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「おいしい空気」でダイビング!
沖縄 西表島
feat.東亜潜水機

沖縄 西表島

ダイビング中にダイバーが吸っているのは圧縮空気(※)が一般的です。体に入れるものですから空気にはとことんこだわりたいもの。今回は日本で初めてダイビングボートにコンプレッサーを搭載し、空気にこだわり続けている日本のダイビング界のパイオニア、西表島の《ダイビングチームうなりざき》に海と空気を紹介していただきます!

※近年はエンリッチド・エア・ナイトロックスなどやテクニカルダイビングで混合ガスを使用することがあり、空気も含めて「圧縮ガス」と呼ぶことが増えています。また、タンクのことを「シリンダー」と呼ぶダイビング教育団体もあります。

※2025年1月現在の情報です

日本屈指の海の多様性が見られる西表島

沖縄のほぼ南西端に位置するとっておきのネイチャーアイランド

茨沖縄県最長の河川、浦内川の河口。マングローブが群生しています

沖縄県最長の河川、浦内川の河口。マングローブが群生しています
写真/マリンフォトライブラリー

多様性という言葉が世界的にキーワードになっていますが、自然界においても多様性のある海であることがとても重要になってきています。そんな時流の中、日本で最も豊かな海と陸の自然を携えているのが南西端に位置する八重山諸島最大の島、西表島でしょう。島の面積の約9割が亜熱帯性の原生林であること、大小300~400m級の山が連なっていて40以上の川が海へと流れ込んでいることなどに加え、陸からの栄養分が注ぎ込んだ汽水域や海もまた、日本にあって日本ではないような雄大さ、生物種の多さが際立っています。南から北上してくる世界最大級の大暖流・黒潮が真っ先に当たる温暖で透明度の良い海であることも見逃せません。

驚きの海中バリエーション

西表島の南西約15km、絶海の孤島に浮かぶオガンの周辺ではぷりっぷりの筋肉系回遊魚、イソマグロの群れが狙えます

西表島の南西約15km、絶海の孤島に浮かぶオガンの周辺ではぷりっぷりの筋肉系回遊魚、イソマグロの群れが狙えます
写真/ダイビングチームうなりざき

八重山諸島最大にして、沖縄県でも第2の面積を誇る西表島の東には、北東に浮かぶ石垣島との間に広がる日本最大のラグーン「石西礁湖(せきせいしょうこ)」があります。さらに島の周りにも温かい海水が生んだサンゴ礁が発達。チョウチョウウオやスズメダイの仲間をはじめ、日本で最も多いといわれる海の生きもの(種類)が生息しています。小さな魚や生きものが多いのでそれを捕食する中型~大型の魚も沿岸にはたくさん集まってきます。時々イルカの仲間やオキゴンドウといったクジラの仲間もやってくるほど。ダイバーにとっては夢の世界です。
それだけにダイビングスポットもとても多く開拓されていて、ダイビングサービスが独自に開拓しているオリジナルスポットも多数あります。
西表島の老舗にして最大のダイビングサービス《ダイビングチームうなりざき》では、西表島の西部、北部、南部、そして絶海の孤島、オガンこと仲ノ神島(なかのおがんじま。「仲之御神島」と同店では表記)へのボートトリップを実施して、超大物から地形、超マクロまで、豊富な海の景観を楽しませてくれます。
では、次に《ダイビングチームうなりざき》のガイドさんたちがイチオシのダイビングスポットを紹介してもらいましょう。

ダイビングチームうなりざきガイドの推しスポット8

大島 佐喜子さんイチオシ
オガン 光の宮殿

射し込む光が神々しい「光の宮殿」

射し込む光が神々しい「光の宮殿」
写真/ダイビングチームうなりざき

その名のとおり、光のシャワーが降り注ぐスポット。水深は平均6m。オガンなのにマクロと地形が楽しめます。洞窟の中は、海の宝石ウミウシたちや図鑑には載っていないメギスの仲間、何よりゼブラハゼの群れはNo.1! 写真も撮りやすいです。飽きたら同じ場所にモンツキカエルウオと目が合う?? 洞窟を出て振り返るとゴマニザの群れ! 最後はボートの下で、トウモンウミコチョウに挨拶してエキジットします。

森脇純一さんイチオシ
オガン 三の根

カスミアジの大群も圧巻です。1000匹を超えることも!

