パラオは訪れたダイバーの多くを虜にするリピーター率の高いことで有名ですが、近年は初めて行かれる方も多いとか。ここでは初パラオという方に、現地ダイビングサービス《アクアマジックパラオ》の人気ガイド、堀 義雄さんがQ&Aを通じて情報を提供してくれます！　第５回は12月頃からパラオのダイバーたちをザワつかせる“マンタ祭り＃について伺いました。

堀さんの回答
パラオではどの時期でもコンスタントにマンタを見ることができますが（見られない日もありますが）、その中でもこれから始まるマンタ祭りは極上のマンタ大乱舞を見ることができます。

マンタスポットとして大人気の「ジャーマンチャネル」は、内海と外海をつなぐチャネル（水道）“ジャーマンチャネル”にあるダイビングスポットです。
チャネルであるジャーマンチャネルに大量のプランクトンが入ってくる時期に、プランクトンを捕食するため必然的に複数のマンタが集まって来ます。
「ジャーマンチャネル」が上げ潮でプランクトンが入ってきたら、捕食モードでぐるぐるマンタ、それ以外の潮ではクリーニングステーション（通称「ステーション」）を周ってマンタ乱舞と、マンタの絶対数が増えるシーズン。これが「マンタ祭り」です。ブラックマンタの出現率も一気に高くなります。

こんなシーンが見られたら冷静ではいられなくなりそう
写真／堀義雄

堀さんの回答
「ジャーマンチャネル」にプランクトンを大量に含んだ上げ潮が入ってきた際、マンタはそのプラントンを食べるため大きなお口を開けながら旋回します。この様子を「ぐるぐるマンタ」と呼んでいます。水面近くを複数枚のマンタが一斉に向かってきては、目の前で縦回転、横回転してプランクトンを捕食する様子は圧巻です。数は多い時で10?20枚を超えることもあり、大迫力の世界となります。さらにグルクンやマダラタルミの群れも「フィッシュボール」と呼ばれるほど密に固まって群れます。

堀さんの回答
例年12月から3月となっていますが、去年は5月ぐらいまで続いていました。
その中でもオススメはぐるぐるマンタが見られる大潮周りです。半月から新月、半月から満月と向かう際、ダイビングをする日中に満ち潮となりますのでチャンスとなります。
※ただし、12～3月のマンタ祭りの時期でもマンタが現れない日もあります。自然のものですのでご了承ください。

集まってきたプランクトンを食べるのにマンタがお口を開けてぐるぐる！
写真／堀 義雄

堀さんの回答
ステーションで着底してマンタを見る時とは違って、ぐるぐるマンタは中層での鑑賞となります。
プラントンを含んだ潮で、ある程度流れているので、いつも以上にフィンキックして流れる中層を維持する泳力、水面に浮いてしまったたり沈んでしまったりしないように、常にガイドと同じ深度にキープするための中性浮力、カメラに夢中になると迷子になりやすい状況なので、ガイドの側で指示を受け取れる視野が必要となります。

12～3月のマンタ祭りは、パラオのベストシーズンの理由の一つです。これを見逃すのはもったいないです。この素晴らしい世界を体験しに是非パラオに遊びに来てください！

「初めてパラオに行く前に知っておきたいQ&A」は続きます。ご質問がある方はマリンダイビングWeb編集部にお送りください！

 情報提供≫アクアマジックパラオ

「初めてパラオに行く前に知っておきたいことQ&A」は過去のものもご覧になれます。

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（デスク／後藤ゆかり）

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