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海のいきもの
第45回 コレが自慢!おサカナ何でもTOP3

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前回に引き続き独断と偏見で「生き物たちの自慢話TOP3」を選んでみた。
異論・反論・オブジェクションは認めます。●構成・文/山本真紀(2018年7月制作)

われらイクメン自慢!TOP3

産卵したらあとは運まかせという海洋生物が多いなか、孵化するまで父親が卵を守るという魚もいる。今回は3グループだけの紹介だが、他にもダンゴウオやアイナメ、スズメダイの仲間などがいる。また、「母親は何をしているんだ?」という不満には、「次の産卵の準備をしている」ということでひとつよろしく。もちろん、当然ながら母親が卵を守る生き物もいる(カミソリウオやタコの仲間、エビ・カニ・ヤドカリなどなど)。

❶ ハゼの仲間:青いホヤ上に産み付けられた卵(→)を守るウミタケハゼの仲間。南日本ではムチカラマツ上のガラスハゼや岩陰のサビハゼで観察できる。
❷ タツノオトシゴの仲間:メスがオスの育児嚢(→)の中に産卵するため、外から卵は見えない。写真は通称デニスと呼ばれるピグミーシーホース。
❸ テンジクダイの仲間:オスが口の中で卵塊を守る口内保育をする魚として超有名。南日本では春から夏が繁殖シーズン。口元が角張った個体が狙い目。

自慢の小道具!TOP3

たとえば海面上を滑空する「翼」を持つトビウオのように、生まれつき超便利グッズを備えている魚たち。

(Ⅰ)ヒメジの仲間:下アゴに1対の長いヒゲ(→)を持っており、これを使って砂中の餌を探ったり邪魔な小石を除けたりする。写真はインドヒメジ。
(Ⅱ)カエルアンコウの仲間:背ビレの棘が変化して生じた「釣り竿」で獲物を誘う。竿の先端には疑似餌(エスカ)があり、種類によって形状が異なる。カエルアンコウのエスカ(→)は白っぽくゴカイにそっくり。
(Ⅲ)コバンザメの仲間:頭部の小判形のもの(→)は背ビレが変化して生じた吸盤。これでピタッと吸着。

自慢のハサミ!TOP3

エビ・カニの仲間は立派なハサミ脚を持っていて、種類によって様々な用途に使う。その中からちょっとユニークな3例を紹介。なお余談だが、意外なことにキング・オブ・エビというイメージのイセエビの仲間にはハサミはない(ついでに立派なハサミを持つロブスターは、イセエビではなくザリガニの仲間)。

㊀ キンチャクガニ:両方のハサミで小さなイソギンチャクを握っている1cmほどのカニ。この姿から英語圏ではボクサークラブと呼ばれている。
㊁ カラッパの仲間:この大きなハサミ(→)は缶切りとしての役割を果たし、巻貝やヤドカリの貝殻を割って中身を食べる。かわいいけど獰猛なハンター。
㊂ フリソデエビ:ヒトデを生きたまま切り崩して食べていくヒトデキラー。そのハサミ(→)が大きくて派手なことから「振り袖」の名がついた。

カクレンボ自慢!TOP3

カエルアンコウやカクレエビの仲間もカクレンボ上手と思うけれど、彼らはもともと色や模様が周囲の環境にそっくり。そうではなく、本来の意味でカクレンボのうまい連中を探してみた。

① ヘラヤガラ:英語圏ではトランペットフィッシュと呼ばれる魚。写真はヤギの隙間に紛れているが、海藻やサンゴに隠れて獲物を待ち伏せすることも。
② タコの仲間:一瞬にして周囲の環境そっくりに色や模様、さらには質感まで変えてしまう変身術は見事! 視覚が発達しているからこそ成せる技。
③ アカモンガラ:リーフエッジなどでよく見られる黒いモンガラカワハギの仲間。近寄るとスス~ッと壁に吸い込まれるように消えてしまう。よくよく見ると、写真のように亀裂や隙間に入り込んでいるのだ。

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