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第6回 ロードムービーを撮ってみよう! ― 最終回 ―

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初めてでもOK 石川肇に聞く撮影術 水中動画撮影に挑戦!

バックナンバー

第1回 動画撮影を楽しむ

第2回 コンデジでムービーにチャレンジ!

第3回 マクロムービーにチャレンジ

第4回 海の"ビック 5"を撮る!

第5回 今だから本格的に始めよう!デジタル一眼ムービー

第6回 ロードムービーを撮ってみよう!

第6回 ロードムービーを撮ってみよう!

 最近のスマフォではアプリで簡単に撮影&編集=完パケができてしまうロードムービー。
 今回は旅行社に依頼されて制作した2つのPV(プロモーションビデオ)を作例にして「ロードムービー」の楽しさに触れてみよう。
※「ロードムービー」とは旅(目的地へ)の途中で起こる出来事を道筋だてて紹介していく物語のこと。

 ムービー編集には様々な要素が混ざり合います。撮影した動画を素材としてストーリーだてることはもちろん、タイトルの作成、動画に効果を付けたり、音楽を探したり、生き物の名前や撮影地などの確認を同時に進めることで、効率よく時間の節約につなげます。

【使用機材】
カメラ:キヤノン5DMarkⅡ/ ニコンD800
レンズ:16mm・50mm・14mm etc
ブリンプ(動画用ハウジング):Sea&Sea製
水中ライト:RG Blue4灯
編集ソフト:Final cut Pro
PC: Mac book Pro15inc etc

今だから本格的に始めよう!デジタル一眼ムービー
石川カメラマン作業風景

固有種や大型の生物に注目。陸上の個性も引き出したい

作例1:メキシコ ラパス(バハ カリフォルニア)

「タイトル」はダイブクルーザーのロゴを使用(Photoshopで製作)

 ムービーの顔といえる「タイトル」。劇場で上映される映画でも重要で邦題の付け方次第で観客動員数が変わることもあるという。  的確なタイトルを付けるにはテーマがぶれていないことに尽きる。メールを書く時にタイトルに困らないのは用件が決まっているからだ。  テーマがぶれないようにストーリーをよく練ってタイトルをつけよう。

「イントロシーン」は夜と昼とで同じポジション(同ポジ)で撮影した
クルーザーの外観を使用

 この手法はビーチでも街でも使えるので覚えておこう。CG合成したようにピッタと決めるには撮影前からこの手法を取り入れる段取りをしておくことが重要だが、画がズレてしまったら編集上で「変形」という項目で画角の違いをリカバリーできる。
自分で撮影編集したホームムービーにしても劇場映画にしてもイントロシーンに注目すると面白い。ディレクターのこだわりやセンスが見えてくる。

朝日・夕日は毎日撮影するくらいの勢いが大切

 三脚は使わなくてもボートの縁などでに固定することで撮影が容易に。クルーズの移動感はエモーショナルな雰囲気を醸し出すのでぜひ撮影したいマストコンテンツ。時間を変えて何通りか撮影しておこう。

各シーンは「短め」でかまわないが印象的なコンテンツを連ねること

 スマフォアプリの場合短い動画をつなげて24秒のムービーを作製するものがある。(1秒x24ショット 2秒x12ショット 3秒x8ショットから選択)最初はこのノリでかまわない。旅の所々でムービーを回すことが肝心だ。この際、音も大切な素材となる。例えば空港でのアナウンス、ボートの汽笛、波音などその1言1音が効いてくるのだ。

水中では「生物の顔の表情や動きに」フォーカス。

 ムービーの面白さは動きにある。たとえケヤリやイソギンチャクなどでも動きがあってきれいなものならムービー向きの被写体といえる。今回はアシカの赤ちゃんが可愛らしくカメラとじゃれあってくれた。その表情は好奇心いっぱいの子犬のようだった。

「写真」をアクセントとしてムービーに挟み込む

 MDwebをご覧いただいているダイバーは写真撮影がメインで、ムービーは撮ったことがある程度の方が多いだろう。上手に撮れた写真をムービーに活かさない手はない。
編集ソフトにはシャッター音やストロボ光線など様々なフィルター素材が用意されている。センスよく導入することで撮影者の思いをいっそう深く伝えることができるだろう。

