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海のいきもの
第54回 ダイビングで会える特撮ヒーロー

海のいきもの 第54回 ダイビングで会える特撮ヒーロー

今回は特撮ヒーローや怪獣に似た海の生き物を探してみた。独断と偏見で選んでいるので、
「似てねぇよ!」なんて怒らないでください。●構成・文/山本真紀(2019年4月制作)

特撮といえば、やっぱり例のあのヒト

通称ウルトラマンボヤ

通称ウルトラマンボヤ
特撮ヒーローの原点である、例のあのヒトに似ていることから通称ウルトラマンボヤ(個人的にはセブンのほうが似ていると思う)。「顔」の部分は大きさ1cm弱と小さいが、写真のように群体をつくっているホヤだ。目玉に見える白い部分は模様で、「ひたい」の穴は出水孔、口に見える部分は入水孔。「口」から海水を吸い込んで、有機物などを濾し取ってから「ひたい」の穴から吐き出している。撮影/インドネシア・レンベ

ウミウシカクレエビ

ウミウシカクレエビ
ウルトラマンの最大のライバルと言われているバルタン星人のモデルは、セミ&ザリガニらしい。でもウミウシカクレエビをこの角度から見ると、バルタン星人が「は~い、オッケーで~す!」と両腕で大きなマルをつくっているようにも見えたり見えなかったり。なお、ウミウシカクレエビは名前の通りウミウシの体表によくいるが、ナマコの仲間も大のお気に入り。この個体はオオイカリナマコの上にいた。撮影/奄美大島

怪獣ヒーローといえば・・・・

数年前、映画館で『シン・ゴジラ』を見た。東京湾に現れたゴジラが最初に上陸したとき(蒲田だったかな)、その姿はまるで芋虫。思わず大爆笑して周囲の顰蹙を買ってしまったのだが、真ん丸目玉と赤いエラがビロビロ飛び出ている何列もの䚡孔を見て、「アイツそっくりじゃん!」と頭に浮かんだのがラブカ。「生きている化石」と呼ばれる深海ザメだ(ラブカに後ろ脚はないけど)。あ、本物のラブカよりこの縫いぐるみのほうがシン・ゴジラに似ているかな。映画鑑賞後、いろいろネット検索してみたところ同じ印象の人が多く、ラブカって意外と知名度が高いのね~とちょっとびっくり。ついでに、芋虫ゴジラは第2形態であるとか、凍結ゴジラの尾の状況から「ゴジラは出芽で繁殖できるらしい」ことも判明。まるでヒドラみたい。あるいはコモチイソギンチャク?

アカウミガメ

アカウミガメ
ダイバーがよく見るウミガメは3種いるが、その中で最もガメラっぽいのは断トツでアカウミガメだ。サンゴ礁でよく見るタイマイは体に比較して頭部が小さくスマートすぎるし、アオウミガメは顔が優しすぎる。アカウミガメなら頭でっかちで顔はいかつく、体もずんぐりむっくりしていてガメラのイメージにぴったりだ。もっとも、ガメラの本当のモデルは池沼に暮らすワニガメで、四肢はヒレではないけれど。撮影/沖縄

エイリアンの幼体とかミギーとか

ウミグモの仲間
巻貝の眼

❶ウミグモの仲間:8本の脚を持つ節足動物なので海蜘蛛と名付けられたが、いわゆるクモとはかなり遠縁。世界中の海に1000種以上、日本近海でも150種ほど確認されている。数cm程度のものから、極地や深海に生息するオオウミグモの仲間のように30~40cmに達するものもいる。で、記者が何を連想したかといえば、映画『エイリアン』に登場するエイリアンの幼体。ちょっと細身で尾がないのが残念。撮影/伊豆半島
❷巻貝の眼:貝類にも眼がある。二枚貝では眼点なのでイマイチわかりづらいが、巻貝ではよく目立つ。その眼が、ほらミギーみたい。ちなみにミギーとは岩明均の傑作『寄生獣』に登場する謎の生命体の一匹で、主人公の右手に寄生している。自由自在に変形して眼や口、刃となるわけだが、その眼がまさにこんな感じ。興味のある方は画像検索してください(ただしグロ描写に注意)。撮影/インドネシア・ラジャアンパット

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