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久しぶりのダイビング前に要チェック!
器材のお手入れチェックポイント

女性ダイバーのための器材選びマスク、スノーケル、フィン編

新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言も解除され、再びダイビングが楽しめるようになりました! 早速、潜りに行きたいところですが、しばらく使っていなかったあなたの器材、大丈夫ですか? 久しぶりに器材を使う際にチェックしておきたいポイントを、《GULL》営業企画の五味高広さんにうかがいました。安全&快適に潜るためにも、ダイビング再開前にしっかりと準備してくださいね。

聞き手:鴫谷隆(マリンダイビングWEB編集長)

マスクのお手入れチェックポイント

――まずは久しぶりにマスクを使う際のチェックポイントを教えていただけますか?

五味:マスクは水中で物を見るために必須の器材なので、顔にきちんとフィットすることが大切。当然、皆さんも顔に合ったものを選んで購入したと思うのですが、今でも同じような状態で使えるか、確認しておきましょう。まずは顔に当たるシリコンスカートの部分ですね。まずは見た目で、劣化していないか、硬くなっていないか、保存状態によっては変なところで曲がってしまっていないか、どこか切れてしまっていないか。そのあたりをチェックしていただければと思います。久しぶりのダイビングで「よし行こう!」というときに、水がドバーッと入ってきたらがっかりしてしまいますよね。チェックして怪しいところがあれば、これを機に気分一新でマスク自体を交換、あるいはパーツを交換することも可能なので、検討してみてはいかがでしょうか。

――チェックの仕方のようなものは何かありますか?

五味:シリコンスカートの部分は、顔に当てて隙間がないかどうか、マスクを最初に買ったときと同じような感じでチェックしてみましょう。あとはバンド(ストラップ)ですね。意外と見落としがちなのですが、バンドが劣化している可能性があります。ダイビングに慣れてくるとマスクのバンドの長さを調整することが少なくなってくると思いますが、バックルの中で折れ曲がっているところが劣化しやすくなっており、バンドを引っ張ったときにパチンと切れてしまうことがあります。バンドを引っ張ってみて、切れてしまわないか、どこかに切れ目がないか、そういったところもチェックしておくといいでしょう。

マスクのお手入れチェックポイント

――シリコンが変形したり、黄ばんだりした場合、元に戻す方法はありますか?

五味:なかなか難しいですね。変形してしまった場合、お湯に浸すと少し戻ることはありますが、しっかりと型がついてしまうと、なかなか戻らないと思います。変形してしまった場合は、買い替えを考えたほうがいいかもしれませんね。また黄ばみについても、紫外線の影響による劣化なので、それを元に戻すというのは正直厳しいです。紫外線によりシリコンは「硬化」するため、柔軟性もかなり損なわれている可能性があります。あまりに黄ばみがひどい場合は、パーツの交換や買い替えをおすすめします。そのほうが快適なダイビングを楽しめると思いますよ。

ちなみに《GULL》ではフレームのパーツ交換も可能となっており、久しぶりのダイビングの機会に「ちょっと気分を変えたい」という場合などにも気軽にアレンジができるので、新しく出ているフレームカラーにお気に入りがないか、チェックしてみるのもおすすめです。普段利用しているダイビングショップに相談してみてください。

――そのほかマスクについての注意点は何かありますか?

五味:久しぶりにマスクを使う際は、きちんと掃除をすることもお忘れなく。しばらく放置していると、全体的に埃をかぶっていることもあるかもしれませんので、基本は水洗い。汚れがひどい場合は中性洗剤でほこりや汚れ等々を落とすといいでしょう。レンズ面に埃や汚れがついていると、水中でよく見えないことがあります。

また、しばらく使っていなかったマスクは、汚れのほか、シリコンから揮発するガスやシリコンの油分がレンズ内側に付着することなどで曇りやすくなっています。

チェックの仕方としては、まずはマスクの内側に水を垂らしてみましょう。レンズに汚れや油分がついていると、水が玉になってコロコロ転がるような感じになります。レンズ面がきれいだと、垂らした水がじわーっと馴染むような感じに。かなり水をはじいているような場合は、そのまま曇り止め薬を塗っても曇ってしまうので、まずはしっかりと洗い、汚れや油分を取り除いておく必要があります。

基本は、中性洗剤を使って指で洗い、ひどい時には重曹やクエン酸を使って柔らかいスポンジでこすります。歯磨き粉やメラミンスポンジは研磨なので、ガラスにうっすらと傷がついてしまい、あまりおすすめできません。洗ったら内側に水を垂らして、再度チェックすることもお忘れなく。まだ水をはじくなら再度、垂らした水が馴染むようになるまで洗いましょう。

