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現地の海から2024.11.25

パラオのダイビングスポットBEST 10
第7回 マンタ大接近! 魚群も半端ない「グラスランド」
~アクアマジックパラオの堀さん解説~

パラオは、憧れの海外のダイビングエリアの中でも大物&魚群も地形もマクロも外れがない、まさに最強の海。せっかく行くならベストなタイミングでベストなスポットを潜りたいということで、《アクアマジックパラオ》のチーフガイドでパラオ歴15年の堀義雄さんに「パラオのダイビングスポットベスト10」を毎回、教えていただきましょう! 第7回は3大スポットに引けを取らない超ビッグスポット「グラスランド」。その魅力を堀さんがご紹介♪

パラオらしい大物と魚群と癒しの海「グラスランド」

「グラスランド」は「ブルーコーナー」「ブルーホール」「ジャーマンチャネル」の3大スポットに比べるとあまり知られていないかもしれませんが、15年ぐらい前に「ウーロンチャネル」の南側に新しく発見されたダイビングスポットで、新月周りの早朝、カンムリブダイが何千尾と集まり大産卵ショーを繰り広げることで有名になりました。これもぜひ見たいところですが、「日中の『グラスランド』も完成度の高い世界を見せてくれます」と堀さん。その理由は……。

魚群が超エキサイティング!

「グラスランド」は、ゆるやかなドロップオフの外側の海底に真っ白な砂地エリアがあって、パラオらしいブルーの海と白砂のコントラストも楽しめるのですが、沖のほうの砂地に珍しいスパゲッティみたいなガーデンイール(編集注:和名はアキアナゴ。故・舘石昭が発見したのが和名の由来)が草原のようにいることから、名付けられたスポット名です。
この真っ白な砂地でオオメカマスが群れていたり、インドオキアジやメアジの大群がやってきたりと、とてもきれいなのにエキサイティング。水中動画や水中写真もキレイで迫力のある映像が撮れますよ!

オグロメジロザメの狩りのシーンも見られます!

この動画は、中層から見えた球体状のメアジの群れなんですが、群れが固まりで動き出したなと思ったら、右側(沖の方)からオグロメジロザメ(グレイリーフシャーク)が追いかけていたんです。自然界の野生の姿がそのまま見られるのも「グラスランド」の魅力ですね!

まるでモーゼの海割り!

すぐ目の前で見られる回遊魚たちの大群。インドオキアジの群れの壁がワサワサと動き出した!と思ったら沖からメアジも大群で押し寄せてきて、自分たちの前で群れが割れていきます。まるでモーゼの海割りのよう! 大きなサメか!?と思ったら、現れたのはダイバーだったんですけどね。後ろに大きなサメ(主にオグロメジロザメ)がいることもあります。

愛しい生きものたちもいっぱい

「グラスランド」で大物や魚群を楽しみながら、リーフに目をやると、きれいなサンゴや、サンゴや砂地にすむかわいい魚たちにもお目にかかれます。僕がぜひ見てもらいたいのが動画のハダカハオコゼです。緩やかな流れにもっていかれまいと、必死にふんばってこらえている姿がなんとも微笑ましいと思いませんか?

マンタも超接近!

「グラスランド」では実はマンタとの遭遇も高確率です。クリーニングステーションがあって、その周りで待っていると、近づいてきて目の前でマンタがホバリングしてくれることも! あまりの超接近に心臓がバクバクになるかもしれませんよ♪

ということで、パラオの海に来たらぜひ潜ってほしい「グラスランド」。パラオは既にベストシーズンに入って来た感じですし、来年3月にはJALのチャーター直行便が、さらに来夏にはユナイテッド航空の直行便が定期で飛ぶ予定と、明るいニュース続きです。ぜひ皆さまもいらしてくださいね!

アクアマジックパラオ チーフガイド/ゼネラルマネージャー

堀 義雄さん

パラオ在住歴足掛け15年。福岡県出身のベテランダイビングインストラクター。「パラオは初心者でも潜れる」をモットーに安全で楽しくパラオの海を案内してきた、創業30年の《アクアマジックパラオ》ならではの経験と実績をDNAに組み込んだ、ガイドテクニックとアフターダイブを盛り上げる術を兼ね備えた頼れるお方。
初心者はもちろんのこと、ベテランやゲストのニーズに対して幅広く合わせたサービスを提供してくれます。
水中でのワイドで撮る魚群の撮り方では角度、構図などもしっかり丁寧に教えてくれます。群れとどう向き合うのか、どのポジションをキープしていたらいいのかなど、ご自身で写真を撮る方法と逆に人から撮られる際の写り方などまで、堀さん本人が経験して得た感性を惜しむことなく伝授してくれます。

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