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現地の海から2024.09.29
パラオのダイビングスポットBEST 10第5回 静寂に包まれるマリンレイク
~アクアマジックパラオの堀さん解説~
パラオは、憧れの海外のダイビングエリアの中でも大物&魚群も地形もマクロも外れがない、まさに最強の海。せっかく行くならベストなタイミングでベストなスポットを潜りたいということで、《アクアマジックパラオ》のチーフガイドでパラオ歴15年の堀義雄さんに「パラオのダイビングスポットベスト10」を毎回、教えていただきましょう! 第5回は連載初の内湾スポット「マリンレイク」について堀さんが熱く語ります。
ボートで10分足らずで静寂の世界へ
https://youtu.be/2r9WCr96DUo
Movie by Yoshio Hori, Aquamagic Palau
一日の3本目や外海に出られない日に利用するスポットがいくつかあります。だいたい「内湾」と呼ばれる、島々に囲まれた内海にあるのですが、「マリンレイク」は内湾スポットの中でもベストオブベストといわれています。
“レイク”といっても淡水ではなくて、パラオらしい緑がこんもりと茂る島にぐるりと囲まれていて、まるで湖のような形をしている海域です。ただ出入り口がとても狭く、海水の出入りが少なく、雨水もたまりますので、ほかの海域に比べると塩分濃度は低いのかもしれませんが調べていないので不明です(笑)。
「マリンレイク」の水深は最大でも10mぐらいととても浅く、流れもほとんどないので、初心者やブランクダイバーも安心して潜ることができます。ただし、動画のようにさまざまなサンゴが密集しているところが多数ありますので、フィンワークにはくれぐれもご注意くださいね。
「マリンレイク」の御三家!
マンジュウイシモチ、ニシキテグリ、セグメンテッドブレニー
マンジュウイシモチの子どもは透明感があってかわいらしいと人気です
Photo by Yoshio Hori, Aquamagic Palau
原色の模様がユニークなニシキテグリ
Photo by Yoshio Hori, Aquamagic Palau
日本には生息していませんがパラオには普通にいるセグメンテッドブレニー
Photo by Yoshio Hori, Aquamagic Palau
「マリンレイク」には、日本の海ではあまり見られない、パラオならではの魚や生きものが多いので、ガイドとしてもご案内するのが楽しいです。特にアイドル御三家と呼ばれるマンジュウイシモチ、ニシキテグリ、セグメンテッドブレニー(ほかにカニハゼや、ギンガハゼを入れて御三家という人もいますが)を浅い水深で見ていただけるのが醍醐味です。
マンジュウイシモチは、大人の成魚もいいのですが、体長1cmぐらいの小さな赤ちゃん(もっと小さくて、しっかりマンジュウイシモチの形をしている透明な幼魚もいます!)は水中で「カワイイ!」と叫ぶ方が少なくありません。たいてい水深3m前後に群生するユビエダハマサンゴなどの間でぷかぷか泳いでいます。
ニシキテグリは生息地は似ているのですが、基本的にはサンゴの下の方のガレ場に隠れています。比較的大きな個体が多いので、出てきてくれるタイミングを狙って写真を撮ることになります。
セグメンテッドブレニーはほかのフタイロカエルウオと同じようにサンゴや岩の小さな穴から顔を出していますが、穴から穴へと移動することも多いので、全身を見ることもできますよ。
「マリンレイク」は生き物のゆりかご
https://youtu.be/rM56Z3M7ziw
Movie by Yoshio Hori, Aquamagic Palau
潮の満ち引きはあるものの、外からの海水の流入が比較的少なく、流れがほとんどない「マリンレイク」は、ビギナーダイバーだけでなく魚や生きものたちにとってもやさしい、まるでゆりかごのようなスポットとなっています。しかも敵である捕食者=大物が入って来ない!ということで、魚たちの赤ちゃんが集まってくるのです。先程紹介したマンジュウイシモチなどイシモチの仲間もそうですが、動画のようにチョウチョウコショウダイの幼魚や外洋スポットで群れを成しているマダラタルミ、ホホスジタルミの幼魚などもいます。なんと、ナポレオンやバラクーダの幼魚もいたりします。
「マリンレイク」はフィッシュウオッチング派やフォト派にも人気で、ビギナーからベテランまで多くの方に愛されているスポットなのです。
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アクアマジックパラオ
チーフガイド/ゼネラルマネージャー 堀 義雄さん
パラオ在住歴足掛け15年。福岡県出身のベテランダイビングインストラクター。「パラオは初心者でも潜れる」をモットーに安全で楽しくパラオの海を案内してきた、創業30年の《アクアマジックパラオ》ならではの経験と実績をDNAに組み込んだ、ガイドテクニックとアフターダイブを盛り上げる術を兼ね備えた頼れるお方。
初心者はもちろんのこと、ベテランやゲストのニーズに対して幅広く合わせたサービスを提供してくれます。
水中でのワイドで撮る魚群の撮り方では角度、構図などもしっかり丁寧に教えてくれます。群れとどう向き合うのか、どのポジションをキープしていたらいいのかなど、ご自身で写真を撮る方法と逆に人から撮られる際の写り方などまで、堀さん本人が経験して得た感性を惜しむことなく伝授してくれます。
◎情報提供≫アクアマジックパラオ
[パラオで潜りたいダイビングスポットBEST10]
≫「第1回 最強!ブルーコーナー」
≫「第2回 ブルーホール」
≫「第3回 マンタに会える!ジャーマンチャネル」
≫「第4回 ニュードロップオフはカメパラダイス」
《アクアマジックパラオ》とコラボしたパラオ特集も併せてご覧ください!
構成・文/後藤ゆかり(MDWebデスク)
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