年間125万人が訪れるダイビング情報サイト

スキューバダイビングのスキルアップ術Q&A
ベテランイントラ・かっしーが教えます
第25回 ダイビング器材を使いこなしたい!

苦手スキルやダイビングの悩み Q&A

スキューバダイビングでは安全に潜るためのスキルを身に着けておく必要があります。でも、耳ぬき・中性浮力・潜降など、なかなかできない!という方の声が多いのも事実です。
これまでたくさんのダイバーを輩出し、スキルアップの手助けをしてきたベテランイントラ・かっしーこと柏崎洋介さん(スキューバプロショップ大井町店店長)に、読者の皆さんの質問や悩みに答えていただきます!
今回はダイバーにとって命の次に大事なダイビング器材の使いこなし方について、悩みを抱えている皆さんの質問に回答!

柏崎洋介さん率いる《スキューバプロショップ》はダイビングスキルに悩みのある方やブランクダイバーにも優しいお店です。大井町、渋谷、東伊豆・富戸にお店があるので『マリンダイビングWebを見て』と直接相談してみましょう!

《スキューバプロショップ》ホームページはこちら

皆さまのダイビングスキルのお悩みや疑問募集中!

ご氏名(ペンネーム)とダイビング歴(年数・経験本数)を明記の上、下記にお送りください♪

送り先:info@marinediving.com

マスククリアが怖い!

Q
マスククリアが怖いです。克服する方法を教えていただけますか?
(13キタロー /0年)

Q
22歳の姪っ子がダイバーになったのでモルディブに一緒に行く予定です。チェックダイブで、マスクの脱着をするのを怖がっています。落ち着いてやれば大丈夫なのですが、慌ててしまって目を閉じたままマスクを外してしまいます。恐怖心を取り除くためのコツはありますか?
(パウダーブルーサージョンフィッシュ/1年/32本)

A
初心者の頃の苦手スキルダントツNo. 1は、マスククリアですね。僕は、インストラクターコースも開催してますが、インストラクター予備軍の生徒でも苦手な人がいるくらいです。
マスクに水が入ったストレスを無くすのは、難しいです。僕もマスクに水が入るとストレスだし、嫌です。朝に顔を洗う時、顔に水がつくとハッと目が覚めますよね。人間誰でも同じようになります。それでも、慌てず、落ち着いて対処するのが大事です。
ひとつのコツは「最初は一瞬ドキッとするもんだ」と心構えをしとくこと。
あとは、鼻に水が入らないように落ち着いて呼吸することです。
鼻に入らないようにする裏ワザがあります。鼻に水が入る時って上を向いてる時なので、水がほぼほぼ抜けるまで上を向かないで下を向いてることがポイントです。鼻から水が入ってパニくる人は、大体が焦って抜けきれてないのに上を向いてしまってます。下を向いていれば、鼻の穴が下を向くので、ほとんど、水が入ってこないです。
まずは下向いたまま、呼吸して落ち着きましょう。落ち着いてきたら、下向いたまま、マスククリアをして、ほぼほぼ抜けたのを確認してから(下を向いてたままのクリアだと少し水が残ってしまう)、上を向いてマスククリアの仕上げをしましょう。

どんなに頑張ってもマスクが曇る

Q
どれだけ曇り止めを付けても、マスククリアをしても、マスクが曇りがちです。その他曇りにくくするコツなどありますか?
(かな/10年/130本)

A
マスクが曇ると嫌ですよね。僕は少しでも曇るとストレスなので、曇らないように念には念を入れて曇り止め対策をしてます。
絶対に曇らなくなる3段階の対策をしてます。
まずは、曇りは油膜が原因なので、しっかり油膜を取るようにします。歯磨き粉と食器洗い用中性洗剤を1:1の割合で混ぜて歯ブラシにつけてマスクの内側をしっかり磨きます。油膜がちゃんと取れてるかチェックするのがポイントで、冷ための水で流したあと、息をハーッと吹きかけて曇らなければOKです。曇ってるとこがあったら、再度磨きましょう。
潜る前の曇り止めにも気をつけましょう。曇り止め液は透明な液状のがおすすめです。ジェルや白いものは、流す時に残ってしまうのが気になって、流しすぎて、結局、曇り止めがほとんど流れてしまいがちです。透明な液状の曇り止めをガラス面全体に伸ばして、流すときは、少量の水で触らずサッと流すだけにしましょう。
この2点をやれば、曇り止め対策バッチリですが、僕はダメ押しで、曇り止めフィルムも貼ってます。曇り止めフィルムは、効果バツグンですよ。
僕は、マスクの曇りが嫌いなので、こんだけ対策してます!

フロートの設定や上げ方がわからない

Q
最近ドリフトダイビングに興味を持っているのですが、フロートの上げ方がわかりません。リールのどこをBCと繋いで、どこをフロートに繋げばいいのか……。ガイドの方のやり方を見てはいるのですが、なかなかわかりません。自信が持てるように教えていただけるとうれしいです!
(ゆう/2年/25本)

