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STOP! 潜水事故
CASE52 突然姿を消したダイバーが水中で倒れていた!

CASE52 突然姿を消したダイバーが水中で倒れていた!

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE52 突然姿を消したダイバーが水中で倒れていた!

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

8月のある日、事故者はほかの8人のダイバーとダイビングをしていたところ、突然姿が見えなくなった。
周囲を探したところ、レギュレーターが外れ、海底に倒れている事故者を発見。
ただちに蘇生措置を行ないつつ浮上。浮上後もCPRをしつつ救急車に引き継がれ、病院に搬送された。
心肺停止状態は水中から回復することなく、病院で死亡が確認された。

直接の原因パニック 溺れ

対処法

近年はこうした事故は減りつつあるが、まだなくならないのも事実。
まずグループでダイビングをしていたようだが、バディシステムは形骸化していて、
ガイド1名とその他大勢のダイバーというスタイルでのダイビングだったことが問題。
いや、ガイド1名とその他大勢のダイバーというスタイルが悪いのではなく、
その他大勢のダイバーの間にバディシステムがあるべきなのに、それがなかったことが大きな問題なのだ。

ガイドはゲストを見る必要はあるけれど、
一人一人の安全はバディ単位で行なうのが基本原則。
事故者が突然いなくなった……ということは、本来あってはならない。
バディが気づいていなければならないのだ。でも、この事故にはそれはなかった。
もしバディシステムが成り立っていたら、「突然姿を消し」たり、「レギュを外して倒れている」ということにはならないはず。

このようにダイビング事故は、水中での問題もあるけれど、
その前段階が不十分なために起こってしまうことが多いように思う。
くれぐれもエントリーの前に、当日初めて会った人であったとしても、
誰と誰がバディであるかを確認し合うことが必要。
バディとなった人とは、お互いの好きな潜り方、生き物、潜り方のクセなどの情報を交換し合って、
コミュニケーションをとっておくことが必要だ。

また、事故者は一人になったときに、体に異変が起きたのだろうか?
それとも迷子になってパニックになったのだろうか?
亡くなってしまったので、理由がわからないのだが(司法解剖をしていれば、体調異変かどうかはわかるのだろうが)、
いずれにしても心細かったと思う。ご冥福をお祈りします。

……なんだけれども、もし一人で迷子になったとしたら、
ほかのダイバーと再会するための基本を思い出して、忠実に守ること。
基本的にはまず「1分間ルール」。1分間、あまり動き回らずに周りを探し、誰もいなかったらゆっくり浮上。
浮上前に、安全停止をするかどうかは、地域やダイビングサービス、
潜るスポットによって異なるのでその都度、確認をしよう。
そして、浮上したら、浮力を確保して浮いて待つ。

「○○さんがいない!」ということで、ガイドやバディが同じように1分間探し、
同じように浮上すれば、海上で会える可能性が大だからだ。
水中より陸上のほうが視界も開けているので、再会できる可能性は高い。

ということで、この夏、ダイビングに行かれる方も多いはず。
安全第一でダイビングを楽しんでくださいね!

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
しかし、自然が相手のスクーバダイビングですから、100%安全なんてことはありません。万が一のときあなたはどうしますか?
そんな時、DAN JAPANがあなたをサポートします。

詳しくは、こちらをご覧ください。

DAN JAPAN
一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会
TEL:045-228-3066
FAX:045-228-3063
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