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STOP! 潜水事故
CASE70 ツアーダイブで単独行動

CASE70 ツアーダイブで単独行動

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE70 ツアーダイブで単独行動

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

とある年の4月。気温はぽかぽか陽気だったが、水温はまだ10℃台前半の海でのこと。
事故者はダイビングツアーに参加し、船長兼ダイビングガイドとほかのダイビング客3名とともに5人でダイビングを開始した。
事故者は「自分は水中撮影をするから」と一人、単独行動に。定置網方向に泳いでいったが、浮上時間になっても戻って来ず。ガイドが、エントリーした付近から定置網方面の海域を潜って捜索したものの手掛かりが得られなかった。118番通報をして海上保安庁により捜索してもらったところ、事故者は定置網に絡まりレギュをくわえたまま呼吸も心拍も止まった状態で発見された。死因は溺死。

直接の原因エア切れ、溺水

対処法

「溺水」は潜水事故の原因の中で最も割合の多いものだが、溺水に至るまでにはさまざまな原因がある。
この事故者の場合は、明らかに「バディ不遵守」で、レジャーダイビングの基本から逸脱したもの。
ダイビングサービスによっては常連客に単独潜水を許してしまっていることがあるけれど、
はたしてそれでいいのだろうか?
自己責任で潜ればいいのだから、それはそれでよしという考え方もあるけれど、
何度も言うようにレジャーダイビングの基本は2人1組のバディダイビング。
万が一何かが起きた場合も、もう一人がそばにいれば助かる率も格段に上がる。
それを無視して単独潜水をするのは、いかがなものか?

しかも事故者は定置網方向でダイビングをしようと思っていて、定置網に絡まって身動きが取れなくなっている。
最近は定置網などに絡まるような場所に潜らなくなっているため、ナイフを携行していないダイバーも少なくないが、少なくともそのような場所に潜る場合は、ナイフ携行は必須だろう。もし持っていれば脱出でき、命も助かったはずだ。

また、網に絡まって身動きが取れなくなった場合、パニックに陥ってエアの消費も速くなることは必至。でもそこで深呼吸してエアの消費を抑えていれば、誰かが助けに来るまでの間、エアが続くこともある。 最初の捜索で近くまで行っているのに見つからなかったというのも不運だが。

私たちダイバーはこのような事故が二度と起こらないように、単独潜水はしない、潜るスポットによってはナイフを携行する、何かあってもパニックに陥らないように対処する……といったことをしっかり守ってダイビングを楽しみたいものだ。

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
しかし、自然が相手のスクーバダイビングですから、100%安全なんてことはありません。万が一のときあなたはどうしますか?
そんな時、DAN JAPANがあなたをサポートします。

詳しくは、こちらをご覧ください。

DAN JAPAN
一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会
TEL:045-228-3066
FAX:045-228-3063
Email: info@danjapan.gr.jp
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