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STOP! 潜水事故
CASE117 勝手に浮上して漂流

CASE117 勝手に浮上して漂流

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE117 勝手に浮上して漂流

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

【事例】
事故者はダイビングショップが開催している一日2ボートダイビングのファンダイブに参加。2人のインストラクターと6名のダイバーで潜っていた。当日2ダイブ目のダイビングが終わり、浮上する際に、事故者は自己判断でインストラクターやほかのダイバーとは違うところで浮上を開始。途中潮の流れを受け、ほかのダイバーとはかなり離れたところで浮上。ダイビングボートはそのダイバーが離れてしまったことに気づかず、ほかのダイバーが船に上がったところで事故者がいないことに気づき捜索するとともに、118番に通報した。
事故者は約2時間漂流。浮上開始位置から約2マイル(約3.2km)離れた位置で、通報を受け捜索中だった巡視艇に救助された。

直接の原因漂流

対処法

何を思って、自分だけ別のところで浮上をしてしまったのか、事故者の本意は不明だが、まずダイビングをするにあたって一番大事なバディシステムが欠如していることが問題。日本の場合、インストラクターと一般ダイバー数名がバディシステムを組まずにグループで潜るスタイルもいまだに見受けられるのだが(一部のダイバーが未熟でバディを組んだところで頼りにならない……などの理由も聞かれるけれど)、万が一のトラブルをいろいろ想定すると、この日本スタイルは決していいことではない。たとえインストラクターが何名かのダイバーを引き連れていくにしても、2人1組のバディを作ってから行動すべきではなかろうか。

いずれにしても、この事故者はバディがいなかった。それならば引率しているインストラクターと意思疎通をしておかなければならないところを、浮上の際にインストラクターに何も知らせずに別行動を勝手にしてしまった。ここがトラブルの大きな原因だということは明白だ。

プロのインストラクターやガイドは潮の流れが出やすい場所をわかっていて、それを回避しながら安全に浮上できる場所を知っている。ダイビングは準備段階から始まり、安全に浮上して陸に上がり器材を外すところまではバディシステムをしっかりまっとうすべきだ。バディシステムがないならインストラクターやガイドとともに集団行動をすべき。ダイビングは安全あってこそ楽しめるもの。くれぐれも自分勝手な判断をしないこと。そして別行動をしたい場合は必ずバディや引率しているインストラクター等に知らせること。

なお、万が一漂流した場合に備えて、水面に上がった後に立てるセーフティフロートを常に携行しておくこと。そしてその使い方を必ず実践しておいて、何があっても使えるようにしておくことも大切だ。

日本では水温も徐々に高くなってきて気候もよくなり、ダイビングを再開するという方も多いと思う。海外に出かけて潜る方も多いだろう。まずは気を引き締めて、基本に立ち返ってダイビングを。バディシステムも必ず守るようにしよう!

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ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

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ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
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