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海のいきもの
第52回 甘~い、お名前

海のいきもの・甘~い、お名前

2月といえば節分……なのだが、鬼にまつわるネタは以前にやってしまったので、今年はバレンタインデーとホワイトデーに引っかけて甘~い名前の生き物を探してみました。
そういえばバレンタインはチョコ一択のようだが、お返しに贈る菓子については諸説あり。マシュマロやキャンディは苦手だからクッキーがいいなぁ。●構成・文/山本真紀(2019年2月制作)

トップバッターは冬のアイドル!

ダンゴウオ
和名にチョコやマシュマロ、クッキーと付いた生き物はいないだろう。というわけで、庶民の和菓子、お団子で探してみた。となれば、冬が旬のダンゴウオ! 繁殖シーズンの冬は巣穴を守るオスや、頭にリング模様がある幼魚などが見られるぞ。また、個体によって色もいろいろ三色団子。そういえば、『だんご三兄弟』なんて歌がありましたっけ。調べたら1999年だった・・・・。撮影/赤(葉山)、緑(川奈)、ピンク(早川)

ダンゴウオ(赤)
ダンゴウオ(緑)
ダンゴウオ(ピンク)

日本人なら饅頭(マンジュウ)だね!

マンジュウイシモチ
お饅頭といって思い出すのはNHK「みんなの歌」で知られる『恋のスベスベマンジュウガニ』のカニさん。でもダイバーに馴染みが薄いので省略。というわけで、マンジュウイシモチだ。内湾っぽい浅場で、ユビエダハマサンゴなどの枝状サンゴ周辺で見られる5cmほどの小魚。スレンダーな体形の種類が多いテンジクダイの仲間の中で、妙に丸っこいところから「マンジュウ」と付けられたのだろう。撮影/パラオ

マンジュウイシモチ

マンジュウヒトデ
ドッチボールのような姿だが、れっきとしたヒトデの仲間。成長すると直径20cm以上となる大型種で、初めて海の中で発見したときは、「こんなでかい饅頭があるか!」と思わず突っ込んだ。4~5cmくらいまでの幼体は、扁平な五角形であるため、一応はヒトデの姿に見えるらしい。ミドリイシ類やハマサンゴ類などのイシサンゴのポリプを食べるそうで、インド-西太平洋のサンゴ礁に広く分布する。撮影/2点ともモルディブ

モルディブのバア環礁にいたマンジュウヒトデ
モルディブのリーティティラにいたマンジュウヒトデ

「マンジュウ」の裏側
「しかし、コレがヒトデとは信じがたい!」という方のために、マンジュウヒトデをひっくり返してみた(良い子はマネしないでください)。ほら、ヒトデを連想する「星」を発見。これは歩帯溝という部分で、ヒトデを含む棘皮動物の特徴である五放射相称という造りがよくわかる。なお、マンジュウヒトデの体表にはカクレエビの仲間がよく暮らしており、この個体にもやっぱりおりました(写真右)。撮影/モルディブ

「マンジュウ」の裏側
カクレエビの仲間

その他いろいろ、お菓子な名前

コンペイトウウミウシ

コンペイトウウミウシ
金平糖は表面がデコボコでカラフルな砂糖菓子。このウミウシにぴったり。撮影/奄美大島

イソコンペイトウガニ

イソコンペイトウガニ
ウミトサカの上に暮らす小さなカニ。見事な擬態なので、見つけ出すのは難しい。撮影/東伊豆・富戸

キャラメルウミウシ

キャラメルウミウシ
ウミウシの仲間はお菓子を連想するものが多いようで、これもまたぴったりなお名前。撮影/西伊豆・浮島

スイートジェリーミドリガイ

スイートジェリーミドリガイ
たぶんジェリービーンズから名付けられたウミウシの仲間。撮影/相模湾・葉山

カシパンの仲間

カシパンの仲間
ビスケットのようなお菓子に見立てられたウニの仲間。写真はヨツアナカシパン。撮影/熊野

アズキハタ

アズキハタ
餡子の材料にはなるけど、よく考えたら小豆自体は甘くなかった。すいません。撮影/モルディブ

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