――ちなみに、曇り止めを唾でするダイバーもいますが・・・

五味:もともと唾での曇り止めは衛生的にあまり良くないのでおすすめしていませんが、新型コロナウイルス感染症対策としても、各関係団体から市販の曇り止め薬の使用が勧められています。曇り止め薬は仲間とシェアすることも多いので、おすすめはレンズに「曇り止めフィルム」を貼ること。《GULL》では主要6種類のマスクのレンズの形状に合わせて曇り止めフィルムを用意しているので、潜るたびに曇り止めをするという煩わしさから解放されます。軽く水でゆすぐ程度でクリアな視界が確保されるので、一度使ってみると、あまりの快適さにきっと感動すると思いますよ。

レンズに「曇り止めフィルム」を貼るのがおすすめ

マスクのオプショナル
パーツはこちら

フィンのお手入れチェックポイント

――続いてはフィンですね。どの部分をチェックすべきでしょうか。

五味:まずは以前と同じようなフィーリングで泳げるか、フィンを曲げてみるなどして硬さをチェック。曲げた箇所や、サイド部分をよく確認してみましょう。ゴムは時間と共に「硬化」してしまい、劣化が進むと亀裂ができやすくなってしまいます。物は何でもそうだと思うのですが、どんな道具でも使っていると意外に劣化しにくく、使っていない時間が長いと劣化しやすいようで、フィンも使っているときほど意外と劣化しにくいように思います。

以前と同じようなフィーリングで泳げるか、フィンを曲げてみるなどして硬さをチェック

――なんとなく、使っていないとそのままの状態が保たれるというようなイメージがありますが・・・

五味:例えば車でも、乗っていないとダメになってしまい、乗っているほうが長持ちするとかありますよね。フィンも同じで、使っていないとゴムの分子が固くなってしまいます。

あとは、足を入れるフットポケットのところが切れていないかどうか。ゴムが劣化していると切れやすくなります。実際に普段はくときのやり方で、フルフット型ならかかとの部分をひっくり返して戻してみるとか、オープンヒール型ならストラップを引っ張ってみるとか、試してみるといいでしょう。

チェックポイントとしては、フルフット型はフットポケット入り口やつま先のリボン部(一段膨れてる部分)に切れ目がないか、オープンヒール型はストラップに切れ目がないか、凹凸につぶれがないか、特にバックル内の折曲がっている部分周辺は劣化しやすいので、しっかり確認しておきましょう。バックルの砂かみや潮かみもチェックしておくことをおすすめします。

フルフットフィンはフットポケット入り口やつま先のリボン部(一段膨れてる部分)に切れ目がないかを確認

――保管方法にもよると思いますが、久しぶりにフィンを使おうとしたときに、フットポケットの部分が変形してしまっていたり、フィンのブレードが曲がっていたりすることがあるのですが、それはあまり気にしなくても大丈夫ですか?

五味:ゴムフィンの場合、お湯につけると意外と形が元に戻る場合がありますので、試してみてもいいかもしれませんね。ただ、あまりお湯をかけると、フィンのゴムに練りこまれている劣化防止剤が取れてしまうので、劣化が早くなってしまう可能性もあります。いずれにせよ、あまりに変形してしまい、フィット感や蹴り心地に違和感を感じるようであれば、フィンを買い替えることをおすすめします。

――もうひとつ、久しぶりにフィンを使おうとしたときに、白い粉を吹いていることがあるのですが・・・。これは大丈夫なのでしょうか?

五味:フィンの表面などに出る粉の正体は、先ほども話に出てきた劣化防止剤が染み出てきている(ブルーミング現象)だけなので問題ありません。ちゃんとゴムを保護する成分が配合されている証ですのでご安心を。使っていると意外と出てこないのですが、しばらく使っていないと出てきます。お湯などをかけて落とそうとすると、劣化を早めてしまいますので、そのまま使うことをおすすめします。

フィンの表面などに出る粉の正体は、劣化防止剤が染み出てきている(ブルーミング現象)だけなので問題ありません

――フィンの寿命には何か目安のようなものがあるのですか?

五味:ゴム製のフィンの場合、使おうと思えばずっと使えます。ただし、そのフィンが本来持っている機能をきちんと発揮できるかは別の話。時間と共にフィンの機能(ポテンシャル)は明らかに落ちてきます。ゴムの反発弾性がどんどん落ちていくので、フィンとして使うことはできても、機能を最大限に発揮できません。そのフィンの本来の機能を発揮できるのは、最大で1年半~2年と言われています。

――少しでもフィンの寿命を延ばすにはどうしたらいいですか?