カスミアジの大群も圧巻です。1000匹を超えることも!
写真/ダイビングチームうなりざき

西表を代表するオガンのダイビングスポットの中でも一番のビックスポット! イソマグロやバラクーダ、ツムブリの群れを狙ってドリフトで潜ります。潮が合えばカスミアジの1000匹を超える群れに会えることも! 過去にはジンベエザメやカジキ、タイガーシャークなどの超大物も登場しています。

東 好希さんイチオシ
ヒナイビーチ

冬場に遭遇率が上がるウミウシ。フォト派に人気のミナミアオモウミウシもざくざく

冬場に遭遇率が上がるウミウシ。フォト派に人気のミナミアオモウミウシもざくざく
写真/ダイビングチームうなりざき

西表島の北側に位置する、上原港から3分のマクロスポット。ここの顔はトウアカクマノミとジョーフィッシュ。さらにハゼの種類も豊富で夏場の婚姻色はヒレ全開。ぜひ撮影していただきたいです! 冬にはアイドル級のウミウシもザクザク♪ 年中違った楽しみ方で時間も空気も足りません(笑)。

鈴木 未奈巳さんイチオシ
鹿ノ川・中ノ瀬(かのかわ・なかのせ)

「鹿ノ川・中ノ瀬」と言えば、マンタ! 遠くから続々とマンタが現れることも

「鹿ノ川・中ノ瀬」と言えば、マンタ! 遠くから続々とマンタが現れることも
写真/ダイビングチームうなりざき

西表島南側の大物スポット。ドリフトダイビングだけではなく、アンカリングでもバラクーダやイソマグロが狙えます。冬から春先にかけてはマンタのシーズンに! 欲張りダイブだと1本のダイビングで大物をすべてコンプリートしてしまうことも♪ 『グローバルクラスのポイントだよ!』と感想を頂くほどのダイナミックな「中ノ瀬」は超オススメ!

増田 萌さんイチオシ
トカキン曽根

玉のようにまとまったギンガメアジの群れにも会える可能性大!

玉のようにまとまったギンガメアジの群れにも会える可能性大!
写真/ダイビングチームうなりざき

うなりざきから出港して15分。島の北側にある大物狙いのドリフトダイビングスポット! ある時はギンガメアジの大大大玉、またある時はバラクーダの大群。スポット名の由来のイソマグロ(沖縄の方言でトカキンといいます)も出ちゃいますよ?! 潮の向きが合えばグレイリーフシャークの子どもも群れています。その数、多い時には50匹! 何でも狙える、何度潜っても楽しい、夢の詰まったスポットです♪

桑原 迅平さんイチオシ
崎山アザミ

巨大で華やかなイソバナの周りには無数のハナゴイが!

巨大で華やかなイソバナの周りには無数のハナゴイが!
写真/ダイビングチームうなりざき

斜面に咲き誇る幾つものイソバナとその周りを無数のハナゴイが舞う姿はまさに絢爛豪華! 潮通しも良いので、カスミチョウチョウウオなども群れを成しています。たまに大物も通ったり、少し深場には珍しい子が出たりと、何かあるかもしれないギャンブル大好きな人にはもってこいのポイントです!

西村 藍さんイチオシ
ハリケーンちゃんぷる

変化にとんだ地形では神秘的なアーチやトンネルが楽しめます

変化にとんだ地形では神秘的なアーチやトンネルが楽しめます
写真/ダイビングチームうなりざき

地形、サンゴ、マクロ生物、魚群、ダイビングの魅力がぎゅっと詰まったスポットです! 変化に富んだ地形が特徴で、光のシャワーを浴びることができる洞窟が! 浅瀬の色鮮やかなサンゴや魚群も魅力的で、名前のとおりダイビングの楽しさがごちゃ混ぜになっています。様々なレベルのダイバーが楽しめるのでおすすめです♪

井角 勇太さんイチオシ
網取浅場(あみとりあさば)

