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基礎からわかる! ダイビングスキルアップ術
第50回 久しぶりのダイビングのチェックスキル
久しぶりにダイビングをしたい!というブランクダイバーやペーパーダイバーの皆さまに「これだけはチェックしておきたい」超重要スキルポイントを紹介。ビギナーの皆さまにも役立つので見てみてくださいね!
- ▼これだけは押さえたい超重要スキルポイント
- ▼バディチェックのポイント
- ▼耳ぬき
- ▼呼吸法
- ▼泳ぎ方
- ▼最後に
- ▼バックナンバー
これだけは押さえたい
超重要スキルポイント
エントリー前にバディチェック
安全に潜ってこそのダイビング。
久しぶりに潜る方も、ビギナーダイバーも、もちろんベテランダイバーも必ず行なってほしいのがエントリー前のバディチェックだ。
というのも、安全ダイビングは準備9割、実践1割といわれるぐらい、準備が大事だから。
バディ同士またはインストラクターやガイドとチェックを
最近は器材を現地スタッフが準備してくれてしまうケースも多いので(特に東南アジアやモルディブ、パラオなど)、自分で器材をセットすることがほとんどなくなっている。逆に久しぶりのダイバーにとっては、とてもありがたいことなのだが、でも、最終チェックは自分ですべきこと。
バディとともに、エントリー前に器材をチェックすることがとっても重要だ。
バディチェックのポイントは……
1)ダイブプラン(潜水計画)の確認
潜水時間、最大水深、コースなど、ダイブコンピュータのダイブプランモードなどで確認して、無理のないスケジュールで潜ること。
また、バディ同士で見たい生物や地形などを共有しておくと、ダイビング中の相手の動きも察することができて、安心だ。
逆に、会話がまるでないままに潜ると不安感からストレスを感じ、過呼吸やパニックの原因になっていくので、現地で知らない人とバディを組むような場合は、できるだけ潜る前にダイビングに関してでいいので、お互いの好みや潜り方の傾向を話し合っておきたい。
ダイブコンピュータなどで潜水計画を確認!
2) 器材を装着してチェック!
器材セッティングが終わり、ブリーフィングも終わり、さあ、器材を装着!となったら、一人で装着してもいいが、段差がないような場所ではタンクを持ったり支えたりしてバディ同士で助け合いながら器材を装着するといい。
段差がない場合はバディ同士で助け合おう
チェックポイントは、ウエイトを付けているか、マスクの曇り止めは万全か、BCのベルト類はしっかりしまっているか、タンクベルトも問題はないか(タンクがずり落ちそうになっていないか)、レギュレーターはちゃんと作動するか、インフレーターは作動するか、オクトパスも作動するか。
またダイブコンピュータやダイバーズウオッチの着け忘れもしっかり確認を。
最後にマスクを装着したら、髪の毛などが挟まっていないかもチェックしよう。
耳ぬきは早め早めに
エントリーはビーチ、ボートとダイビングスタイルやボートの形式によって異なるが、エントリーしていよいよ潜降!というときに、まずは水面で耳ぬきを一度しておこう。
水深が浅い所ほど水圧の変化が大きいので、こまめに耳ぬきをするのがコツ。
耳ぬきは早めにするのがコツ
耳に水圧の痛みを感じたときに耳ぬきをするという人が多いようだが、ダイビングでは痛みを感じる前に耳ぬきをしておくことがポイント。
早め早めにすることで、耳ぬきが苦手だと思っていた人が、問題なく耳ぬきができるようになっていた……ということも。
水深5mぐらいまで行ったら、後は耳ぬきの頻度は少なくてもすむ。最初が肝心というわけだ。
呼吸はゆっくりと
初心者や久しぶりのダイビングという方が忘れがちなのが呼吸。
ダイビングではレギュレーターが命綱。陸上と違って鼻呼吸ではなく、意識的に口で呼吸をしなければならないのはわかっていると思うが、一生懸命にやり過ぎると過呼吸になる傾向も。
大きくゆっくりと、吐いて~、吸って~、吐いて~、吸って~を繰り返す。
