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海のいきもの
第40回 パンダな魚たち

海のいきもの

ものすご~く今さらですが、昨年6月に上野動物園で誕生したジャイアントパンダの香香(シャンシャン)。
無事に成長して一般公開された記念に、海のパンダっぽい生き物を紹介いたします。
最初の2種以外はこじつけって感じもしますけれど。●構成・文/山本真紀(2018年2月制作)

名前からしてパンダな子

名前にパンダが入っている魚には、ここに紹介した他にもパンダイシモチやパンダダルマハゼ(いずれも標準和名)などがいる。また、淡水魚ではコリドラス・パンダ(学名)やパンダ・シャークローチ(通称)などなど。

パンダツノウミウシ

白黒模様のウミウシの仲間。確かに色はパンダだけれど、スレンダーなうえトゲトゲした感じはちとイメージが違う。まぁいいか。1~2cmほどの小型種で、インド-西太平洋の熱帯域に生息。●撮影/沖縄・ケラマ諸島

クラカケチョウチョウウオ

英語圏ではフィリピンまたはアイパッチ・バタフライフィッシュなどと呼ばれているが、目の周囲の黒い紋から一部でパンダ・バタフライフィッシュと呼ばれている。10~15cmの小型種。●撮影/バリ島

一見、パンダな魚たち

ここからもう記者の独断と偏見によるセレクション。異論・反論・オブジェクションも甘んじて受けます。けれど黒白が基調で、目の周囲に黒い紋が入っていれば、だいたいパンダに見える気もします。

マダラタルミ(幼魚)

親子で模様がまったく異なり、幼魚は白黒ベースの模様。成長によってドンドン模様が変わるけれど、2~3cmくらいのときが一番パンダっぽい。インド-太平洋に分布。●撮影/紀伊半島・串本

ホホスジタルミ(幼魚)

マダラタルミの親戚で、幼魚時代もよく似ている。長い腹ビレと、黒い眼帯が縦帯と繋がっていることで識別可能。ヤギ類やウミシダの近くに浮いていることが多い。東インド・西太平洋に分布。●撮影/パラオ

ブチウミウシ

白地に黒紋があり、なんだか柔らかそうに見えるところがちょっとパンダっぽい。ゼニガタウミウシとも呼ばれている。5~6cmになるが、画像の個体は2cmくらい。インド-西太平洋の熱帯域。●撮影/パラオ

スポテッドドラムフィッシュ(幼魚)

親子で模様も体形も大きく変わってしまうが、幼魚時代は白黒のツートンカラー。パンダツノウミウシがOKなら、これもアリってことで紹介。カリブ海からブラジル沿岸にかけて分布。●撮影/ケイマン諸島

アジアコショウダイ(若魚)

これまた親子でダイナミックに模様が変わる種類で、幼魚時代は白黒。写真の個体は15cmほどだが、もっと小さな個体のほうがよりパンダっぽい。インド-太平洋の岩礁域に生息している。●撮影/八丈島

カクレクマノミ

お馴染みの人気者だが、たま~に黒化バージョンが見られる。写真は20年ほど前のもの。アクアリウムの世界では、白地に黒いブチの個体を「パンダ・クラウン」と称して珍重しているらしい。●撮影/宮古島

おまけ~熊猫達摩ならぬ黒達摩

クロダルマハゼ

インド-太平洋の熱帯域には、パンダダルマハゼという2cmほどのハゼがいる。ハナヤサイサンゴの枝の間に隠れているのだが、ボディが白で各ヒレが黒、まさにパンダ(残念ながら目の周囲は黒くない)。手元に画像がなかったので、代わりにクロダルマハゼを紹介。頭の中でボディ部分を白く変換すればだいたい同じ。またはネットで画像検索してください。また、パンダダルマハゼとよく似た種類にカサイダルマハゼがいる(胸ビレが黒くないことで識別可能)。●撮影/奄美大島

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