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スキューバダイビングのスキルアップ術Q&A
ベテランイントラ・かっしーが教えます
第35回 中性浮力がうまくなる方法を教えて!

苦手スキルやダイビングの悩み Q&A

スキューバダイビングでは安全に潜るためのスキルを身に着けておく必要があります。でも、耳ぬき・中性浮力・潜降など、なかなかできない!という方の声が多いのも事実です。
これまでたくさんのダイバーを輩出し、スキルアップの手助けをしてきたベテランイントラ・かっしーこと柏崎洋介さん(スキューバプロショップ大井町店店長)に、読者の皆さんの質問や悩みに答えていただきます!
今回は、水中で浮いたり沈んだりしがちなバランスの悪さをいかにして安定させるか。「中性浮力」のスキルについて、皆さまのお悩みを解決していただきましょう!

柏崎洋介さん率いる《スキューバプロショップ》はダイビングスキルに悩みのある方やブランクダイバーにも優しいお店です。大井町、渋谷、東伊豆・富戸にお店があるので『マリンダイビングWebを見て』と直接相談してみましょう!

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目印のないところの中性浮力のコツは?

Q
何もない中層を泳ぐのが苦手。目印がないところで中性浮力をとるコツを教えてください。
(匿名希望)

A
中層での中性浮力って難しいですよね。水底が見えないブルーウォーターダイビングや水底が遠いダイビングだと目で深度変化を見極めてコントロールすることができないので、視覚以外で深度変化を見極める必要があります。
ダイブコンピュータの表示も見ながらコントロールしますが、それをメインにするとコントロールが遅れがちになって不安定になります。
体が沈む時、浮く時に体が感じる、微妙な水の動き、耳の圧の感じ方などの触覚で微妙な深度変化を感じ、すぐに呼吸で浮き沈みをコントロールします。
視覚より、その感覚のほうが微妙な変化を感じられるので、浮力コントロールが早くでき、中性浮力が安定します。普段の水底が近い、目印があるダイビングでも、同じようにしたほうがいいですよ。まずは、そういう所で感覚を覚えましょう。
コンピュータは、サブでたまにモニタリングする感じで使いましょう。

低空飛行をしてしまっている

Q
常に低空飛行してしまいます。中性浮力が全く取れてないわけではないのですが、平衡感覚がないため、海底近くに沿って泳いでいたほうが安心します。対策、トレーニング方法があれば知りたいです。
(匿名希望)

A
低空飛行は、安心しますよね。水底に近いと目で見て視覚で深度コントロールできるので楽そうですよね。でも、実はそうでもないんです。まず、水底に近いと、砂が巻き上がったり、サンゴなどに引っかかったり蹴ったりしてしまいやすいんですよね。
あと、前の質問でも話したように、中性浮力は微妙な浮き沈みを感覚で感じて、すぐコントロールするほうがいいです。視覚に頼ると、少しコントロールが遅れ気味になってしまうので。
トレーニング方法は、普段のダイビングで、視覚じゃなく感覚で浮き沈みを感じられるように練習しましょう。

適正ウエイトが合ってない!?

Q
適正ウエイトが合ってないのか、中性浮力が取れてないのかすらわからない状態です。気づかないうちに砂を巻き上げてしまったり、サンゴを傷つけてしまってるんじゃないかと不安です。海に潜る回数も少なくて、慣れなのかな?とは思いますが、皆さんみたいに安定感があり、宙を浮いてる感じでふわふわ〜っと楽しんで潜りたいのですが、砂地やサンゴの上を泳ぐときは不安と緊張で正直ドキドキで楽しめません。どうしたら良いんですかね(笑)。
(もりちゃん/2年/45本)