特に必要なのは、息を吐くこと。レギュレーターを通すとどうしても吸うことに意識がいってしまい、吐くことを忘れるという人も少なくないのだ。
エア消費量が増えてしまうのが心配で呼吸をセーブする人もいるようだが、消費量が多いのは仕方ない。それよりもゆっくりと確かな呼吸をすることで、消費量は抑えられるし、安全なダイビングにもつながるのだ。
ガイドと同じ水深、コースを泳ぐ
バディ単位でセルフダイビングをするという方は、バディとともにしっかりコース取りをしていけばいいのだが、普通のファンダイブではツアーに引率してくれるインストラクターや現地のガイドを先頭にして、何人かのグループで泳ぐことになる。
このとき、ガイドが見えなくなるほど離れるのはもってのほか。ブランクのある方は不安も大きいだろうから、ガイドのそばで同じ水深、同じコースを泳ぐようにすることをオススメする。そうすればもし万が一何かあっても、ガイドのそばにダッシュしてすぐに知らせることができるし、ガイド側も気づきやすいからだ。
しかも外洋スポットなど潮流のあるところでは、こうすることで、ダウンカレントやアップカレントの危険からも免れられる。
ぜひ守っていただきたい。
ガイドやインストラクターからはできるだけ離れないようにして泳ごう。もちろんバディも!
以上、4点に加え、とっても大切なのは体調の管理。
寝不足になってはいないか。風邪をひいてはいないか。万全の体調で臨んでこそ、安全にダイビングが楽しめるはず。
さらに、もっと基礎的なスキルを押さえたいという方は、過去の連載をご覧いただきたい。
ダイビングの時系列で並べていくと、以下のとおり。
バックナンバー
- 第51回 ダイビングにホントに必要な器材
- 第50回 久しぶりのダイビングのチェックスキル
- 第49回 トラブル対処法 その2 忘れる編
- 第48回 トラブル対処法 その1 マスク編
- 第47回 タンクベルトの締め方
- 第46回 魚や生物のウオッチング術 Part 3 ザトウクジラ編
- 第45回 曇り止めの極意
- 第44回 BCの洗い方
- 第43回 失敗から学ぶドライスーツ術
- 第42回 ダイビング器材のお勉強 その2
- 第41回 ダイビング器材のお勉強 その1
- 第40回 ダイブコンピュータで一人前のダイバーになる!
- 第39回 外れたタンクの直し方
- 第38回 船酔い対策
- 第37回 ウエイトの分散
- 第36回 ビーチダイブのエグジット
- 第35回 ボートダイビングのエグジット
- 第34回 ボート? ビーチ?
- 第33回 刺す危険生物
- 第32回 噛む危険生物
- 第31回 煙幕ダイバーから卒業
- 第30回 ひと目でわかるダイブコンピュータ
- 第29回 マスク&フィンのカンタン脱着術
- 第28回 スノーケリングのお作法
- 第27回 Cカード講習って何?
- 第26回 空気消費量の算出法
- 第25回 オクトパスブリージング
- 第24回 ナビゲーション Part 3
- 第23回 ナビゲーション Part 2
- 第22回 ナビゲーション Part 1
- 第21回 魚や生物のウオッチング術 Part 2 回遊魚の群れ編
- 第20回 魚や生物のウオッチング術 Part 1 マンタ編
- 第19回 エンリッチド・エア・ナイトロックス
- 第18回 できる耳ぬき
- 第17回 ボート上のマナー
- 第16回 ボートエントリー
- 第15回 ビーチエントリー
- 第14回 安全な浮上方法
- 第13回 安全停止攻略法
- 第12回 ダイビング中の呼吸
- 第11回 とっさのときのBC操作
- 第10回 適正ウエイト
- 第9回 耳ぬき
- 第8回 セーフティフロートを上げる
- 第7回 中性浮力
- 第6回 マスククリア
- 第5回 潜降の方法
- 第4回 ダイブコンピュータ
- 第3回 フィンワーク
- 第2回 BC&タンクのラクな背負い方
- 第1回 ダイビング器材セッティング方法
- 番外 基本スキルをおさらい!
- 番外 動画で見る!ドライスーツの着方