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STOP! 潜水事故
CASE83 空気がBCに入らず溺水

CASE83 空気がBCに入らず溺水

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE83 空気がBCに入らず溺水

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

事故者は夫とほかのゲスト2名とガイドの総勢5名でボートダイビングを開始。
エントリーして、水深6mぐらいまで潜降したところで、中性浮力をとりながら目的の根に行く計画であったが、事故者の着けていたウエイトが重く、どんどん沈んでいく。しかもBCに空気を入れようとしたが入らず、どんどん沈んでいったため、ガイドがサポートしながら水面まで浮上。
事故者がパニックに近い状態になっていたためいったんボートに上がろうと、ボートを待っていたところ、うねりにより水を飲んでしまい、事故者は意識を失った。
ほどなくしてボートが来たため、事故者を引き揚げ、CPRを行いつつ緊急搬送を依頼。ドクターヘリによって病院に搬送された。途中で意識が戻り、命に別状はなかったが、入院治療となった。
BC
は事故者のもので、インフレーターの調子が悪く、空気が入らない状態だった。

直接の原因溺水、BCのインフレーターの不備

対処法

最も大きな理由はBCのインフレーターが機能せず、空気を入れたい時に空気が入らなかったこと。
事故者のマイ器材とのことで、オーバーホールの必要があったものと思われる。
水中では一歩間違えば死に至ることもあるだけに、器材の整備はダイバーの使命。自分の器材は自分でしっかりとケアしておくことが大切だ。

もちろん、レンタル器材をする場合は、ダイビングショップやダイビングサービスでしっかり整備されていることが重要。でも、最近は少なくなっているけれど、整備が十分でない場合もあるので、利用するダイバーとしては、潜る前に必ず動作チェックをして、状態のいいものを借りるようにすることもポイントだ。

さて、この事故で気になるのは、事故者はなぜ空気を入れる必要にかられたのか? 原因はオーバーウエイトだった。ウエイトが必要以上に重ければ沈むのは自明の理。適正なウエイトを身に着けることができていなかったことも事故の原因となっている。まずはその日のスーツ、タンクの種類を考えた上で、ジャストなウエイトを身に着けるようにしよう。

なお、浮上したら浮力を確保することがとても重要なわけだが、サポートをしていたガイドはインフレーターに空気が入らないのであれば、なぜオーラルで給気することをすぐに指示できなかったのだろう? 事故者がパニック状態だったかもしれないことは、浮上しながら気づいたはず。であれば、ガイドが浮力確保のためにオーラルで空気を入れてあげてもよかったのではないか。
もしくはウエイトが重いのならば、途中で事故者のウエイトを外すことを指示してもよかったのではないだろうか。
これが一緒にいたガイドの残念な点だ。

命を落とすことがなかったことが唯一良かった点だが、こういう事故で命を落とす人もいないわけではない。安全に潜るためには器材の準備とケア、適正ウエイトを重視していただきたい。

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

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ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
しかし、自然が相手のスクーバダイビングですから、100%安全なんてことはありません。万が一のときあなたはどうしますか?
そんな時、DAN JAPANがあなたをサポートします。

詳しくは、こちらをご覧ください。

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