思う方もいますが、その場合は、その上からさらに、ヒートテックを着ます。上からヒートテックを着れば、モコモコを上から押さえ込めます。これが、『ミルフィーユ作戦』です。
靴下も同じで、モコモコ靴下の上に、普通の靴下を履くといいですよ。ぜひ試してみてください。詳しく説明したブログがあるのでそちらも参考にしてください。

●普通のインナー編「ドライスーツの快適さは、インナーで決まる!」

●ミルフィーユ作戦編「流氷や極寒地でのダイビングのインナーについて」

ほかには、最近流行りのヒートベストを着るのもありですし、ホッカイロを付けるのもありですね。ホッカイロは、どこに付けると良いかと言うと、空気がないと発熱しないので足は実はあまり効果がないです。空気が入る給気バルブの下のお腹あたりか、空気が溜まる背中(肩甲骨あたり)に貼るのがオススメです。

鼻から息を吐いてしまいマスクが曇る

Q
昨年の12月にOWDのライセンス取得したてホヤホヤの関西在住ダイバーです。 ライセンスの講習時、呼吸するときに必ず鼻からも空気が出てしまい、マスクが曇ってしまいます。お風呂等で、口から吐く練習をしましたが、やはり鼻からプクプクと……(特に中性浮力が保てていないとき)。何か良い練習方法や、メンタルの持っていき方等ありましたら、ご教授いただきたいです。
(紺色おかん/1年目)

A
鼻から息が出てしまう……僕がライセンス講習していても、そう言う方が多いです。鼻から多少空気が出ても、そんなに問題ないですが、マスクがずれやすかったり、曇りやすくなったりしますね。
曇りは、マスクをしっかり磨けば曇らなくなります。また、曇り止めシートを貼るだけで解決します。 鼻から息が出ないようにする練習方法は、口から吐くほうに意識をもっていきやすいように、口をとがらせて、スネ夫の口のようにして、吐くようにするといいかもしれないです。
物理的にも対策可能で、マスクを呼吸が慣れるまでキツめにつけると鼻から自然に出にくくなります。最近のマスクは、スカート部分が柔らかく、キツくしめなくても水が入ってこないので、インストラクターからシメ過ぎなくていいよと言われるかもしれませんが、口での呼吸を矯正するには、慣れるまでキツめにしめて鼻から息を出しにくくするのもありです。試してみてください。

インナーの具体例が知りたい

Q
ドライスーツ時にインナーはどんな格好の人が多いのか写真で確認してみたい。
(No Name)

A
インナーの写真いくつか載せますね。
まずは、ノーマル。
ヒートテック極暖上下に厚めの靴下を最初に着て、上だけ裏起毛のトレーナー。下は見た目用(笑)に短パン。

ノーマル

モコモコツナギインナー。
モビーズの「コンフォートプライム」の中にヒートテック極暖上下を着ています。

モコモコツナギインナ

モコモコ濃密ツナギインナー。
Waterproofの「NORD」の中にヒートテック極暖上下を着ています。

モコモコ濃密ツナギインナー

濃密ツナギインナー。
force element の「halo3D」の中にヒートテック極暖上下を着ています。

濃密ツナギインナー

足が冷える時は、地肌にモコモコ靴下(下の写真)を履いて、上から普通の靴下を履くといいです。

モコモコ靴下

参考になりましたか?

【番外編】あおり足ができない!

Q
あおり足ができない。そのコツを教えてください。
(あいぼー/2年目)

Q
フィンの使いがなかなか上手くなれず、あおり足のコツがつかめません。何か良い方法ありますか?
(ぽんぽん/1年)

A
あおり足、感覚をつかむまで難しいですよね。インストラクターも無意識にできてるけど、教えるとなったら意外と難しいスキルなんですよ。昔は、慣れればいつの間にかできるようになってるって言ってたんですけどね(笑)。最近では、教え方を研究したのでコツを教えますね。

あおり足は、3つのパートに分かれています。
1 足を引いて体に引き付ける。
2 足を伸ばしながらキック。
3 最後に足首を伸ばしフィン先を揃える。
この3つのパートに分けてアドバイスしますね。
1 足を引く時は、フィン先をまっすぐ後ろに伸ばして、抵抗がないようにかかとを水平にそーっと引く。かかとを上下にも左右にもブレないようにまっすぐ引くイメージです。
2 引いた後に足首を縮めてフィンの先が真下に向くようにして、かかとを水平に後ろにキックする。フィン全体で水を押し出すイメージで。注意点は、カエルのように足が開きすぎないように、ほぼまっすぐ後ろに押すようにしましょう。
3 最後が大事です。後ろまでキックしたら、真下を向いてるフィン先を後ろに伸ばします。その時にただ後ろに伸ばすのではなく、巻き足のようにフィンの裏と裏を合わせるようにします。そのあと「1」に戻り繰り返しです。

文章で説明するのは難しいですね。イメージできました? もう少しわかりやすくなるようにYouTube動画を参考にしてみてください。 ファンダイブ中に練習してると周りの動きについていけなくなるので、水中での待ち時間や、プールなどで練習するといいですよ。

●あおり足(フロッグキック)のコツを教えます!

不得意なダイビングスキルを克服したい方、
ダイビングいろいろのストレスや悩みを感じている方必見!
皆さまのご質問&お悩み大募集!

ベテランイントラ・かっしーのQ&Aはいかがでしたか?
マリンダイビングWebでは皆さまからダイビングスキルで苦手なことや、今更聞けない素朴な疑問、こんなところにストレスを感じる!など、ダイビングのお悩みを募集しています。
かっしーにお答えいただき、掲載しますので、ご氏名またはペンネーム、ダイビング歴(年数・経験本数)、念のためご連絡先(Eメールアドレス)を明記の上、下記にお送りください。

送り先:info@marinediving.com

プロフィール紹介
かっしーこと柏崎洋介さん

東京農業大学に入学後、ダイビングクラブに入り、すっかり海とダイビングの虜になる。在学中に《スキューバプロショップ》でアルバイトを始め、卒業後はもれなく同社へ。東伊豆の富戸でダイビングガイドを担当した後、同社の代表兼大井町店の店長に。ダイビング歴25年、インストラクター歴21年。現在はPADIコースディレクターとして、ノンダイバーからプロを目指すダイバーまで指導。

かっしーのダイビングスキル中心のYouTube

柏崎洋介さん

東京に2店舗、東伊豆に1店舗あるから
スキルアップやステップアップに超便利!

スキューバプロショップ
大井町店 TEL:03-6712-0920

ダイビングを始めたい!という方から、ダイビング講習を修了してももっともっとダイビングを楽しみたいというファンダイバーのためのダイビングツアーや、もっとうまくなりたいという方にはスキルアップ講座やステップアップコースを意欲的に開催。
話題の渋谷・宮下パークから徒歩1分のオシャレな渋谷店、交通至便で、納得いくまでダイビング専用プールで講習可能なPADI5スターIDセンターでもある渋谷店、そして東伊豆で海が目の前に立つ、宿泊可能なダイビングリゾート、富戸店(写真)と3つの拠点で講習&サービスを展開。ダイビング専門誌『マリンダイビング』主催のランキング企画で8年連続No.1を樹立した富戸店には、同ランキング企画で1位に何度も選ばれているダイビングガイドの山口敬広さんも常駐。お一人で訪れてもすぐに打ち解けられる、のんびり、あったかな雰囲気にきっとリラックスできるはずです。

ホームページはこちら

ブログページはこちら

スキューバプロショップ
スキューバプロショップ