
DIVING スタート&スキルアップ2020
スキューバダイビングをするうえで必要なのが、Cカード!なのは、ダイビングをしたことがない人でも、なんとなく知っているとは思いますが、そもそも「Cカード」ってどんなものかご存知ですか?
そもそも「Cカード」って何?というところからわからないと思う。
CカードのCは英語のCertification(認定)という意味で、ダイビングの場合、自動車免許のような国家免許(ライセンス)ではなく、私的なダイビング教育団体(ダイビング指導団体と私たちは呼んでいる)が、「この人はダイビングに最低限必要な知識とスキルを身に付けましたよ」ということを講習を修了した時点で「認定」することから、ダイビング指導団体が講習を受けた人がダイバーであることを認定し、発行するカードを「Cカード」と呼ぶようになったもの。
世の中に「ダイビングライセンス」という言葉がはびこっているけれど、ダイビング講習を修了した後にもらえるものは実はライセンスではなく、Cカードなのだ。
で、ダイビングに必要な知識とスキルを習得するための講習を「オープンウォーターダイビング講習」とか、「ダイビング講習」と呼び、修了するとCカードがもらえることから「Cカード講習」と発展したもの。
ダイビングは誰にでもできる。
心肺の持病がある方をはじめ、いくつかの病気や症状がある方には難しいけれど、10歳以上のお子さまから上は何歳まででもダイバーになる道は開けている。
(40歳以上もしくは50歳以上の方には健康診断書が必要になる場合も)。
目の見えない方や耳の聞こえない方、四肢が自由にならない方なども楽しんでいる。
では、どうすればダイビングが楽しめるのだろう?
一つは「体験ダイビング」と呼ばれる、まさに“ダイビングを体験する”コースがある。
この場合、ダイビングはできるけれど、その後またダイビングをしてみたいと思ったときにはインストラクターのもとで「体験ダイビング」に参加するしかない。 ダイビングスクールによっては、体験ダイビングに何回か参加したことを証明するものを持っていれば次に、ダイビング講習を受けるときに実技の一部が免除になる場合もある。
でも、ダイビングのスキルや知識を身に付けて、“一人前のダイバー”として認めてもらうためには“オープンウォーターダイバー”クラスの「ダイビング講習」「Cカード講習」と呼ばれる講習を受ける必要があるのだ。
講習を開催するのはダイビングインストラクターなのだが、ダイビングインストラクターは、ダイビングショップやダイビングサービスに所属していて、実際にはそうしたショップやサービスがダイビング講習を開催している。そして、ここからはダイビングを始めようとする方にはあまり関係のないことなのだが、ダイビングショップやダイビングサービスがダイビング指導団体に登録していたり、ダイビングインストラクター自身がダイビング指導団体にインストラクターであることを認定されたりしているのだ。
つまり…ダイビングを始めるには、ダイビングショップ、ダイビングサービスを選んで、講習を予約することが先決だ。
ダイバーになるためのダイビング講習では、大きく分けて3つのコースを順に受けることになる。
1 学科講習
2 プール講習
3 海洋実習
以上の3つを最低でも3日間、通常は4~5日間かけて受けるのだが、一気にまとめて受講してもいいし、土日を2~3回使ってもいいし、平日の夜、何日間かに分けて学科講習をして土日でプール講習&海洋実習というのでもいいかもしれない。
講習のスタイルはいろいろあるので、ダイビングショップに相談しよう。
それにしても「学科講習」と聞いただけでつまずく人もいるようだが、内容は、小学生から中学生レベルの教科書程度で、むずかしいことはない。わからないことがあっても、インストラクターがわかるまで教えてくれるから大丈夫。
逆に、生物のことや器材のことなど、探究したい人には奥の深いテーマもあり、知識欲を掻き立てる部分が大いにあるのも、ダイビングの魅力でもあるのだが・・・。
「プール講習」も、プール=水泳と思われがちだが、ダイビング講習の場合のプール講習は、器材のセッティング方法から水中での使い方、潜り方や水中でのバランスのとり方などを学ぶため、水泳とはまったく違って、実際には泳ぎが苦手な方でもバッチリできてしまうほど。 また、できないことは学科講習と同じく、何度でも繰り返して練習することができるので、ここで挫折する人はほとんどいないのが現状。
そして「海洋実習」。
これはプール講習で練習したことを、実際の海でおさらいし、実践する場。
プール講習でしっかり基本スキルを身に付けておけば、すんなりとできる人が多い。
もちろん、うまくできない人は、インストラクターが繰り返し教えてくれるので、ダイビングをするための基本的なスキルを海でもできるようになるはずだ。
ダイビング講習、Cカード講習というのは、一人前のダイバーとして、インストラクターがいないところでも潜れるようになるためにダイビングの知識とスキルを身に付けるためのもの。 どうせ始めるなら、しっかり教えてくれる、信頼のあるインストラクターやダイビングショップ、ダイビングサービスで習いたい。
今回の連載タイトルは敢えて「Cカード講習」としたのだが、ダイビングを始めようと思った人に“Cカード”なんて言っても、わからないのが当然だ。『マリンダイビング』編集部としては、こう書くとCカードを取ることが目的と勘違いされてしまうので(あくまでもダイビングの知識とスキルを身に付けるのが目的だから)、あまり使いたくないのだが、世間ではこう呼ぶ人もいるので、一応、使ってみた次第。
Cカード協議会に加盟しているダイビング指導団体のCカード
Cカードというのは、前述のとおりCertification Cardのことで、ダイビングの指導団体(教育団体ともいう)がダイビング講習を受けた人に、その講習を修了したことを証明、発行する“認定証”のこと。
インストラクターコースを修了した人に認定するカードだってCカードではあるのだが、「Cカードを持ってる?」と聞かれる場合は、レジャーダイバーとして最低限の講習=オープンウォーターまたは同等のクラスの講習を修了したことを認める認定証を持っているか?という意味なのだ。
このCカードを持っている=ダイビング講習を修了したということで世界のどこにでも潜りに行けるようになるというわけだ。
ただし、近年はオープンウォーター講習では水深18mまでの範囲でのダイビングができるよう講習しただけであって、それ以上潜る場合は、ディープダイビングスペシャルティというスペシャルティコースを受ける必要があったり、それらを含め、18m以深でも潜るスキルを学ぶ「アドバンスド」講習を受ける必要があったりする。 オープンウォーターだけでなく、その先もステップアップしておくと、ダイビングの世界はもっと広がるのだ。
皆さん、ぜひ講習を受けてCカードを取得して、人生が変わるほど楽しいダイビングの世界へ跳び込んでみてください。
★ダイビングを始める・上手くなる♪
『DIVINGスタート&スキルアップ』