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ダイビングが上手くなる
ベテランイントラ かっしーのスキル講座
第56回 中性浮力はウエイトが決め手!

基本スキルを身につければダイビングはより安全により楽しめます。でも、なんか上手くできない、このスキルが苦手、といった悩みを抱えているダイバーも少なくないようです。そんな方々に画像を交えて的確なアドバイスをくれるのが、ベテランインストラクター・かっしーこと柏崎洋介さん(スキューバプロショップ大井町店店長)です。
今回は、中性浮力の決め手となるウエイトについて。
安全停止で安定できるウエイトの付け方とは?
Q
安全停止のときに体を安定させられる、ウエイトの付け方。 アルミタンクとスチールタンクでの付け方の違い。 アルミタンクだと、最後に軽くなるので、ウエイトをお腹側に多く付けるとうつ伏せ姿勢になってしまいます 。安全停止では、体を立てたいので、お腹側と背中側に均等に付けるのが良いのですか?
匿名希望

ウエイトのバランスは、実に奥が深いですね。タンクの種類によっても、残圧によっても、付ける位置によっても、BCDの種類によっても変わってきます。中でもタンクの種類と残圧が影響が大きいです。
まず、その差を見てみましょう。
安全停止時は、エアが少なくなってきてる状態で考えると、アルミタンクはプラス浮力になって、スチールタンクはマイナス浮力のままです。 そして、タンクは、バルブがある上のほうが重いので、アルミタンクはタンクの下側が浮いてきて、うつ伏せ状態になってしまいます。スチールタンクは、マイナス浮力のままなので、うつ伏せにはならず、どちらかと言うと後ろに倒れやすく仰向けになりやすいです。
ウエイトの位置は、簡単に言うとアルミタンク使用時は、後ろ気味に付けて、スチールタンク使用時は、前気味につけるといいってことです。
ウエイトの位置調整
まずはウエイトベルトにウエイト玉を左右対称になるように設置します。
ベルトを腰に巻きます。この時にウエイト玉が前に集まり過ぎないことも大切。
ウエストの一番細いところではなくてちょっと低めに下げてお尻のちょい上あたりに巻くのがオススメ
あとは、浮力が大きいスーツを着てる場合は、タンクの重さがかからない下半身が浮きやすくなり、余計に倒れやすくなるので、ウエイトベルトは、なるべく下に下げて、ウエストよりもお尻のちょい上あたりに巻くのがいいです。
これらを踏まえると、ベストなウエイトの位置は アルミタンクの場合 1-2kgをタンクに少し巻くか、タンクバンドのトリムポケットに入れて、あとは、腰ベルトの真横か、やや後ろ気味におもりをつけて、ベルトは下気味に巻く。スチールタンクの場合 腰ベルトのみでおもりは、気持ち前気味につけて、ベストは下気味に巻く。分散したければ、BCDのポケットに入れるのもOKです。気をつけてほしいのは、BCDのポケットやウエイトベストだけにウエイトを配置すると、上半身にしかおもりがないので、足が浮きやすくなり、倒れやすくなります。
適正なウエイト量の計算方法が知りたい
Q
これまでレンタルのウエットでしたが、マイウエットを購入しました。そして先日フィリピンにてダイビングをしたところ、全然沈みませんでした。タンクがアルミであるかステンレスであるか、ウエットの厚みなど、様々な条件で適正なウエイトを簡単に算出する方法を教えてほしいです。
ひろまてぃ/1年未満/33本

MYウエットいいですね。テンション上がりますよね。でも、初使用で沈めないって、あるあるです。
体型や筋肉量とかによるので何kgが具体的なキロ数は言えないのですが、僕らインストラクターが、初めてのゲストさんのウエイトを決めてあげるときの基本的なキロ数の計算の仕方を話しますね。
日本だとスチール10Lタンクで5mmワンピースウエットが多いので、それをベースに考えます。
普通の体型の女性 2kg-3kg
普通の体験の男性 3kg-4kg
小柄なら マイナス1kg-1.5kg
大柄なら プラス1kg-1.5kg
新しいスーツなら プラス1kg-1.5kg
ツーピースなら プラス1kg-1.5kg
薄いスーツなら マイナス1.5kg-2kg
ドライスーツなら プラス3kg-4kg
アルミタンクなら プラス2kg-2.5kg
インストラクターによって個人差はあると思いますが、僕は、大体こんな感じで調整してます。 これをベースに実際、潜って1kg足したり、減らしたりして調整しています。

アルミタンク使用時はプラス2-2.5kgのウエイト量に
写真/柏崎洋介(スキューバプロショップ)
環境に合わせてウエイト量を調整したい
Q
ダイビング環境に合わせてウエイト量を+0.5〜1kgすることがあるのですが、それが正解なのか、他のテクニックでカバーできるのかを知りたいです。
例:ドライスーツで-5mより浅い場所中心のダイビング→+0.5〜1
ゆっきー/8年/800本

