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STOP! 潜水事故
CASE86 うねりで顔面強打

CASE86 うねりで顔面強打

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

ダイビングの始め方徹底ガイド(大) 潜水事故に学ぶ安全マニュアル100(大)

CASE86 うねりで顔面強打

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

無事海中でのダイビング講習を終え、エグジットをする際になった時、折からの台風の影響でうねりが入ってきたため、講習生のエグジットを手伝っていた。全員を上げたところで、その事故者がうねりに流されてスロープの手すりに顔面を強打。傷口がぱっかり割れ、流血したため、同行していたインストラクターが救急車を要請、病院に搬送された。頭部と顔面に挫創ができており、縫合が必要となったが、入院の必要はなかった。

直接の原因裂傷

対処法

ダイビング事故の大半は水面で起きるといわれるが、エントリーやエグジット時もとても注意しなければならない場面。事故者はほかの講習生の手助けをこなし、とても立派だったと思うが、もしかしたら全員をエグジットさせ、気が抜けてしまったのかもしれない。あくまでも自分が安全にエグジットするまでは気を抜いてはいけない。

さて、うねりや波があるときのエグジット方法。
まず、エグジットポイントに近づいたら波の様子をつかむことが大事。
打ち寄せる波は一定のタイミングで来ているか、高さはどうかなどなど。
天気予報で海が荒れる可能性がわかっている場合はなおさらだ。
まず海岸に打ち寄せる波に流されないよう、波を観察し、タイミングを見る。
立ち上がれる場所を見極めて、穏やかな波の時に素早くその場所へ進み、立ち上がる。
手すりがあるなら、立ち上がってすぐにつかまってしまえばいいだけだ。
体勢が整ったら、フィンを脱いで素早くスロープを上がっていけばいい。

でも、筆者もこれがとても苦手で、立ち上がるのに一苦労(普段から足腰を鍛えておくことを痛感するわけだが)。
さらにフィンがなかなか脱げずにモタモタ。ここで波に持って行かれないように踏ん張るだけで体力を消耗してしまい、フィンはなかなか脱げない。
であれば、後ろ向きになってフィンを履いたまま、さっさと上がってしまえばいいのだが。
とにかくうねりがある場合や波が高い場合は、素早く安全にエグジットするのが安全への近道なので、最後まで集中力や体力が途切れないようにしておきたいものだ。

なお、波がある場合は波に対して横向きになるようにすると、波を受けたときの衝撃は少ない。真正面から受けたり真後ろから大波を受けたりすると衝撃も大きいので、まずは横向きになり、さらに腰を落として踏ん張れるような姿勢をつくることも大切だ。

これからの時期、台風の影響で海では高波やうねりが発生することもしばしば。
くれぐれも無理をせず安全第一で、時にはパスすることも考えて行動していただきたい。

(関連連載)
CASE53 エグジットの際、うねりで骨折

次回更新予定日 2020年6月24日

CASE87 タンクのバルブが半開きで

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