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現地の海から2022.12.02
バットフィッシュに恋をして~ガラパゴス諸島探訪記第4回 海の生物たち
こんにちは、ガラパゴスバットフィッシュ愛好家のバットフィッシャーアキコです!連載4回目は、ガラパゴス諸島の海の生物についてお話しします。
ガラパゴスを訪れるダイバーが期待するものといえば、ハンマーヘッドシャーク、ジンベイザメといった「大物」たち。ガラパゴス諸島は世界でも有数のサメの生息地なので、たくさんの種類のサメを見ることができます。1ダイブで少なくとも1匹は遭遇するでしょう。「恐ろしい!」と思われるかもしれませんが、レジャーダイバーがサメに襲われる例は世界的に見ても少ないので、特別心配することはありません。
ガラパゴスにおける「大物」は他にも、ウミガメやマンタにマンボウ……そして忘れてはいけない、というか、忘れさせてくれないのがアシカ。固有種のガラパゴスアシカたちがびゅんびゅん泳ぎ回っています。ガラパゴスでは野生生物に触ってはいけないルールがあるため、私たちは決して彼らに手出しすることができないのですが、それをいいことに(?)接触スレスレの距離にまで近づいてきたり、私たちのフィンをくわえて引っ張ってきたり、ウニやヒトデをくわえてぶんぶん振った後に「いる?」と言うかのように差し出してきたり。
「アシカはおもちゃを見つけるのが上手ですよね」とガイドたちに言うと、「バットフィッシュもたまに遊ばれているよ」という返答が。なんと、彼らはガラパゴスバットフィッシュもくわえてぶんぶん振り回しているのだそう。しかも遊んだあげくにペッと捨てて行ってしまうと。魚なのに餌扱いされない悲哀。
というか、アシカが接近した時点でお逃げなさいな。ウニやヒトデと違って、パッと泳いで逃げだせる力を持っているのですよ。
でも、逃げられないのがガラパゴスバットフィッシュなんですよね。こちらの動画の通り、私が接近した際も、なぜか疑似餌をピロピロし始めてしまうのですから。その後やっと泳ぎだしたと思ったら、すぐに着地してしまいましたし。
次回は、バットフィッシュを困らせるほど元気なガラパゴスアシカたちの意外な陸上での様子をお話しします!
【ガラパゴスバットフィッシュとは?】
南米エクアドルのガラパゴス諸島に生息するアンコウの一種。体長15~20㎝。魚なのに泳ぎが得意でなく、ヒレを前脚と後脚のようにして海底を歩く。口紅を塗ったかのような真っ赤な唇が特徴的。生態がほとんどわかっていない謎多き存在である。
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バットフィッシャーアキコ
ガラパゴスバットフィッシュ愛好家、NPO法人日本ガラパゴスの会スタッフ。高校3年の夏に本で見たガラパゴスバットフィッシュに一目惚れし、大学の進路を決める。大学在学中にガラパゴス諸島に渡航し、卒業後現地のチャールズ・ダーウィン研究所のボランティアスタッフとして活動。現在、日本人でおそらくもっとも多くのガラパゴスバットフィッシュを観察してきた者として、講演、寄稿、メディア出演等を行っている。2022年4月、初の著書『バットフィッシュ世界一のなぞカワくん』(さくら舎)を出版。
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