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STOP! 潜水事故
CASE156 バディとはぐれエア切れで急浮上

CASE156 バディとはぐれエア切れで急浮上

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE156 バディとはぐれエア切れで急浮上

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

【事例】
事故者と友人の2人はファンダイブに出かけ、最初の1本目はガイド付きで11:30頃エントリーしてダイビングを楽しんだ。休憩後、2本目はガイドなしで13:30頃ダイビングを開始。ダイビング中、事故者は友人とはぐれたため、いったん海面に浮上し、自分の位置を確認した後、残圧を確認すると50気圧残っていた。再度潜降して友人と合流できた時には残圧が2気圧になっていたことに気づき、水深10mから慌てて浮上。浮上後BCに空気を入れようとするもタンクの残圧がなくパニック状態となり、インフレーターにオーラルで給気しようと息を吐いたところ、体が沈み海水を飲んでしまい、意識を失った。後から浮上した友人が事故者の状態を見て近くにいる人に救助を求め、ダイビングボートでインストラクターが救助、事故者を引き揚げ、心肺蘇生をしつつ漁港へ。
事故者は意識を回復したものの息苦しさを訴えたため、ドクターヘリで病院に搬送され、検査の結果、溺水と減圧症の疑いで5日間、加療、入院することとなった。

直接の原因溺水、減圧症

対処法

この事故事例の最大の問題は、事故者がはぐれた友人を探すために、残圧が50しかないのに再度潜降して探したこと。

まず、バディとセルフダイビングをするなら、事前にバディと万が一はぐれた場合の対処法を打ち合わせしておくべき。一般的には、バディとはぐれた場合は1分間探し、会えなければ浮上速度を守りながら浮上、海面で再集合することが基本セオリーとなっている。でも、インストラクターやガイドと一緒に潜るわけではないので、はぐれたことに気づいたら、360度見渡し、影や吐く泡などが見えなければ、浮上したほうがいい。水中での透視度は陸に比べるとどうしても落ちるので、水面に上がってからのほうが再会できる可能性は俄然高くなるのだ。よってダイビング前にはバディと、万が一はぐれた場合は、360度見回して、見つからなかったら浮上速度を守りながら浮上、海面で探す、と打ち合わせしておこう。

次に、タンクの残圧に関しての考え方が問題。

はぐれた時点で海面に上がった際に、既に残圧が50気圧しかなかったということは、もう潜らずにバディが海面に上がってくるのを待つべきだった。ダイビングではタンクの残圧は50気圧を残して上がるのが理想とされている。通常、ガイド付きのダイビングであれば、70気圧になったらガイドに知らせ、浮上行動に移る。

残圧がなくなると、急浮上をすることになり潜水病のリスクが高くなる。さらに海面に上がって浮力を確保するためにBCに空気を入れる際、通常のインフレーターボタン操作では空気は入らない。落ち着いてオーラル(口)で給気する必要があるのだが、インフレーターから給気できなかったことによりパニックになると、オーラル給気ができなくなるケースが多い。そうした事態が予測されるため、エアは50を残して浮上するようにと、警鐘されている。

ところで、エアが50しかないと逆にパニックになる人もいるようだが、50気圧残っていれば、水深30m以浅からゆっくり浮上して海面で給気できるので、落ち着いて行動しよう。

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ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
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