ベテランイントラ・かっしーが回答♪
苦手スキルやダイビングの悩み Q&A
【第6回】
耳ぬき・中性浮力・潜降など、ダイビングに必要なスキルは身につけておくべきですが、なかなかできない。難しすぎる!という方も多いのではないでしょうか?
多くのダイバーのスキルの悩みを聞いて解決してきたベテランイントラ・かっしーこと柏崎洋介さん(スキューバプロショップ大井町店店長)に、皆さんの質問や悩みに答えていただきます!
ビーチダイブのエグジットでゴロゴロしたくない
Q
1本目のエア消費が早いということでご回答をありがとうございました。ゆっくり落ち着いてから潜るようにしましたが、まだ若干早い……とはいえ、少し良くなった気がします!
さて、今回はビーチダイブの時のエグジットなのですが、フィンを脱ぐタイミングをいつも逃してゴロゴロしてしまいます。波がある時ない時、スロープがある時ない時、海底がゴロタの時、砂地の時といろいろな場合がありますが、どうすればスマートにエグジットができるでしょうか?
(maki_35/ダイビング歴5年・142本)
A
エグジットもなかなか難しいですよね。インストラクターでもタイミングのアドバイスがうまくなくて、チームみんながゴロゴロしちゃってるのをよく見ます。
エグジットのポイントはシンプルです。
まずは、他の人と近づかないことです。他の人の巻き添いになって転んだり、波の影響が強い場所でつまってしまい転がってしまったりします。なるべく、他の人と間隔をあけて上がるようにしましょう!
もう一つのポイントは、波やうねりの影響が一番強い場所は素早く抜けることです。
波の強い場所は、だいたいモモから腹くらいの水深です。フィンを脱ぎたくなる水深ですよね。ただ、ここでフィンを脱ごうともたもたしてると、波に打ち寄せられてしまいます。
いかに、このゾーンを素早く抜けるかがポイントなので、ここでフィンを脱いだり、他の人を待ってたりするのはNGです。
フィンを脱ぐ場合は、そのゾーンより沖側で、まだ波の影響が弱い所で足がつくギリギリの水深で脱ぐのがいいですね。ただ、波がもっと強い時は、肩の高さでも波に打ち寄せられるので、その時はフィンを無理に脱がず履いたままのほうがいい場合もありますね。
ゴロゴロの岩場の歩く時のポイントは、つま先側でなく、かかとで歩くようなイメージで歩くと安定しますよ。
ブランク明けの耳ぬきが心配
Q
2年のブランクがあります。2年前までもだましだまし耳ぬきをしていて、たまに痛くて潜るのがツライ時もありました。そろそろダイビングに復帰したいのですが、耳ぬきのことを考えるとおっくうになってしまいます。でも! ダイビングに行く前、行った時にしたほうがいいことはありますか?
(kazi/ダイビング歴4年・80本)
A
耳ぬきができない原因は、2つあって、もともと耳ぬきがしにくい体質か、もしくは耳ぬきの仕方が間違ってたり、耳ぬきのコツがわかってないかのどちらかです。
後者が圧倒的に多いです。飛行機の着陸で問題ない人は、体質的には問題ない人です。もし、前者だとしても、コツさえわかれば大分、耳ぬきしやすくなると思います。
耳ぬきのコツは、何度か質問もらっていますので、ブログやYouTubeでも投稿しています。参考にしてみてください。
僕も得意ではないのでいろいろ研究しました。飛行機に問題なく乗れる方は耳ぬきもできるはず。コツをつかめばもっと楽になりますよ。僕は、自称「耳ぬき克服アドバイザー」です。僕のブログを参考にしてください。全12回の連載でアドバイスしています。
アドバイスを本格的に始めると超~長くなるので、今回は簡単なアドバイス載せますね。耳ぬきの4つのコツ。①早めにこまめに痛くなる前に。②しっかり塞ぐ。③しっかり吹き込む。④力を抜く 参考にしてみてください。
ツメでひっかきそうでロクハンが買えない
Q
ロクハンのスーツにしたいのですが、5mmのスーツも着る時にツメが折れそうになったり、擦り傷ができたりして、自分の身もそうですが、スーツ生地を傷めてしまいそうでふんぎれません。ロクハンの着脱の時、皆さんはどうしているのでしょうか?
(ひろむー/ダイビング歴8年・202本)
A
ロクハンのスーツの脱ぎ着は大変ですよね。ロクハンもいろいろな種類あるので、どんなロクハンにするかでだいぶ変わります。生地は、ダブルスキン、片面ジャージ、片面リペルなど。形だと、フード一体型かぶり、胸までのファスナー付き、フードなしジャケットタイプなど。
よくインストラクターが着てるのは、ダブルスキンのフード一体型かぶり(ファスナーなし)です。一番コスパが良く、水が入りにくく抜けにくい分、暖かいです。反面、脱ぎ着は一番大変です。このタイプのロクハンだと、初めてだと絶対切っちゃいますね。
暖かさ、コスパは魅力ですが、最初はもう少し脱ぎ着がしやすいタイプにするといいですよ。
初めてのロクハンでおすすめなのは、表ジャージでフード付きかぶり(ファスナー付き)かな。脱ぎ着もだいぶ楽になりますし、ジャージが貼ってあるので切れにくいので、ロクハンの脱ぎ着の練習にはおすすめです。
慣れたら、2着目でダブルスキンのかぶりタイプにするといいですよ。
ロクハンの脱ぎ着する時は、シャワーや風呂、海で思いっきり濡らして一気に脱ぎ着するか、ベビーパウダーをスーツの内側にたくさんまぶして滑らして脱ぎ着するかですね。
ドリフトダイブしたい。フィンキックのコツは?