浅瀬に広がる真っ白な砂地をペアで泳ぐトゲチョウチョウウオ

浅瀬に広がる真っ白な砂地をペアで泳ぐトゲチョウチョウウオ
写真/ダイビングチームうなりざき

初心者から上級者まで楽しめる、魅力あふれるダイビングスポットです。水深12~20mに浅い砂地が広がり、その先には太陽の光が降り注ぐとカラフルなサンゴ礁が広がっています。サンゴ礁ではスズメダイ、砂地ではチンアナゴを観察することもできます。浅い海なので、初心者でも安心してダイビングを楽しめます。自然と歴史が融合した、西表島の中でも特別な場所です。

いかがでしょう? 全部潜りたくなりましたよね? しかも西表島にはまだまだ魅惑のダイビングスポットがあります。ぜひ時間をかけて潜っていただきたいものです。
そして、《ダイビングチームうなりざき》のガイドの皆さま、ありがとうございました!

おいしい空気を船上で生むダイビングチームうなりざき

日本の大型高速ダイビングボートのパイオニア

日本の大型高速ダイビングボートのパイオニア

日本随一のネイチャーアイランド、西表島では日本でいち早くダイビング専用の大型高速ボートが利用されるようになりました。それを考案したのが《ダイビングチームうなりざき》です。
《ダイビングチームうなりざき》では、西表島のダイビングスポット開拓に加え、ゲストが安全に楽しく潜るためのさまざまな設備をつくってきました。
プロペラが隠れるジェット推進機の導入や、ボートの後ろの大型ラダーの設置、デッキを有効に活用するためのタンクホルダーの設置などです。まさに、《ダイビングチームうなりざき》は日本のダイビング専用大型高速ボートのパイオニアといえます。

船上にコンプレッサーを搭載!

さらに《ダイビングチームうなりざき》は、船にコンプレッサーまで搭載しました。それまではハイシーズンにもなると一日何百本ものタンクの上げ下ろしという重労働が必要だったのですが、コンプレッサーを船に搭載することで、まず重労働が皆無になり、スタッフの働く時間も短縮されました。
しかも、船が浮かんでいるのは大自然の海。空気のおいしいところで充填されるので、「おいしい空気」をダイバーに提供するという理念にも基づいています。

コンプレッサーはダイビングデッキの下に収納されています

コンプレッサーはダイビングデッキの下に収納されています
写真/ダイビングチームうなりざき

デッキ下に置かれた水冷式のコンプレッサーYS-85V。ナイトロックスにも対応しており、《ダイビングチームうなりざき》でエンリッチド・エア・ナイトロックスでのダイビングを可能にしています

デッキ下に置かれた水冷式のコンプレッサーYS-85V。ナイトロックスにも対応しており、《ダイビングチームうなりざき》でエンリッチド・エア・ナイトロックスでのダイビングを可能にしています
写真/ダイビングチームうなりざき

基本的にはダイビングが終わりゲストが帰った後にエアを充填しますが、ハイシーズンはダイビングとダイビングの合間に充填することも

基本的にはダイビングが終わりゲストが帰った後にエアを充填しますが、ハイシーズンはダイビングとダイビングの合間に充填することも
写真/ダイビングチームうなりざき

東亜潜水機のコンプレッサーにして良かった

東亜潜水機のコンプレッサーにして良かった

日本で初めてダイビングボートへのコンプレッサー搭載を踏み切った《ダイビングチームうなりざき》。「私が入社した1985年には既に『ミス・ウナリザキ1世』にはコンプレッサーが搭載されていて、それを決断したのは、オーナーの吉坊(よしぼう 仲里吉一さん)でした。コンプレッサーは今のものより小さかったです」と現社長の大島佐喜子さんは語ります。
「東亜潜水機のコンプレッサーを導入して今年で40年になりますが、故障は極めて少なく短時間でチャージができますので、タンクの上げ下ろしをしなくてはならなかった時のことを考えると、劇的に就業時間が短くなりました。何かトラブルが発生した時なども電話で詳しく対応してもらえてとても助かっています」
毎日スタッフの皆さまが笑顔で迎えてくれるのも、こんな環境の良さのおかげかもしれないですね♪