五味:やはり保管の仕方が大切ですね。保管するスペースの問題もありますので、難しいことではありますが、フィン本来の形状を損なわないようにして欲しいです。フィンを平置きにしてみるとわかりますが、本来はアーチ状になっています。上に物を置いたり、変なテンションをかけたりしてしまうと、アーチが潰れてフィンとしての機能が損なわれてしまいます。
ダイビング終了時の水洗いをし、アーチにテンションをかけないように乾かしていただいた後、できれば平置きで上から物を載せないように保管することがおすすめです。

変形しやすいフットポケットには、内に詰め物(シューキーパーのようにレジ袋などに新聞紙や広告などを丸めて詰める、直に新聞紙などを入れるとインクがうつる可能性があるので注意)し、直射日光の当たらない場所で、衣装ケースのようなプラスチックケースに入れて保管するといいでしょう。できれば、薄塗りで良いので全体的にシリコンスプレーなどを均一に塗布(皮製品にクリームを塗るような感じで)し、ビニール袋などに入れて保管できればベストです。また、オープンヒール型の場合、ストラップはバックルの設定位置を一番緩めておくといいでしょう。

フィンのオプショナルパーツは
こちら

スノーケルのお手入れ
チェックポイント

五味:スノーケルのチェックポイントは、まずはマウスピースですね。一番重要なところです。ずっと噛んでいるので、切れてしまっていることがあります。完全に取れてしまっていればすぐにわかると思いますが、ちょっとした切れ目などは、手でマウスピースを軽く引っ張るなどして確認する必要があります。

スノーケルのお手入れチェックポイント

――マウスピースに切れ目があると、何か影響がありますか?

五味:切れ目などがあると、普段噛んでいるところとは違うところを噛まないといけなくなるので、力が入ってかなり顎が疲れると思います。また、口から外れてしまう危険もあるので注意が必要です。

それと、弁がしっかりと収まっているかですね。海で使っていると海藻や小石などが弁に挟まることがあり、その隙間から水がスノーケル内に入ってきてしまいます。しっかりと目で見てチェックしておきましょう。

あとは、ジャバラなどのシリコン部分の黄ばみや変形のほか、スノーケルについている、マスクを留めるワンタッチホルダーがきちんと「パチッ」と音がして留まるかも要チェック。ここも樹脂でできているので、何かのきっかけで欠けてしまっていると、ポロっとスノーケルが落ちてしまう可能性があります。

「Withコロナ」時代の
器材の取り扱い方法

――以上で基本的な器材のチェック方法がわかりましたが、どうしても現在の状況で気になるのが、新型コロナウイルス感染症に対する器材の取り扱い方。ダイバーとして、自分自身の器材をどのように取り扱うべきか、何かアドバイスはありますか?

五味:そうですね。レギュレーターやBCなどはプロに修理や点検を依頼しますが、マスク、フィン、スノーケルは自己管理がとても重要になります。

まずは洗浄について。共通の洗い桶で洗うのは避け、流水(水道の蛇口から直接放水されるきれいな水)を使って洗いましょう。マスクはフレーム、シリコン、レンズの隙間、マスピースはジョイント部分にも水がしっかり回るように、濯ぎ洗いをしてください。洗った後は、他のダイバーの器材と十分に距離をとって干し、しっかりと乾燥させます。

乾燥させた器材は、ほかに接触させないよう、浸透性のない「ドライバッグ」などに入れて運搬・保管することをおすすめします。ドライバッグは表面がターポリンなので、希釈された家庭用洗剤で簡単に消毒、洗浄することができ、速乾性もあります。《GULL》では用途に応じた大きさのドライバッグを用意していますので、ぜひご利用ください。

・ウォータープロテクトバッグMサイズ(GB-7137)
 マスク・スノーケル+水着・タオルなど

・スノーケリングリュック(GB-7144)
 マスク・スノーケル・フィン+水着・タオルなど

・ウォータープロテクトバッグLサイズ(GB-7173)
 ウエットスーツ、レギュレーターなどかさばる器材

・ウォータープロテクトトート(GB-7174)
 フル器材対応

左:浸透性のない「ドライバッグ」などに入れて運搬・保管 右:GULLのドライバッグ

なお、器材の消毒についてですが、さまざまな洗浄剤・除菌剤があり、含まれている成分によってはダイビング器材に悪影響を与えるものもあります。また、薬品を使って洗浄する場合、洗い残しがあると人体に影響がある場合も。そのほか、煮沸するという方法もありますが、温度や時間などを考えるとなかなか難しい面もあります。どの方法をとるかは自己責任となりますが、基本となるのは薬品などで洗浄した後に流水でしっかりと「濯ぎ洗いをする」ということ。それと、前述のドライバッグを使うなどして、ダイバーとしていかに「感染しない」「感染させない」ようにするかが大切だと思います。

――いろいろとお話しいただき、ありがとうございました!

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