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現地の海から2024.07.30

連載パラオのダイビングスポットBEST 10
第3回 マンタに会える!ジャーマンチャネル
~アクアマジックパラオの堀さん解説~

Photo by Yoshio Hori(Aquamagic Palau)

Photo by Yoshio Hori(Aquamagic Palau)

 
パラオは、憧れの海外のダイビングエリアの中でも大物&魚群も地形もマクロも外れがない、まさに最強の海。せっかく行くならベストなタイミングでベストなスポットを潜りたいということで、《アクアマジックパラオ》のチーフガイドでパラオ歴15年の堀義雄さんに「パラオのダイビングスポットベスト10」を毎回、教えていただきましょう! 第3回はパラオで最もマンタ遭遇率の高いマンタスポット「ジャーマンチャネル」をご紹介♪

パラオ随一のマンタスポット

Photo by Yoshio Hori, Aquamagic Palau

Photo by Yoshio Hori, Aquamagic Palau

 
早速、堀さんにお伺いしましょう!

パラオのダイブスポットBEST10で迷うことなく挙げられるのが、マンタスポットとして大人気の「ジャーマンチャネル」です! 地球上で最大のエイ、マンタが高い確率で現れるうえ、かなり近いところを通ってくれることもあります。しかも1枚(尾)ならず2枚、3枚、多いときは10枚近くのマンタが目の前でぐるぐる回転してくれることもあるのだから、たまりません。差し渡し2~3mの大きなマントのようなものがすぐ目の前にいたら……。視界を覆うその姿に、ダイバーならたいていの方がくぎづけになって、心から離れなくなるはずです。
パラオにはほかにもマンタスポットはありますが、「ジャーマンチャネル」が行きやすくて遭遇率も高いので、潜りに行くことが多いのです。

マンタのクリーニングステーションが点在

https://youtu.be/k_NpA3w7tNo

《アクアマジックパラオ》のあるマラカル島からスピードボートで約45分、「ジャーマンチャネル」は、ドイツ統治時代(1899~1919年)の1905年頃、ドイツ人が南のアンガウル島への行き来をするためにパラオの主要島を取り囲むバリアリーフ南部に建設した人工水路です。ダイビングスポットは水路の出口の右側(西側)、サンゴ礁から徐々に深くなっていく砂地のスロープに開拓されていて、スロープにいくつもの根が点在しています。スズメダイやキンメモドキ、スカシテンジクダイなどが多く集まる高さ2~3m、直径3m前後の根にマンタやサメ、回遊魚たちがやってくると、ベラやチョウチョウウオの仲間などの“クリーナー”と呼ばれる魚たちが根の陰からわっと出てきて、大物たちの体に付いたゴミや寄生虫などを取ってくれるのです。このことからそのような根を「クリーニングステーション」というのですが、「ジャーマンチャネル」ではそのような「クリーニングステーション」が水深15~16mからいくつかあって、マンタが来てくれます。水深が比較的浅いので、《アクアマジックパラオ》では初心者の方もお連れできます。

マンタがクリーニングされるのを邪魔しないように、根の上を横切ったり、根の上につかまったりするのはNG。でも根の周りの海底に着底して待っていれば、マンタがどこからともなくやってきて、すぐ目の前でホバリングしながら、気持ちよさそうにクリーナーたちに体を掃除されているシーンを見ることができます。まるでエステティックサロンのよう! しかも通り過ぎる時には頭の真上を通ることも!! 大接近どころか触られそうなぐらい(笑)。
ちなみに、「ジャーマンチャネル」で会えるマンタはナンヨウマンタと呼ばれる種が多いです。

12月頃からは水面でぐるぐるマンタに期待

https://youtu.be/tNrxG0qJzi8

「ジャーマンチャネル」では、12月頃から2月頃までの期間、水面近くでぐるぐる回転をしながら捕食している“ぐるぐるマンタ”とか“捕食マンタ”とか呼ばれるマンタに出会えることがあります。大きなマンタが口を開けながら、大好物のプランクトンを海水ごと丸のみしている姿は圧巻です。しかも10~20枚以上が連なって現れることも! まさに「マンタ祭り」です。 特に大潮回りの半月から満月、半月から新月に向かう時がチャンス大。また、年によっては2月までだけでなく、3月、4月もマンタ祭りが展開されることもあります。 
こちらは水深は浅いのですが、流れが速くなることもあり、フィンキックをしながら中層で深度を保ってマンタウオッチングをする必要がありますので、中性浮力がとれる方で、ガイド側の指示をしっかり受け取れる視野を持っておくことが大事です。

マンタ以外の魚影もめちゃ濃い

Photo by Yoshio Hori, Aquamagic Palau

Photo by Yoshio Hori, Aquamagic Palau

「ジャーマンチャネル」ではマンタ以外の魚影も非常に濃いのが特徴です。ぐるぐるマンタが見られる頃は特に魚たちが好むプランクトンがたまりやすいせいか、海面付近にマダラタルミやホホスジタルミ、グルクンなどが群れ群れで「フィッシュボール」と呼ばれるほど密な固まりとなっています。そのそばにはギンガメアジの群れ、さらにクリーニングステーション付近にはグレイリーフシャークなどの姿も。たとえマンタに会えなかったとしても、こうした大物や群れは圧巻ですよ♪

マンタに会いたい方には絶対おすすめの「ジャーマンチャネル」、いかがでしたか?現在、直接自社予約に限りまして大好評の3ダイブ$231→$198キャンペーンを9月末まで延長しております。この機会にぜひ最高クラスのパラオの海を潜ってみてください。

アクアマジックパラオ
チーフガイド/ゼネラルマネージャー 堀 義雄さん

パラオ在住歴足掛け15年。福岡県出身のベテランダイビングインストラクター。「パラオは初心者でも潜れる」をモットーに安全で楽しくパラオの海を案内してきた、創業30年の《アクアマジックパラオ》ならではの経験と実績をDNAに組み込んだ、ガイドテクニックとアフターダイブを盛り上げる術を兼ね備えた頼れるお方。
初心者はもちろんのこと、ベテランやゲストのニーズに対して幅広く合わせたサービスを提供してくれます。
水中でのワイドで撮る魚群の撮り方では角度、構図などもしっかり丁寧に教えてくれます。群れとどう向き合うのか、どのポジションをキープしていたらいいのかなど、ご自身で写真を撮る方法と逆に人から撮られる際の写り方などまで、堀さん本人が経験して得た感性を惜しむことなく伝授してくれます。

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