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STOP! 潜水事故
CASE30 フィッシュウオッチング中にパニックに

CASE30 フィッシュウオッチング中にパニックに

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。
そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE30 フィッシュウオッチング中にパニックに

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

事故者は友人3名、ほかの客2名、ガイド1名の計7名で朝からボートダイビングに出発した。1本目は最大水深30mでフィッシュウオッチングを予定。海底は水深50m以深まで落ちているスポットだ。
予定深度の水深30m付近でフィッシュウオッチングをしているときに、事故者が突然パニック状態になり、自らレギュレーターを取り外した。
これに気づいたガイドがオクトパスを勧めるも拒否。ガイドは事故者を何とか落ち着かせてオクトパスをくわさせ、BCに空気を入れて浮上させた。
海上で待機していたボートに引き継ぎ、港で救急車に引き渡し、病院に搬送。意識はあり、命に別状はなかった。

直接の原因パニック

対処法

水深30mでパニックになり、レギュレーターを外してもなお生きていて、とにかくよかった。
こういうケースで本当に命を落としてしまう人も多いのだ。

この方のダイビング経験や海況がよくわからないので、確かな対処法とはいえないのだが、
まず水深30mまで潜るということは、アドバンスクラス、つまり中級者以上のスキルが必要だ。
アドバンス講習を受けた人でも、こうした水深にファンダイブで行くのは初めてという方は、少々ドキドキしてしまうかもしれない。

また、このスポットは水深50mぐらいまで落ちているというから、途中30mにいても、さらに下があって、恐怖心を覚える人もいるかもしれない。
透明度がものすごく良かったとすれば、ブルーウオーター症候群というのもあるし、透明度が悪かったとすれば、それはそれで水深計を見て怖くなる可能性も大だ。

人にもよるが、初めての環境に訪れると緊張するものだ。
緊張が高まると、心臓がバクバクとなり、呼吸することを忘れ、過呼吸になってしまうことも。
初めての環境を楽しい! ワクワクする♪ととらえられれば、過呼吸になることもないのだろうが、どうしよう、こんなに深い所まで来てしまった!と考えると、ストレスフルになる可能性も。

気持ちの持ちようなのだ、という言葉で片付けられる問題でもないのだが、そうした一面もある。

ただ、視界が狭くなる、気分が悪くなる、ドキドキする、呼吸がしづらい……という症状を感じたら、まずその場に留まって深くゆっくりとした呼吸をしよう。
そう、いつもこのコーナーで書いていること。
ゆっくり吸って、ゆっくり吐いて、呼吸を深めにすることで、不快な症状は消えているはずだ。
消えなかったら、この場合は、水深20m台前半ぐらいまで水深を上げるといいかもしれない。
このときもダッシュして浮上するのではなく、ゆっくりと。

パニックが収まったら後は大丈夫。
インストラクターに伝えて、後は一緒にゆっくりと浮上すればいい。

レギュレーターを外すところまでのパニックに至っていなければ、途中でとどまって、ファンダイブを再開することだってできる。

それにしても、誰にでも初めてはあるもの。 水深30mぐらいまでであれば、ちゃんとしたプランを立てたダイビングであれば、問題なく潜れるはずだ。また改めて挑戦していただきたい。

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
しかし、自然が相手のスクーバダイビングですから、100%安全なんてことはありません。万が一のときあなたはどうしますか?
そんな時、DAN JAPANがあなたをサポートします。

詳しくは、こちらをご覧ください。

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