《ダイビングチームうなりざき》のガイドの皆さん。上左から大島佐喜子さん、東好希さん、森脇純一さん、増田萌さん、下左から鈴木未奈巳さん、伊角勇太さん、桑原迅平さん、西村藍さん

《ダイビングチームうなりざき》のガイドの皆さん。上左から大島佐喜子さん、東好希さん、森脇純一さん、増田萌さん、下左から鈴木未奈巳さん、伊角勇太さん、桑原迅平さん、西村藍さん
写真/ダイビングチームうなりざき

高台に立つ《ダイビングチームうなりざき》のショップ

高台に立つ《ダイビングチームうなりざき》のショップ
写真/ダイビングチームうなりざき

■ダイビングチームうなりざき
〒907-1541 沖縄県八重山郡竹富町字上原10-172
TEL:0980-85-6146
E-mail: info@unarizaki.com

《ダイビングチームうなりざき》の情報はこちらへ!

画像提供/ダイビングチームうなりざき
ライター/後藤ゆかり(MDWebデスク)

おいしい空気で安心ダイビングを!

画像提供/東亜潜水機

東亜潜水機とは

《ダイビングチームうなりざき》が愛用しているのは水冷式コンプレッサーで大量の高圧ガス使用に適した「YS-85V」(ナイトロックスにも対応)。これを開発製造しているのが、東亜潜水機です。大正13年に創業した日本で最も古い潜水機器メーカーになります。長年、消防や自衛隊の救命救助用コンプレッサーや、潜水作業用コンプレッサーの開発を手掛ける圧縮空気のプロフェッショナル集団です。
ダイビング業界でも「東亜潜水機の空気はおいしい」「東亜潜水機のコンプレッサーは充填が早い」「東亜潜水機のコンプレッサーは壊れない」と言われる日本のトップメーカー。皆さんがダイビングをするときの空気も、東亜潜水機のコンプレッサーで充填した空気かもしれません。

パワフル、静粛・低振動、コンパクト。全モデルに独創の技術が息づいています

●YSシリーズ 移動・空冷式
充填場所を選ばない機動性に優れたモデル。モーター駆動のユニットと、電源を必要としないエンジン駆動ユニットがあります。

YS-85V

YS-75A
パワフルなモデル。写真はモーターセット

YS-85

YS-55A
災害現場でも迅速な充填が可能なエンジンセット

●YSシリーズ 定置・水冷式

YS-85V

YS-85V
大量の高圧ガスの使用に適した大型モデル

YS-85

YS-85
幅広い分野で活躍するベストセラー

YS-75

YS-75
実用性の高さが魅力のスタンダードモデル

YS-55

YS-55
経済性に優れたコンパクトモデル

YSシリーズは、あらゆる不活性ガスを対象とした、水冷給油式コンプレッサー。ゆとりの吐出量と扱いやすさで圧倒的な納入実績を誇る、高圧コンプレッサーの決定版です。
長年大きな支持を得ている理由のひとつに、騒音・振動を抑え、滑らかな運転を実現する静粛・低振動性能があります。
また、ゆとりの吐出量を持ちながら、サイズが小さいこともYSシリーズの魅力です。
さらに、誰にでも扱えるわかりやすい操作を基本理念として開発されており、メンテナンスは一段と容易になっています。
用途に応じて動力ユニットや運転制御が選べますので、自由なシステムが構築できます。
全国の消防署、海上保安庁等の官公庁やダイビングショップ、大学等の各種研究機関、メーカーで幅広く活躍していることでも、その高機能・高性能、使い勝手の良さを証明しているといえます。

圧縮されたガスのエネルギー配分を安定させるレイアウトにより、静粛・低振動が実現

圧縮されたガスのエネルギー配分を安定させるレイアウトにより、静粛・低振動が実現

コンパクトなので設置スペースを問いません

コンパクトなので設置スペースを問いません

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東亜潜水機株式会社 東京工場

〒116-0003 東京都荒川区南千住4-1-9
TEL.03-3803-2253
FAX.03-3803-2255
Email: info@toa-diving.co.jp
URL:https://www.toa-diving.co.jp/

YS-75