A
フロートって持ってるけど、使い方がわからないって人、多いです。最近は、オープンウォーター講習でやるようになってる指導団体もありますが、水面に上がってからフロートを膨らます方法を練習する場合がほとんどです。
水中から打ち上げるのは、安定感や中性浮力がイマイチな人がやると一緒に一緒に打ち上がってしまったり、作業中にいつのまにか浮いたり、沈んだりしてしまいます。意外と難しいスキルです。
やり方は、フロートの輪に、あらかじめ結んで作っておいたライン輪を通して絶対に外れないようにします。これは潜る前から準備しといたほうがいいです。
ラインは、BCDなどには付けないで、体からなるべく離して引っかからないように持ちます。
最初にフロートにレギュレーターの排気口から少しだけ空気を入れて、フロートを少し浮かせるとやりやすくなります。再度、打ち上げてもラインが引っかからないのをしっかり確認してから、オクトパスをフロートの下側の入り口に当ててパージボタンを少しづつ押して空気を入れていきます。
水深10mくらいで打ち上げるなら水面に上がれば倍に膨張するので、空気はフロートの半分くらいまでいれれば十分です。その間、フロートの浮力で自分が浮いてしまわないように耐えます。半分くらいまで入れたら、手を離して打ち上げます。この時、オクトパスがフロートやラインに引っかからないように気をつけてください。
あとは、水深5mに行くまでゆっくりラインを巻きながら浮上。安全停止して、またゆっくりと浮上です。
とにかく気をつけるポイントは、ラインに引っかかって一緒に吹き上がらないことと、フロートに空気を入れてる時の浮力コントロールをしっかりすることです。
インストラクターにお願いして、練習させてもらうといいですよ。PADIには練習するDSMBコースっていうのもありますよ。うちでもやってます。

適正ウエイトを簡単に知りたい

Q
今度、ウエットスーツを新調することになりました。今までは5㎜のワンピースでしたが、今度は2ピースの6.5㎜です。適正ウエイトが変わると思いますが簡単に調べられる最適な方法はありませんか? ちなみに現在の適正ウエイトは3㎏です。
(Massiy/4年/70本)

A
ウエイト量を簡単に調べる方法は、ぶっちゃけないです。大体を予想して入って、足りなくれば足す、重ければ減らすしかないです。ガイドさんに協力してもらって調整するか、プールや浅場で試してみるといいですね。
体格やスーツの種類や素材によって浮力が変わるので、ちゃんとチェックしたほうがいいです。
僕の予想ですと、スチールタンクの場合、使い古しの5mmワンピースで3kgなら、新品なら5kgくらいで、6.5mmのツーピースならさらに3kgくらい足して8kg前後と予想します。
8kg付けて潜って、足りなければ1kg〜2kg足すか、もしくは、重めに10kgで試してみて減らしていくかですね。
ちなみに新品の6.5mmツーピースは、水圧による膨張、圧縮率が多いので、水面付近だと全然沈まないけど、10mくらいまで潜ると一気に沈むようになったりするので、それを踏まえてウエイト量を調整しましょう。水面付近は、やや強引に勢いつけて潜って水底で安定するってのもありですね。
最終的には、ダイビング後半のタンクが軽くなった状態で安全停止してる時に浮き気味にならないくらいで調整するといいですよ。

ドライスーツでの中性浮力が苦手

Q
ドライスーツでの中性浮力が苦手です。気づいた時にはBCDを操作する暇もなく浮上してしまいます……。ウエイトを重くしたら沈むことはできますがそれでいいのでしょうか? 何かコツはありますか? 適正ウエイトはどのようにしたらわかりますか?
(まきろす/6カ月/13本)

A
ドライスーツでの適正ウエイトって難しいですよね。ドライスーツも前の質問の6.5mmのツーピースと同じで水面付近は沈みにくく、下に潜ると重たくなります。ダイビングの後半のタンクが軽くなって、浅くなった時に浮きやすいです。理由は、インナーに含んでいる空気が抜けきれないので浮きやすくなります。
じゃあどうするか?って言うと、まずは、空気を含みにくいインナーにすることです。インナーの参考は、ブログを読んでください。

次に水面でしっかり排気することが大事です。足をしっかり伸ばして、胸を張って、左手をしっかり上げて全身の空気を集めて抜くようにしましょう。膝が曲がってたり、体を丸めて抜く人が多いです。抜く姿勢はすごい大事です。あとは、BCDの空気を抜いて、息をしっかり吐いて沈んでいきます。これで沈めるのが適正です。
やはり最終的には、ダイビング後半のタンクが軽くなった状態で安全停止してる時に浮き気味にならないくらいで調整するといいですよ。
水中での吹き上がり対策も、排気時の姿勢と呼吸がポイントです。ちゃんとした姿勢で排気しましょう。排気する時、焦って力んで呼吸が吸い気味になって、浮いてく人も多いので、抜いてる時に息も吐くのを忘れないようにしてくださいね。

プロフィール紹介
かっしーこと柏崎洋介さん

東京農業大学に入学後、ダイビングクラブに入り、すっかり海とダイビングの虜になる。在学中に《スキューバプロショップ》でアルバイトを始め、卒業後はもれなく同社へ。東伊豆の富戸でダイビングガイドを担当した後、同社の代表兼大井町店の店長に。ダイビング歴25年、インストラクター歴21年。現在はPADIコースディレクターとして、ノンダイバーからプロを目指すダイバーまで指導。

かっしーのダイビングスキル中心のYouTube

柏崎洋介さん

東京に2店舗、東伊豆に1店舗あるから
スキルアップやステップアップに超便利!

スキューバプロショップ
大井町店 TEL:03-6712-0920

ダイビングを始めたい!という方から、ファンダイバーや、もっとうまくなりたいという方にはステップアップコースを意欲的に開催。
話題の渋谷・宮下パークから徒歩1分のオシャレな渋谷店、交通至便な大井町店、そして東伊豆で海が目の前に立つ富戸店(写真)と3つの拠点で講習&サービスを展開。『マリンダイビング』主催のランキング企画で8年連続No.1を樹立した富戸店には、1位に何度も選ばれているダイビングガイドの山口敬大さんも常駐。のんびり、あったかな雰囲気にきっとリラックスできるはずです。

ホームページはこちら

ブログページはこちら

スキューバプロショップ
スキューバプロショップ