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STOP! 潜水事故
CASE2 マスククリアができずパニック!

CASE2 マスククリアができずパニック!

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。
そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE2 マスククリアができずパニック!

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

Cカードを取得して2回目のファンダイブに出かけた井本あこさん(仮名・20代女性)。インストラクター1名とファンダイバー3名でダイビングを開始し、20分ぐらい経った頃、一番後ろを泳いでいた井本さんがバタバタしながら水深15mぐらいから急浮上。気づいたインストラクターが慌てて追いかけ、足を取り押さえて水面まで浮上をするのをとどめたのだが、井本さんはインストラクターを振りほどいてひたすら浮上したがるので、インストラクターがハンドサインで息を吐き続けるように指示を出しながら浮上した。水面で意識不明になったので、ボートに揚げて人工呼吸をしたところ、意識が回復。
後に井本さんになぜ急浮上をしたのかを尋ねたところ、マスクに海水が入ったのでマスククリアをしようとしたのだが、全然水が抜けずパニックに陥ってしまったとのこと。また、コンタクトをしていて、海水が目に入ったらコンタクトが流れる!と焦ったこともパニックの一因だったと語った。

直接の原因技量の未熟

対処法

ダイビングスキルの向上、考えられる限りのリスクの回避

 このケースでは2つの問題点がある。
1つはマスククリアというスキルのなさ。もう1つはスキルがないのにコンタクトで潜り、リスクを背負ってしまっていること。
後者の解決策からいくと、まだダイビングを始めたてのダイバーの場合、マスクに水が入ることは想定内なので、万が一入ってもコンタクトの心配をしなくてもすむよう、裸眼で潜っておくべきだ(マイマスクは度付きのものを購入すべき)。考えられるリスクを回避しておくことこそ、安全ダイビングへの近道だから。

 次にマスククリア。
マスククリアが苦手という方は初心者に意外に多い。また、ベテランでも「嫌い」と断言する方もいるほど。でもマスククリアができなければ、井本さん(仮 称)のようなケースに陥るかもしれない。できない方も苦手な方も、海水が入ったら抜くことができるようにしておかなければダイバーとして失格だ。下手をす れば死に至るケースもあるのだから。「サバイバルスキル」のひとつとして、マスククリアは絶対に身を着けておくべきだ。

 では、どうすればいいんだろう?

 マスククリアの手順をまず思い出そう。
水がマスク内に入ったら 1 マスクのレンズ面の上(こめかみの辺り)を押さえ、
2 斜め上を向き、
3 鼻から息を吐く
"3"の「鼻から息を吐く」とき、おしとやかにやったのでは水は抜けない。口で息を吸って空気を溜め、フンッと音がするぐらい鼻息を出そう。
それでも水が抜けない場合は、もう一度トライ。何度かトライすれば水は抜けるはず。

マスククリア

 なかなかできない方は、自宅のお風呂で練習をするのも手。目に水が入るのがいやかもしれないが、ガバッと水を入れて(このときはマスクの上部=額部分を開けて上から水を入れる)練習していけば、だんだん慣れていくはず。

 もうひとつ、このケースで大切なのは、マスククリアができないからといって慌てない心を持つことが大切。マスククリアが完璧にできなくても、マスクの上部を押さえて斜め上を向けば、マスクの下部からある程度、水は抜けていく。水は入ったままとはいえ、目を開けても大丈夫な状態になるはずだ。
海の中にいるんだもの。マスクに海水は入ってきてもしかたない。と、どんと構えて、いつマスクに海水が入っても抜くことができるように、スキルアップをしていこう!

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
しかし、自然が相手のスクーバダイビングですから、100%安全なんてことはありません。万が一のときあなたはどうしますか?
そんな時、DAN JAPANがあなたをサポートします。

詳しくは、こちらをご覧ください。

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