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STOP! 潜水事故
CASE28 エア切れで漂流

CASE28 エア切れで漂流

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。
そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE28 エア切れで漂流

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

事故者(30代・男性)は単独でダイビング中、エアがなくなり急浮上。浅瀬に向かって泳いでいたところ、潮流に流され、なかなか浅瀬に戻れなくなってしまった。たまたま付近に停泊していた船に救助され、無事、陸に戻ることができた。

直接の原因エア切れ、漂流

対処法

潜水事故というのは、ルールを守っていれば基本的には起こらないはずのもの。
ところが、この潜水事故は起こるべくして起こってしまった事故である。
ルールをほとんど無視しているのだから。

まず単独で潜ってしまったこと。
ダイビングの基本中の基本はバディ潜水。
2人一組で潜ることが基本だ。
だが、実際は自己管理ができるダイバーであれば、という条件で現地のダイビングサービスが判断し、単独潜水をOKしているところもなくはない。
特にフォト派にOKを出しているところが多いように思う。
また、ダイビングインストラクターが単独で潜っている例も少なからずある。
これらは特殊な例であって、おそらくこれまでに幸運にも事故が起こっていないからそうしているのであろう。許してはいけないことだが、そういう事実もあるということだ。

だが、この事故者は死亡に至らなかったからいいけれど、やはり単独潜水だったために事故に起きたことは確かな事実だ、
もし、バディ潜水をしていたら、エア切れになる前にバディが気づいた可能性はある。
ずっと長い間、同じバディと潜っていれば、これぐらいの深度で、これぐらいの時間潜っていたらエアはこれぐらいしかないのでは……と相手の空気消費量もある程度わかるはずだから。
そして事故者がエア切れになっても、バディブリージングで、無事に戻ることができたはずだから。

以上のことからもわかるように、バディ潜水さえしていれば、事故者が事故る可能性はゼロに近づくはずだ。

ところで、この人は何をしていてエア切れになってしまったのか、定かではないが、
時間の経過、ダイビング深度などを考えながら、残圧がどれぐらいあるか、常に自分で知っておくことはとても大切なこと。
例えば最初に空気圧が200barあったとしたら、半分の100になった時点で戻る準備に入るのが鉄則。そして浮上するときには50ぐらい残すという計画を立てるべきなのはご存じのとおりだろう。
よくガイドダイビングでインストラクターに聞かれるまで残圧を気にしない人がいるが、それではダメ。
インストラクターに聞かれた時点で残圧計を見なくても正確な残圧を答えられるよう、こまめにチェックしておくことも潜水事故を起こさないための一歩なのだ。

事故者は潮流に流されたときに、ちょうど船がいたから助かったが、 常にそんな幸運が待っているとは限らない。 ダイビングはルールを守って楽しんでいただきたい。

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
しかし、自然が相手のスクーバダイビングですから、100%安全なんてことはありません。万が一のときあなたはどうしますか?
そんな時、DAN JAPANがあなたをサポートします。

詳しくは、こちらをご覧ください。

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