海のいきもの
第44回 見栄え重視!おサカナ何でもTOP3
「模様や柄がスタイリッシュなお魚Top3は?」
というアンケートを2018年『マリンダイビング』3月号のアンケートで集めてみた。
それを参考に独断と偏見で15種類(5部門)を発表。●構成・文/山本真紀(2018年6月制作)
スタイリッシュなサカナTOP3
「スタイリッシュ」がどういうイメージなのか、世代や個人によっていろいろなので、異論・反論・オブジェクションはあろうかと思いますが、こんなラインアップはいかがでしょうか。
❶ メジロザメの仲間:「機能美」という言葉はメジロザメ科の仲間たちのためにある! というぐらいカッコイイ。特にグレイリーフシャークはピカイチ!
❷ ヤシャハゼ:エビと共生するハゼの中でも一番美形。スッと伸びた背ビレも赤茶の模様も夜叉という和名も素敵。相棒も美形(コトブキテッポウエビ)。
❸ セミホウボウ:大きな胸ビレで海底をグライダーのように「滑空」する姿を見たら誰もが惚れる。同じような姿と習性のホウボウはどっかユーモラスだが。
どうしてそうなった?TOP3
ユーモラスというか謎というか不思議というか、どうしてそんな姿なの? という魚たち。
(Ⅰ)ハナヒゲウツボ:細く華奢な体で幼魚は真っ黒、成長すると青(雄相)や黄(雌相)に大変身、性転換までする変なウツボ。どうしてそうなった?
(Ⅱ)ピグミーシーホース:珍妙な体形のタツノオトシゴの仲間たち、その中に指先サイズの超小型種がいる。写真はバージバンティと呼ばれる種類で、体のイボはホスト(ヤギ)への擬態。どうしてこうなった?
(Ⅲ)マンボウ:下半身をぶった切ったような奇妙な体形。 この姿でけっこう深く潜るというから不思議。
こんにちは赤ちゃんTOP3
成長につれて模様や姿がガラリと変わる魚は大変多く、『マリンダイビング』本誌でも「こんにちは赤ちゃん」という連載で毎月紹介している。その中でとてもポピュラーなうえ派手で人気の3種をピックアップ。
㊀ ミナミハコフグ(幼魚):岩陰に隠れている妖怪百目小僧。体中の黒点は目玉とほぼ同サイズで、この模様には弱点である目玉を隠す効果があるという。
㊁ ツユベラ(幼魚):浅い砂地や砂礫の海底近くをヒラヒラ~と泳いでいる。その姿は有毒(または不味い)ヒラムシやウミウシへの擬態と言われている。
㊂ タテジマキンチャクダイ(幼魚):岩陰に潜む渦巻き模様。縄張り意識が強い成魚からの攻撃を避けるため、幼魚はまったく別の模様をしているという。
ブサかわいいサカナTOP3
正直いってちょっと不細工、でもかわいいという魚たち。他にもミシマオコゼの仲間やフグの仲間、ネコザメやナヌカザメなど底生性のサメ、カンムリブダイやナポレオン(メガネモチノウオ)などいろいろ。
① カエルアンコウの仲間:赤ん坊の腕のような胸ビレ、腹ビレでヨチヨチ歩く。獲物を丸呑みするときは電光石火の素早さで、そのギャップもたまらない。
② ギンポ&カエルウオの仲間:クリクリ目玉と出っ歯のような大きな口。決して美形ではないけれど、かわいい。写真はモンツキカエルウオ。
③ ウミスズメ:ひたいと背中にトゲがあるハコフグの仲間。よく似た種類に青い虫食い模様のあるシマウミスズメもいる。泳ぎ方もヨチヨチでかわいい。
和風なサカナTOP3
日本固有種(“ほぼ”も含む)で、名前も和のイメージの3種類をピックアップ。
(壱)ユウゼン:シックな模様のチョウチョウウオで、主に八丈島と小笠原で見られる日本固有種(他に八丈以外の伊豆諸島、南大東島など)。由来は友禅。
(弐)サクラダイ:主に南日本の太平洋岸で見られるハナダイの仲間。和名にも学名にも桜が入り、とっても和なお魚。まぁ台湾や済州島にもいますけれど。
(参)レンテンヤッコ:主に伊豆・小笠原諸島で見られるキンチャクダイの仲間で、模様の「連点」が由来らしい。南日本の太平洋岸、ハワイにも分布。
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