ヒゲダイ
写真／寺本拓海

房総半島のほぼ最南端に位置する西川名（にしかわな）は、黒潮の影響を多大に受ける外洋に面した海がダイナミックでおもしろいダイビングパラダイス。
トビエイ、クロアナゴと並んで名物なのが「ヒゲダイ」です。
学名がHapalogenys senninといって、senninは「仙人」から来ているようで、分布も日本近海のみの、まさに日本の海の固有種です。
特徴はなんといってもアゴの下のちょびヒゲ！　仙人が髭をたくわえていることから名づけられたのだと思われます。体長は約50cmですが、水中で見るともっと大きく感じられるほど。体高が高いことも関係しているのかもしれませんね。タイという名前ですが、スズキ目イサキの仲間で、確かにイサキに近い姿をしています。

小笠原なども含む日本近海（沖縄諸島を除く）に生息しているとのことですが、会えるのはとても珍しいのではないでしょうか。逆に西川名ではほぼ100％の確率で会えます。写真はペアなのか２尾ですが、一列に何尾もが並ぶこともあるとか。

一年中観察できるので、ぜひ西川名の海に会いに行ってくださいね♪