- ホーム
- スキル
- ダイビングスキルアップ術
- 第51回 ダイビングにホントに必要な器材
基礎からわかる! ダイビングスキルアップ術
第51回 ダイビングにホントに必要な器材
ダイビングをするのに絶対欠かせないのが「ダイビング器材」。どんなアイテムがあるの? なぜ必要なの?をアイテムごとに解説。きちんと押さえておこう。
器材がなければ
ダイビングはできない
主要ダイビング器材はコレだ!
各ダイビング器材の役割
ダイビングギアとかダイビングイクイップメントなどとも呼ばれるダイビング器材。
すべてがそろわなければ、ダイビングはできないと思ってもらっていい。でもその理由は?
シリンダー(タンク)
ダイバーが水中で呼吸するために、空気または酸素濃度を高めたエンリッチド・エア・ナイトロックスなどの混合ガスを圧縮して詰めたもの。タンクにはスチール製とアルミ製があり、スチールタンクのほうが比重が大きく、装着するウエイト量をその分減らす必要がある。普通、最初に200kg/c㎥ほどが詰められている(ダイビングエリアやダイビングサービスによる)。
BC
シリンダーにBCとレギュレーターセットを付けた状態
ビーシーと読む。
Buoyancy Compensator(浮力調整器)の略で「BC」と呼んでいるのだが、Deviceを付け「BCD」と呼ぶ場合も。またメーカーによってはベストのVを付けてBCVと呼んだり、ジャケットのJを付けてBCJと呼んだりすることも。
ジャケットのような形をしていて、体に装着(ほかのタイプもあるが)。
役割は、その名のとおり水中で浮力を調整するための器具で、BCに付いたインフレーターに中圧ホースを接続してタンクから空気が直接入るようになっている。インフレーターのIN/OUTでBC内の空気の給排気を行う。
ある程度、慣れてくると、しょっちゅうBCの給排気をしないでも肺呼吸を使って調整できるようになってくる。
レギュレーター
TUSA RS606J
タンクの中の空気や混合ガスは圧縮された高圧のものなので、ファーストステージでそれを減圧し、セカンドステージで吸えるようにするための器材。ダイバーが水中で呼吸をするためにはなくてはならない絶対不可欠な道具。
ファーストステージに「オクトパス」「ゲージ」を接続させ「レギュレーターセット」と呼んで利用することも多い。 (上のBCの写真は残圧計、水深計のコンビだが、ほかにコンパスを加えたものもある)
ゲージ
ゲージ類は残圧計、水深計、コンパスが必携アイテムだが、特に残圧計はほかで代用できないので、必携品(水深計はダイブコンピュータがあれば大丈夫、コンパスもコンパス機能付きのダイブコンピュータなら代用できる)。
マスク
女性の顔をキレイに見せることを狙った一眼マスク
TUSA Tina (M1002)
マスクを着けず裸眼でも水中はなんとなく見えるけれど、陸上のようにくっきりとした視界を得るためには、マスクが必要。目とガラスレンズとの間に空気の層を作ることで、視界を得ることができる。
視力がいい人はレンズを加工する必要はないが、近視や遠視の方は度入りのレンズをカスタマイズできる。
レンズが1枚のものは「一眼マスク」、2枚のものは「二眼マスク」、それ以上のものは「マルチプルマスク」と呼ぶ。度数加工をしたい方は二眼マスクを選ぶといい。
フィン
最先端のハイブリッドフィン
TUSA HyFlex SWITCH (SF104)
なくてもダイビングはできるかもしれないが、潜降&浮上、水面および水中を泳ぐのにあったほうが断然いいのが足ひれなどとも呼ばれる「フィン」。推進力を得られるので、自分が思うように動くのをフォローしてくれる。こちらも長さ、形状、素材などさまざまなタイプがある。お好みのものを選びたい。
ダイブコンピュータ
ソーラータイプで突然のバッテリー切れを防止。より安全性を目指したダイブコンピュータ
TUSA Soloar LINK IQ1204
水深、潜水時間などからパーソナルな無減圧潜水時間(ノンストップ潜水時間)を表示することで、減圧症のリスクを軽減するスグレもの。一人ひとり、同じように潜っていても、滞底時間に多少の差は出てくるものなので、一人一台持つことが基本!
スーツ
ダイビング中、体温より低い水温のところで潜ることが圧倒的に多いので、保温することを目指したスーツを着用することが推奨されている。水中を漂う刺胞生物などから皮膚を守る働きもある。
「ウエットスーツ」と、体を濡らさずに保温する「ドライスーツ」の大きく分けて2種があり、水温や好みによって使い分ける人が多い。
ほかにもウエイト、スノーケルやブーツ、グローブ、ダイバーズウオッチなど、ダイビングをするときに必要なものはいくつかある。過去の経験から使い慣れているもののほうがストレスなく潜ることができると多くのダイバーは口をそろえる。一度に買い揃えるのが大変なら、最初はマスクやフィンなどの軽器材からでもいい。でも最終的にはタンクとウエイト以外は全部そろえることを目指して、ダイビングをとことん楽しもう!
バックナンバー
- 第50回 久しぶりのダイビングのチェックスキル
- 第49回 トラブル対処法 その2 忘れる編
- 第48回 トラブル対処法 その1 マスク編
- 第47回 タンクベルトの締め方
- 第46回 魚や生物のウオッチング術 Part 3 ザトウクジラ編
- 第45回 曇り止めの極意
- 第44回 BCの洗い方
- 第43回 失敗から学ぶドライスーツ術
- 第42回 ダイビング器材のお勉強 その2
- 第41回 ダイビング器材のお勉強 その1
- 第40回 ダイブコンピュータで一人前のダイバーになる!
- 第39回 外れたタンクの直し方
- 第38回 船酔い対策
- 第37回 ウエイトの分散
- 第36回 ビーチダイブのエグジット
- 第35回 ボートダイビングのエグジット
- 第34回 ボート? ビーチ?
- 第33回 刺す危険生物
- 第32回 噛む危険生物
- 第31回 煙幕ダイバーから卒業
- 第30回 ひと目でわかるダイブコンピュータ
- 第29回 マスク&フィンのカンタン脱着術
- 第28回 スノーケリングのお作法
- 第27回 Cカード講習って何?
- 第26回 空気消費量の算出法
- 第25回 オクトパスブリージング
- 第24回 ナビゲーション Part 3
- 第23回 ナビゲーション Part 2
- 第22回 ナビゲーション Part 1
- 第21回 魚や生物のウオッチング術 Part 2 回遊魚の群れ編
- 第20回 魚や生物のウオッチング術 Part 1 マンタ編
- 第19回 エンリッチド・エア・ナイトロックス
- 第18回 できる耳ぬき
- 第17回 ボート上のマナー
- 第16回 ボートエントリー
- 第15回 ビーチエントリー
- 第14回 安全な浮上方法
- 第13回 安全停止攻略法
- 第12回 ダイビング中の呼吸
- 第11回 とっさのときのBC操作
- 第10回 適正ウエイト
- 第9回 耳ぬき
- 第8回 セーフティフロートを上げる
- 第7回 中性浮力
- 第6回 マスククリア
- 第5回 潜降の方法
- 第4回 ダイブコンピュータ
- 第3回 フィンワーク
- 第2回 BC&タンクのラクな背負い方
- 第1回 ダイビング器材セッティング方法
- 番外 基本スキルをおさらい!
- 番外 動画で見る!ドライスーツの着方