A
ダイバーの半分くらいは、適正ウエイトじゃなくて、オーバーウエイトだと思います。オーバーウエイトだと潜降が楽に沈むので重くしちゃう人が多いですが、オーバーウエイトだと万が一のリスクも高くなりますし、中性浮力も難しくなるんです。
オーバーウエイトになっているとBCDにたくさん空気を入れないと中性浮力にならないので、たくさ入れますが、たくさん入れると深度変化によるBCD内の空気の膨張や圧縮量が大きくなるので、BCDのコントロールが難しくなります。
中性浮力が、うまくなるには、まず、適正ウエイトで潜るのがいいです。適正ウエイトは、一般的な調整方法は、BCDの空気を抜いて目線に水面が来るくらいってことですが、それだと空気が減ってタンクが軽くなった時の安全停止が浮きそうになったりします。なかなかじっくり、調整できるタイミングもないですしね。普段のダイビングで調整するには、まず潜降がギリギリ沈めるより少しだけ楽になるくらい、ダイビング後半のエアが少なくなった状態での安全停止をBCDの空気をほとんどなしで、呼吸コントロールで安定できるくらいのウエイト量にしましょう。
適正ウエイト量を決めるときに楽に沈めるだけで調整する人が多いですが、潜降時、沈めない理由は、ウエイト量だけじゃなく、足がバタバタ動いてたり、呼吸量が多かったり、BCDがうまく抜けてなかったりすることもあります。どちらかと言えば、そっちが原因な場合がほとんどなのでウエイトを増やす前に、それらを見直してくださいね。
適正ウエイトを見つけたら、あとは、上の質問にある練習をしてみてくださいね。

自分、水中で立ち泳ぎしてます

Q
水中での水平姿勢を保つことができず、立ち泳ぎみたいになっていることがあります。明らかに足先が重く感じます。水中で平衡感覚も鈍くなり自分がどんな姿勢になっているかよくわかりません。気をつけていますが後で撮ってもらった写真を見て自分だけのおかしな姿勢になっていて愕然とします。対策法や改善策があれば教えてください。
(かめ/4年/130本くらい)

A
水平姿勢=トリムのとり方ですね。トリムのとり方は奥が深いです。
トリムは、器材やウエイトで調整します。逆に器材やウエイトの調整をしないとちゃんとしたトリムはとれないです。平衡感覚でどうにかなるものではないんですよね。
トリムは、縦方向(頭からフィン先)のバランスなので、着てるスーツの浮力、BCDの空気の溜まる場所、フィンの重さ、ウエイトの位置の全てのバランスを調整します。
足先が重いってことは、考えられるのは、フィンがラバーのマイナス浮力のフィン、ウエイトが下気味についてる、BCDが上側に空気が溜まり上側に浮力がある、などです。
器材を変えられないなら、ウエイトの位置で調整するしかないですが、ウエイトを上気味に巻くようにするか、BCDのなるべく上側のポケットにウエイトを入れるかです。
また、足が下がり気味だと推進力が下気味に働くので、中性浮力だと上に上がってしまうので、マイナス浮力の状態じゃないと真っ直ぐ泳げないです。
まずは、ウエイトの位置を調整してトリムになるようにしてみましょう。

写真撮影に集中すると中性浮力を忘れる

Q
まだまだ初心者ダイバーゆえ中性浮力に苦戦中です。写真を撮るときなかなか止まっていられずぶれてしまうことが多く……というか、写真に集中すると中性浮力を意識できなくなりがちでそれが悩みです。よいコツなどあれば知りたいです!
(しろ/1年/32本程)

A
写真を撮るときの中性浮力は、水深の変化がないのでBCDの調整は不用です。
呼吸コントロールで調整します。安定しないってことは、呼吸の乱れが原因です。おそらく、息を止めちゃってたり、吸い気味になってるんだと思います。しっかり吐くのを意識すれば、安定しやすくなると思いますよ。

プロフィール紹介
かっしーこと柏崎洋介さん

東京農業大学に入学後、ダイビングクラブに入り、すっかり海とダイビングの虜になる。在学中に《スキューバプロショップ》でアルバイトを始め、卒業後はもれなく同社へ。東伊豆の富戸でダイビングガイドを担当した後、同社の代表兼大井町店の店長に。ダイビング歴25年、インストラクター歴21年。現在はPADIコースディレクターとして、ノンダイバーからプロを目指すダイバーまで指導。

かっしーのダイビングスキル中心のYouTube

柏崎洋介さん

東京に2店舗、東伊豆に1店舗あるから
スキルアップやステップアップに超便利!

スキューバプロショップ
大井町店 TEL:03-6712-0920

ダイビングを始めたい!という方から、ファンダイバーや、もっとうまくなりたいという方にはステップアップコースを意欲的に開催。
話題の渋谷・宮下パークから徒歩1分のオシャレな渋谷店、交通至便な大井町店、そして東伊豆で海が目の前に立つ富戸店(写真)と3つの拠点で講習&サービスを展開。『マリンダイビング』主催のランキング企画で8年連続No.1を樹立した富戸店には、1位に何度も選ばれているダイビングガイドの山口敬大さんも常駐。のんびり、あったかな雰囲気にきっとリラックスできるはずです。

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