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STOP! 潜水事故
CASE 92 顔色が悪かったのにダイビングを開始

CASE 92 顔色が悪かったのにダイビングを開始

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

ダイビングの始め方徹底ガイド(大) 潜水事故に学ぶ安全マニュアル100(大)

CASE 92 顔色が悪かったのにダイビングを開始

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

ダイビングショップのファンダイブに参加したダイバー。
インストラクターとほかのゲスト3名の計5名でボートダイビングに出たところ、事故者が水深20m付近でパニックを起こして急浮上を開始した。インストラクターが事故者の浮上速度を落としつつ、一緒に浮上して、すぐ酸素を吸引させたところ、顔色が良くなってきた。救急車に引き渡した時には呼吸、意識とも異常が認められず、手足のしびれ等、減圧症の症状もなかったが、念のため、ドクターヘリで病院に搬送。
事故者は朝集合した時から顔色が悪く、乗船した時もそれは変わらなかった。

直接の原因パニック

対処法

ダイビングは安全があってこそ楽しめるレジャー。
この事故者は朝から顔色が悪かったとのことだが、おそらく体調が悪いから顔色が悪かったのだろう。
ダイビングは無理をしてするものではない。「やめる勇気」を持つことも重要なのだ。
特にほかのゲストとの関係性まではわからないけれど、ショップのファンダイブといえば、顔見知りだったり、もしかすると気の合う仲間同士だったりするかもしれない。その人たちに遠慮して自分だけ今日は潜らないと宣言するには忍びない……。事故者はそういう想いだったかもしれない。あくまでも推定だが。

でも、体調が悪いのに無理して潜ると、いろいろな不安やストレスが重なり、実際にこうしてダイビング中にパニックになることも珍しいことではない。パニックになって急浮上して、死に至るというケースも過去に何度もある。今回はインストラクターがすぐに駆け付けて浮上速度も抑えてくれたから、エアエンボリズム(空気塞栓症)になったり、減圧症に罹患したりすることはなかったが、必ずしもインストラクターがすぐに駆け付けられるわけではない。
パニックを起こさないためにも、体調は万全にしてダイビングに臨んでいただきたい

Go To
トラベルキャンペーンを利用して、久しぶりにダイビングをしようという方もいるだろう。日本のこの時期の冷たい海水で潜るのは初めてというリゾートダイバーもいるだろう。ダイビングは気軽にできるものではあるけれど、不安やストレスを抱いたまま潜ったり、体調不良のまま潜ったりすると、このような事態に陥らないとも限らない。ぜひよく睡眠をとって、風邪などを引かず、万全の体調でダイビングを楽しんでいただきたい。

次回更新予定日 2020年12月21日

CASE93 短い水面休息時間で

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