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STOP! 潜水事故
CASE110 リーフカレントにはまり漂流

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。
CASE110 リーフカレントにはまり漂流
今回の潜水事故の原因
- バディ不遵守
 - 身体拘束
 - 監視不十分
 - 器具の不備・取り扱い不注意
 - 体調の不注意
 - 技量の未熟
 - 気象・海象の不注意
 - エア確認不注意
 - その他
 
【事例】
事故者2名は友人とともに8名でダイビングをするために朝、海岸にあるビーチダイビングスポットに到着。事故者2名が最初にビーチからエントリーしたところ、水中の流れが予想外に速かったことから海面に浮上。しかし、リーフカレントにより自力で陸に戻れない状況となった。陸にまだいる同行者に知らせようと手を振ったり大声で叫んだりフラッシュライトを使用したりして合図を送ったところ、同行者がフラッシュライトに気づき、流されていると判断。消防に通報した。消防から海上保安庁に連絡が行き、捜索が開始された。海上保安庁のヘリが2名を発見・救助し、救急隊に引き渡された。生命に別状なし。
 直接の原因漂流
対処法
助かったから良し、ではない。
ダイビングは安全に潜って安全に帰ってくることが大前提。流されっぱなしになるような潜り方をしてはいけない。
でも、海には予想外の流れが発生することは確かにある。けれど、本当に予想外だったのだろうか? 地元の人はよく知る流れの変化だったのではないか?
リップカレント(離岸流)にハマって戻れなくなるケースはスノーケリングや遊泳でも起こるケースだが、まずその対処法を知っておく必要がある。また、このケースでは友達同士で、プロのガイドやインストラクターがいないところでセルフダイビングをしていたという点にも注目したい。この2点をクリアすれば事故は起こらないのではないだろうか。
まずリップカレントへの対処法。
海を見ると一定のリズムで波が打ち寄せているように見えるが、打ち寄せては返る波だけではなくて、打ち寄せた波が沿岸に沿って流れ(沿岸流)、その流れが打ち寄せてくる波とは逆に、岸から離れていく離岸流=リップカレント(リーフカレントとも)となって流れていく場合もあることを忘れてはならない。湾状の海岸の場合は、湾の両端、岬のような地形の辺りでリップカレントが発生することが多いが、海底の地形や深さ、ビーチや構造物によっても異なるため、一概に「こういうところ」とは言えない。ただ、上から見るととても穏やかに見えているところで実はカレントとは逆の、しかも速い流れになっているという説もよく聞くところ。
地元の漁師さんやマリンレジャー関連に従事している方は、潮や天候などの条件によってリップカレントが発生しやすい場所を知っている方が多いので、まずは現地の海の情報をしっかりと集めておくことが大切だ。
また、万が一リップカレントに流されたとしても、流れに逆らって無理やり岸に戻ろうとするのではなく、流れを体の横に感じながら斜めに泳いでいくと(頑張りも必要だが)、リップカレントの流れがかかっていないエリアに抜け出すことができる。湾状のスポットの場合は、湾の両端、岬状の陸地から離れる感じで流れに対して斜めに泳ぐと、抜け出せる率が高いので覚えておこう。
このとき流された!と焦る人も多いと思うし、それが普通だが、冷静に判断ができるようにしたいものだ。
次にセルフダイビングの際に準備すべきこと。
セルフダイビングが悪いのではなく、セルフダイビングをするのであれば、最低限チェックしておくべきことを怠っていたのではないかという疑問がわいてくる。たまたま友人とエントリーの時間に差があったために流されたのが2名だけである意味良かったのかもしれない。全員が流されてしまって、しかも流されたことを伝えてくれる人が海岸にいなかったことを考えると、恐ろしいことだ。
リップカレントに流されたときの対処法のところでも述べたように、こういう流れは地元の漁師やマリンレジャー関連業者が知っていることが多い。いきなりダイビングをするのではなく、そうした方々からの情報を得て、なおかつ当日の天候や海況から読める注意点なども聞くようにしたい。また、サーファーやライフセーバーなどの間ではもはや常識なのだが、ダイバーもビーチで潜る場合はリップカレントの存在を知って、その対処法(上記)を頭に植え付けておくことも大切だ。
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