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海のいきもの
第58回 季節来遊魚のシーズン~Part2
ちょいレア編

第58回 季節来遊魚のシーズン~Part2 ちょいレア編

まだまだ残暑が続く今日この頃、今月も「今が旬!」の季節来遊魚のお話。
今回はちょっとレア、会えると嬉しい連中を紹介します。●構成・文/山本真紀(2019年8月制作)

来るっちゃ来るけど南寄り?

「季節来遊魚」といっても、伊豆半島や伊豆大島、房総半島までやって来るものもいれば、せいぜい紀伊半島や三宅島どまりという種類もある。この2種も派手で人気だけれど、やっぱりちょっと南寄り?

イロブダイ(幼魚)

イロブダイ(幼魚)
白いボディに鮮やかなオレンジという派手な模様で人気だけれど、季節来遊魚としてやって来るのは紀伊半島や三宅島あたりまで。たま~に伊豆でも見られるかもだけど、会えたら超ラッキー。●撮影/紀伊半島・串本

カンムリベラ(幼魚)

カンムリベラ(幼魚)
伊豆半島や伊豆大島までやって来ることもあるが、紀伊半島や三宅・八丈島まで南下すると遭遇率がグッと上がる。成長過程の模様変化も面白い。若魚くらいまでは珍しくないが、成魚となるとかなりレア。●撮影/八丈島

好みの場所があるんです

広い海のなか、生き物を探し出すコツは、好みの生息環境を事前に知っておくこと。次に挙げる季節来遊魚たちは決して激レアではないけれど、捜索場所を知っておくと発見率が絶対アップ!

クダゴンベ

クダゴンベ
必ずといっていいほど、ヤギやウミトサカなどの刺胞動物の枝上にいる。クダゴンベは暖かい海のほうが好きではあるけど、低水温にもかなり強く、南日本で越冬する個体も多い。分布もインドから西部太平洋、東部太平洋と非常に広い。●撮影/伊豆大島

ヒレナガネジリンボウ

ヒレナガネジリンボウ
捜索場所は砂や砂礫の海底。巣穴のすぐそばで、写真のようにポーズを決めている。うかつに近寄ると巣穴に逃げ込むので、離れたところから静かに距離をつめていこう。時間をかければ、巣穴を掘っている同居人(テッポウエビ)も出てくるぞ。●撮影/房総半島・波左間

ホホスジタルミ(幼魚)

ホホスジタルミ(幼魚)
紀伊半島や三宅島あたりまでは季節来遊魚として観察される。捜索場所は潮通しのいいところにいるウミシダやヤギの枝の隙間で、きれいなホストにいる個体は絶好の水中モデルだ。●撮影/紀伊半島・串本

ニシキフウライウオ

ニシキフウライウオ
ウミシダやウミトサカ、ヤギ類などの枝の隙間で、頭を斜め下に向けて浮いている(写真はレイアウトの関係で横向き)。うまく環境に溶け込んでいるため、目にしていても気づかないことも。●撮影/東伊豆・熱海

ホントに同じ種類なの?

クマドリカエルアンコウ(幼魚)
クマドリカエルアンコウ(幼魚)

クマドリカエルアンコウ(幼魚)
カエルアンコウの中でも一番人気のキュートな種類。いかにもトロピカルな雰囲気のくせに低水温に結構強いそうで、伊豆半島にもしばしば登場。水温13度の真冬の大瀬崎に姿を見せたこともあるという。また、一般によく知られているのは白いタイプだが、まれに黒いタイプもいる。●撮影/白は東伊豆・富戸、黒は初島

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