前の質問では、器材やスーツによるウエイトの違いを説明しましたが、環境に合わせてのウエイトの変化ですね。 適正ウエイトは、淡水か海水の環境にによっては変わりますが、その他では基本的に変わらないです。ただ、潜りやすさや、写真の撮りやすさなどを考慮すると、場合によっては、少し増やしたほうがいい場合もありますね。 そもそも、適正ウエイトを間違えている人も多いです。水中に潜ったときに楽な、BCDを使わなくてもいいウエイト量にするって人が結構います。ウエイトは少ないほうが楽で、ウエイトが少ないと上手いって思ってる人も多いですが、それは間違いです。 エアが少なくなってる後半に安全停止の5m付近でBCにエアを入れないで中性浮力がとれてるくらいがベストです。そのウエイト量にすると、潜り始めは重めで、BCDを使わないと中性がとれず、潜降は超楽に沈めるくらいになると思います。 なので浅場のダイビングでも、そんなにウエイトは増やさなくても大丈夫ですが、浅場で写真を粘りたいときや浅場が多いダイビングでは、1kgくらい増やすのもありですね。ドライスーツの場合は、ダイビングの後半にドライスーツ内の空気が完全には抜けないので、それも踏まえて、もう1kgくらい増やすのもありですね。
まとめると
淡水の場合 マイナス2kg-3kg
浅場のダイビングの場合 プラス1kg
浅場のドライスーツの場合 プラス1kg
こんな感じですね。
ウエイトの重さの種類はいろいろ
写真/後藤ゆかり
浮力コントロールには呼吸も大事
Q
水中での中性浮力のコントロールがまだ苦手です。呼吸やBCDの操作で調整することは頭では理解しているのですが、実際のダイビングでは上下に動きすぎてしまい、安定してホバリングするのが難しいと感じます。
ポリス/2年/15本

ホバリングは、ダイビングを始めた最初の頃は一番の課題ですよね。ホバリング中、安定して中性浮力をとるには、呼吸が大事です。ホバリング中は、水深が変わらないので、BCDは最初に調整したら、ほとんど使わなくてOKです。
ほとんど、呼吸で調整するのですが、上下に安定しないって場合は、呼吸の波に問題があるかもしれないです。 呼吸の波は、大きくなり過ぎないほうがいいです。もちろん小さ過ぎると苦しくなってしまうので、大き過ぎず、苦しくない程度を意識しましょう。

呼吸の量で浮力調整を
写真/柏崎洋介(スキューバプロショップ)
大きい波になってしまう原因は、2つあります。 1つは、吸う量か吐く量が多くなること。もう一つは、吸うスピードか吐くスピードがゆっくり過ぎることです。
吸う量、吐く量は、肺の25%〜75%の間くらいに収まるようにイメージするといいです。100%吸う必要はないですよ。 吸うスピード、吐くスピードは、最初の講習のときってゆっくり呼吸してくださいと習うと思いますが、ゆっくり過ぎると吸って浮く時間が吐いて沈む時間が長くなるので、上下してしまいます。早過ぎると苦しくなってしまいますが、ほどほどのスピードで呼吸しましょう。普通に陸上で散歩してるときくらいの呼吸ペースでいいかなと思います。 呼吸の量とスピードを意識してみてくださいね。
プロフィール紹介
かっしーこと柏崎洋介さん
大学在学中に《スキューバプロショップ》でアルバイトを始め、卒業後はもれなく同社へ。東伊豆の富戸でダイビングガイドを担当した同社の代表に。ダイビング歴25年、インストラクター歴21年。PADIコースディレクターとして、ノンダイバーからプロを目指すダイバーまで指導。
東京、東伊豆の富戸、沖縄に4店舗あるから
スキルアップやステップアップに超便利!
スキューバプロショップ
ダイビングを始めたい!という方から、ダイビング講習を修了してももっともっとダイビングを楽しみたいというファンダイバーのためのダイビングツアーや、もっとうまくなりたいという方にはスキルアップ講座やステップアップコースを意欲的に開催している柏崎さん率いるお店。東京の大井町、渋谷、東伊豆の富戸、沖縄の那覇近郊にあるので、とっても便利です。今すぐアクセス!

連載ダイビングが上手くなるベテランイントラかっしーのスキル講座一覧
- 第56回 中性浮力はウエイトが決め手!
- 第55回 器材の快適な使い方と選び方
- 第54回 ブランクダイバーからの脱出!
- 第53回 ダイビングが上手くなる呼吸法
- 第52回 浅い場所での中性浮力と浮上
- 第51回 耳ぬきができるようになる!
- 第50回 水中撮影のスキル&マナー
- 第49回 ドライスーツの苦手・失敗克服
- 第48回 フィンキックほか上達法
- 第47回 中性浮力を極めたい
- 第46回 超初心者だからこその相談
- 第45回 ボートダイブのお悩み解決
- 第44回 ブランク・ビギナー悩みQ&A
- 第43回 水中ナビゲーションの上達方法
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- 第41回 スムーズに潜降したい!
- 第40回 使って便利な器材やグッズ
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- 第10回 呼吸法・水面酔い・臭い解消ほか
- 第9回 ウエイト・中性浮力・鼻呼吸ほか
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