「魚群を撮る」場合は相手に動いてもらうこと。

 魚群の動きを予測して待つ方が、下手にカメラを振り回すよりもスムーズだ。
運よく群れに遭遇したら撮影のベストポジションに回り込む。通常は潮の上側。その周辺で魚群の動向をうかがいながらサイズやアングルを変えて回す。時々現れる捕食者(ロウニンアジなど)によって群れが動くことがあるので撮影中は広い視野でいることも必要だ。

特徴的なロケーションでタイムラップスを行ってみる。

 (※)タイムラップスとは、時間を早回ししたような映像で星の動き(実際は地球の自転)や花の開花などを記録する手法。
 タイマーを用いて1分間に2~3コマの写真を3~4時間撮り続ける。  カメラによっては数百カットの画像をカメラ内で1本のムービーに編集してくれるものもあるが、その機能がなければ編集ソフトで繋ぎ合わせる。
 ちょうどパラパラ漫画のような仕組みなわけで難しいことは何もない。滑らかな動きにしたければ1コマの時間を極力短くすればよい。You Tubeなどに多数アップされているので研究しても面白い。

インド洋の宝石と詠われるモルディブだけにビーチの美しさや空撮シーンも登場。
モデルをたてることによりロマンチックで華やいだ印象になった。

作例2:モルディブ

白地にロゴが浮かび上がるタイトル

 雪が舞っているようなフィルターを使用。ムービーイメージに合うようなフィルターの素材を選ぼう。

時間軸に沿って進むオーソドックスな進行

 お約束の朝日に浮かび上がるクルーザーのシルエットよってこれから始まるダイブクルーズを予感させる。

ダイビングに向かうドーニーから見える風景

 ダイビングに向かうドーニーから見える風景(イルカ)やエントリーシーンを加えることでスムーズに水中シーンに導入することができる。ダイブスポットに向かうボートではいつ何時どんなシーンに出会うかわからない。シャッターチャンスを逃さないためにカメラを手元におこう。

ガイドのすぐ後ろについてチャンスを逃さない

 ガイドさんのすぐ後ろにいて同じ目線で海中を見回してみる。すると、独りでは到底発見できない被写体やシーンを教えてくれるはずだ。

水中ライトを使って色を出す

 クマノミやキンギョハナダイなど色のある生物は水中ライトを使って色を出すことにこだわりたい。海の映像は"青"が中心となるので暖色系は貴重なスパイス。おさえどころだ。

水面の光でストーリーをつける

 写真とは異なり薄暗い水面の光なども編集では重宝する。過ぎゆく時間を表現するのに午後の光や陰影は、映像に深みを加えてくれる。

最後に

2つのムービー メキシコのラパスとモルディブ。 世界でもトップクラスの海を映像にするには何日撮影しても足りないだろうと思う。
でもその時の記録として人に伝えるのにムービーほど有効で楽しい手段が他にあるだろうか。編集は少々面倒かもしれないが時間軸で切り取っていけば心配ないだろう。
音楽に乗せて楽しく編集も進むはず。

どうかこれからもカメラ片手に素晴らしい旅を重ねてください。

石川肇プロフィール

石川肇 1961年東京生まれ (株)水中造形センターを経て独立。
写真・映像撮影の編集や、3D関連の撮影編集を手掛ける。
「海辺の旅」をテーマに作品を撮り続け、撮影で訪れた国は80カ国以上。
テレビの海洋ドキュメンタリーやCM、ビデオ作品、政府観光局のPVといった映像作品や、雑誌、イベント、ラジオなどの多方面のメディアで活動中。 最近は3D映像の作品を多数手がける。
3D番組としては、世界初の試みを中心に企画して番組化。
主な3D 番組 「タヒチ:ザトウクジラ」・「モルディブ:ハニファルベイ」・「南インド」・
「ハワイ:ナイトマンタ」・「3Dカリブ海 最速のプレディターセイルフィッシュ」など。
国際3D協会ルミエール・ジャパンアワード2013 にてドキュメンタリー賞を受賞

of 石川肇公式サイト
URL:http://www.horizon-uw.com/

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