年間125万人が訪れるダイビング情報サイト

Marine Diving web

  • Facebook
  • Twitter
  • はてブ
  • LINE

STOP! 潜水事故
CASE146 疲労と仲間に追いつけない不安で離脱

CASE146 疲労と仲間に追いつけない不安で離脱

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE146 疲労と仲間に追いつけない不安で離脱

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

【事例】
事故者は朝5:30頃起床し、仲間と合流。交代で車を運転しながらダイビングスポットに到着した。9:30頃からビーチエントリーでダイビングを開始。スノーケルをくわえ水面移動で沖合へ移動していたが、事故者は仲間から遅れてしまい、徐々に離されていった。先行する仲間の一人が事故者が追いつくのを待っていたところ、突如事故者がエントリー口に戻り始めたため、待っていたダイバーは仲間にその旨を伝えに行き、再び戻った際に事故者を見失った。事故者は疲労と、仲間からはぐれたことによる不安からエントリー口に戻ることにしたが、スノーケリングで移動中、岩場に近寄った際、波にまかれて意識を失った。9:37に現地のダイビングガイドがうつぶせで漂流中の事故者を発見し、ただちに付近にいたダイバーとともに陸に引き揚げCPRを行ったところ、事故者はすぐに自発呼吸を始めた。念のため事故者は病院に救急搬送された。

直接の原因溺水

対処法

ダイビングの事故で多いのが水面移動中の事故。グループで潜る場合、泳ぐのが速い人と遅い人がどうしてもいるもの。泳ぐのが速い人は「あの人、遅いな」とイライラするし、遅い人は「何とか追い着かなくては。迷惑をかけてはいけない」と焦ったり不安に陥ったり。ひいては過呼吸になってパニックを引き起こす場合もある。どう考えても両者にとって楽しい状況ではなくなる。

ダイビングは楽しむためのもの。安全第一だ。

だから、速く泳げる人も遅い人に合わせて泳いであげる必要がある。もしそれがしにくければ、せめてバディだけでも一緒にゆっくり泳いであげる必要がある。バディダイビングは安全ダイビングの一番の決め手。一緒に泳ぐことで、スピードの遅いダイバーを安心させることができる。
誰もが最初は上手にダイビングができなかったはず。ダイビングは経験の少ない人にペースを合わせるということも、とても重要な楽しみ方だ。

今回、バディらしき仲間が、先で待っていたとのことだが、一緒に泳いであげてほしかった。仲間も、潜降するポイントに到着するまでは他の人を気遣ってほしかった。そうすれば待っていた人がみんなに報告しに行かずに済んだはず。

もちろん、事故者は勝手にUターンをすべきではなかった。必ずバディに知らせて行動をすべきだ。先行する人たちに口頭では伝えられなくても、水面で大声を上げたりジェスチャーをしたりすれば伝わるはずだ。
これらが、事故者が行方不明になって、漂流してしまう大きな原因となっている。

エントリーして事故者がうつ伏せで漂流している時間はわずか7分前後。発見が早く、付近にたまたまいた現地ガイドの素早い対応で事故者は命拾いをしたが、意識を失って漂流する時間が長くなると、生命の危機に陥ることは免れない。くれぐれもバディシステムを守ってダイビングをしてほしい。


ダイビングは安全が一番。でも100%はあり得ません。

もしもの時を考えて対策をとっておくことはとても大事なことです。 そんな時にDAN JAPANのサポートシステムを知っておくことをおすすめします。詳しくはDAN JAPANサイト  



ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
しかし、自然が相手のスクーバダイビングですから、100%安全なんてことはありません。万が一のときあなたはどうしますか?
そんな時、DAN JAPANがあなたをサポートします。

詳しくは、こちらをご覧ください。

DAN JAPAN
一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会
TEL:045-228-3066
FAX:045-228-3063
Email: info@danjapan.gr.jp
https://www.danjapan.gr.jp/

〒231-0005
神奈川県横浜市中区本町4-43
A-PLACE馬車道9階

DAN JAPAN
  • Facebook
  • Twitter
  • はてブ
  • LINE
トップページへ戻る

バックナンバー