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STOP! 潜水事故
CASE115 ダイビング器材の不具合が原因で溺水!?

CASE115 ダイビング器材の不具合が原因で溺水!?

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE115 ダイビング器材の不具合が原因で溺水!?

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

【事例】 事故者はインストラクター4名、ゲスト3名の計7名でダイビング。午前中1回潜った後、午後から2回目のダイビングを実施したところ、事故者が上がってこないためにインストラクターたちが捜索。陸から約10m沖、水深4mの海底で事故者が沈んでいるのを発見した。インストラクターらで引き揚げつつ警察に通報、警察から消防に伝えられ、救急車で病院に搬送されたものの死亡が確認された。検分の結果、溺水による窒息死と診断。ダイビング器材(おそらくBCのインフレーター)の不具合が原因と推測される。

直接の原因溺水

対処法

事例に目を通して頭に浮かび上がった言葉は「油断」なのだが、皆さまはいかがだろう?   事故者とそのご家族の皆様、関係者の方々には心よりご冥福をお祈り申し上げます。   まず最後の“推測”として、溺水に至ったのがダイビング器材の不具合、特にBCのインフレーターの不具合が挙げられているけれど、それで思い出したのが、筆者も浮上した後にBCに空気を入れようとしたらボン!という音がしてインフレーターホースがインフレーターからきれいに外れた出来事。水面で浮力を確保しなくてはならないのにこれでは空気は入らない。諦めてフィンキックでなんとかその場をやり過ごしたが、波が結構あってかなりハードだった。

近年、ダイビング器材の不具合は激減していて、買ったものの調子が悪いということは限りなくゼロに近い。でも、セッティングの際の間違いや、オーバーホールをしていない、砂が噛んでうまく操作できないといったトラブルはなかなかなくならないように思う。インフレーターについては空気が入らない、または入ったままになる、排気ができない……といったトラブルがたまに見られる。筆者が体験したホース抜けは、ホースの締め方が浅くて起きたのだろうと思われるけれど、インフレーターについていえば、やはりオーバーホールの欠如による砂噛みや塩噛み、頻繁な使用による穴開きなどが原因のようだ。「絶対の安全はない」と思って、トラブルを起こさないようにセッティングをしたり、オーバーホールを定期的にするなどして万全の準備することが大切。   事故者が沈んだ状態だったということは、インフレーターに空気が入らない状態だったのではないかと思うのだが、もし1本目もそうだったのに2本目に直さないで(または他のBCをレンタルしないで)潜ったのだとしたら、油断の気持ちがどこかにあったのではないか。そうでなくても、空気が入らない状態に陥ったら、オーラルで給気してみるか、それでもだめなら、頑張ってフィンキックして浮力を確保するか。生きるためにできることはあったのではないだろうか。   しかし、この事故で気になるのは、ゲストよりもインストラクターの方が人数が多かったにもかかわらず、「姿が見えない」事態に陥っていること。明らかに「バディシステムの不遵守」だ。たぶんインストラクターが大勢いるので、バディを決めなくても大丈夫といった“油断”がチームの空気にあったのではないかと思われる。また、事故者のインフレーターが少しぐらい具合が悪くてもなんとかなると思い込んでいたか。   たとえ誰と潜ろうとも、安全対策は基本どおりに行うこと。この一言に尽きる。

バディシステムを守る。ダイビング器材は不具合がないようにしておく。セッティングもきっちりと行い、バディ同志で確認しておく。   そして、もしマイ器材なのであれば日頃からオーバーホールは定期的に行っておく。

以上を守ってぜひこれからもダイビングを楽しんでいただきたい。  

ダイビングは安全が一番。でも100%はあり得ません。    
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ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

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だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
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