Q
今年はハンマーリバーなどドリフトダイブにもトライしたいのですが、たまに流れに逆らって泳がなければいけなくなるということもあると聞いています。フィンキックを必死にしなくてはいけないのですか? 何かいいコツはありますか?
(something/ダイビング歴3年・100本)
A
ハンマー狙いやぶん流れドリフトダイブの時は、稀に思いっきり泳ぐ時があります。
その時のキックは、必死と言うより、いかに効率良く泳げるかが大事です。
効率良く泳ぐには、まずは、効率のいいフィンを使うことです。ストラップフィンや先割れフィンは効率が悪いので、やはりフルフットフィンですね。フルフットフィンは長さで変わりますが、長ければいいってもんでもなく、脚力に合わせた脚力に負けないフィンを選びましょう。
流れの中で効率の良いフィンキックは、がむしゃらにキックするのではなく、正しく大きくキックし、抵抗がない姿勢で泳ぎ、力みすぎて肩が動いたりしないようにしましょう。
あとは、泳ぐ向きが実は重要でガイドと同じ向きで泳ぐのが大事です。ついつい、ガイドについてくようにガイドの方を向きがちになってしまいますが、ガイドは一番楽な向きで泳いでいるので、ガイドの方を向くのではなく、ガイドの泳ぎと同じ方向を向いて泳ぎましょう。
普段からインストラクターやガイドのフィンキックのペース、姿勢、向きをマネして、練習しておくといいですよ。
ダイビング後のメイクやシャワーの時間が長い人がイヤ
Q
ダイビング後のシャワーやメイクアップがやたら長い人がいます。待っている人もいるし、同じ女性として何か言いたいのですが、あとあとのことを考えると言えません。同行のインストラクターさんに言ってもらいたいのですが、言いつけた感じになってそれも……。このモヤモヤな気持ちを何とかしてください。
(麻耶/ダイビング歴7年・250本)
A
男性の僕が答えにくい質問ですね。そういう方は、実際よくいますが、正直、中々言いにくいし、それぞれのペースがあるのである程度ならしょうがないのかなと思ってます。
なので、僕は、早く終わってる人向けに、海や魚の話をしたり、楽しい時間を作って待ってる時間を有意義に過ごしてもらえるようにしてます。また、時間がかかる人より先にシャワーに行けるように自然に誘導したりしてます。
自分でも、ちょっと早めに先にシャワー浴びれるように調整したり、待ち時間を有意義に過ごし、楽しめることを考えておくといいですね。
少しは、モヤモヤは抑ええられるんじゃないかな? こんな回答ですみません。
不得意なダイビングスキルを克服したい方、
ダイビングいろいろのストレスや悩みを感じている方必見!
皆さまのご質問&お悩み大募集!
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マリンダイビングWebでは皆さまからダイビングスキルで苦手なことや、今更聞けない素朴な疑問、こんなところにストレスを感じる!など、ダイビングのお悩みを募集しています。
かっしーにお答えいただき、掲載しますので、ご氏名またはペンネーム、ダイビング歴(年数・経験本数)、念のためご連絡先(Eメールアドレス)を明記の上、下記にお送りください。
プロフィール紹介
かっしーこと柏崎洋介さん
東京農業大学に入学後、ダイビングクラブに入り、すっかり海とダイビングの虜になる。在学中に《スキューバプロショップ》でアルバイトを始め、卒業後はもれなく同社へ。東伊豆の富戸でダイビングガイドを担当した後、同社の代表兼大井町店の店長に。ダイビング歴25年、インストラクター歴21年。現在はPADIコースディレクターとして、ノンダイバーからプロを目指すダイバーまで指導。
東京に2店舗、東伊豆に1店舗あるから
スキルアップやステップアップに超便利!
スキューバプロショップ
ダイビングを始めたい!という方から、ダイビング講習を修了してももっともっとダイビングを楽しみたいというファンダイバーのためのダイビングツアーや、もっとうまくなりたいという方にはスキルアップ講座やステップアップコースを意欲的に開催。
話題の渋谷・宮下パークから徒歩1分のオシャレな渋谷店、交通至便で、納得いくまでダイビング専用プールで講習可能なPADI5スターIDセンターでもある渋谷店、そして東伊豆で海が目の前に立つ、宿泊可能なダイビングリゾート、富戸店(写真)と3つの拠点で講習&サービスを展開。ダイビング専門誌『マリンダイビング』(休刊中)主催のランキング企画で8年連続No.1を樹立した富戸店には、同ランキング企画で1位に何度も選ばれているダイビングガイドの山口敬広さんも常駐。お一人で訪れてもすぐに打ち解けられる、のんびり、あったかな雰囲気にきっとリラックスできるはずです。