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STOP! 潜水事故
CASE108 60代男性ダイバーがダイビング中に体調不良に
ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。
CASE108 60代男性ダイバーがダイビング中に体調不良に
今回の潜水事故の原因
- バディ不遵守
- 身体拘束
- 監視不十分
- 器具の不備・取り扱い不注意
- 体調の不注意
- 技量の未熟
- 気象・海象の不注意
- エア確認不注意
- その他
【事例】
事故者(60代・男性)はダイビング中に体調不良となり、それに気づいたインストラクターが事故者を抱きかかえて浮上。水面でインストラクターとともに船に戻る途中、心肺停止状態に陥った。インストラクターが曳航して船に引き揚げ、CPRを実施しながら港に戻る途中、自発呼吸が戻る。港で待機していた救急車で病院に搬送されたが、意識が戻らす重症。命はとりとめた。
直接の原因体調不良
対処法
ダイビング事故で近年最も多いのが、中高年層のダイバーがダイビング中に体調が急変し、意識を失ったり、心肺停止になったりするケース。この事故のようにインストラクターや船のクルーたちのCPRや素早い救急要請などのおかげで死に至ることがなく助かるケースもあるが、残念なことに助からず死に至るケースも少なくない。
しかも何か持病がある方ならまだしも、まったく健康で自覚症状もない方にいきなり起こることもあるわけだから、ダイバーとしては自分もいつかはそうなるのではと心配で仕方ないのではないだろうか。
ダイビング中に万が一そうなってしまったら、意識のあるうちにガイドやインストラクターに体調に異変が生じたことを告げて、できるだけ早く、でもゆっくりと浮上して、できるだけ早く病院に連れて行ってもらうことがポイントとなるのだろう。けれど、この事故者のように浮上途中で意識不明、心肺停止に陥るリスクもある。意識が遠のきそうになっても、精神論になってしまうかもしれないけれど「呼吸を続ける」ことに全集中してみてはと考えている。ゆっくりと吐いて、ゆっくりと吸う、これを繰り返す。呼吸をすることで体全体に酸素がいきわたるからだ。
でも、まずその前にそうした事態に陥らないように、日常の健康管理を怠らないこと。多くの医師やダイビング関係者が推奨していることだ。ダイビングは楽しいマリンレジャーではあるけれど、遊びに行っているからといって夜遅くまで夜ふかししたり、お酒を飲んだりしてダイビング当日の体調を崩しては元も子もない。それよりも激しい運動は必要ないけれど、普段からウォーキングやジョギング、ストレッチなどをして体を作っておくことも大切。定期的な健康診断をして、問題があればそれを解消していく、または潜っても問題ない程度に安定させておくといったことも必要だ。
60歳以上は健康診断書を必要とするダイビングサービスもあるけれど(海外では50歳以上というところもある)、ダイビングのことがわかる医師にしっかりと診てもらって診断書を用意することも必要。また、ダイビング前に全員が健康状態についてメディカルチェックを受ける(書類に記入)するけれど、問題がある場合も診断書が必要になるので、普段から医師に体調を診てもらっておきたい。
ちなみに、ダイビングのことがわかる医師についてはDAN JAPAN(下記参照)のネットワークを利用できる。何かが起きたときは会員でなくても利用できるけれど、何かがあったときでは遅い。ダイビング時の安心を担保するためにも会員になっておくことをお勧めする。
この時期はダイビングをする方もどんどん増えてくると思うが、日常的な運動をしつつ、ダイビング当日に体調が万全であるように、睡眠をしっかりとって、健康的な状態で臨むようにしよう。
ダイビングは安全が一番。でも100%はあり得ません。
もしもの時を考えて対策をとっておくことはとても大事なことです。
そんな時にDAN JAPANのサポートシステムを知っておくことをおすすめします。
ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??
ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??
ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
しかし、自然が相手のスクーバダイビングですから、100%安全なんてことはありません。万が一のときあなたはどうしますか?
そんな時、DAN JAPANがあなたをサポートします。
DAN JAPAN
一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会
TEL:045-228-3066
FAX:045-228-3063
Email: info@danjapan.gr.jp
https://www.danjapan.gr.jp/
〒231-0005
神奈川県横浜市中区本町4-43
A-PLACE馬車道9階
バックナンバー
- CASE133 ダイビング中、耳元で何かが炸裂!
- CASE132 ボートダイビングでラダーに指を挟み大けが
- CASE131 アンカーが外れ漂流。そして行方不明に
- CASE130 他のダイバーと接触しレギュが外れてパニックに
- CASE129 水深40m超でパニック
- CASE128 振り向いたらバディがレギュを外して暴れていた
- CASE127 インフレーターが外れてパニックに
- CASE126 バディを見失いパニックに
- CASE125 二日酔いで潜ってケガ
- CASE124 オクトパスブリージングでパニックに
- CASE123 仲間とはぐれ陸で倒れていた
- CASE122 残圧確認がいい加減でエア切れ
- CASE121 ウエイト調整ができずに急浮上
- CASE120 スノーケリング中に海水を飲んで意識不明
- CASE119 【考察】ドリフトダイビングの危機対処法
- CASE118 初心者が緊張と疲労で過呼吸に
- CASE117 勝手に浮上して漂流
- CASE116 緊張すると口がこわばる癖から海水誤飲で意識不明
- CASE115 ダイビング器材の不具合が原因で溺水!?
- CASE114 セルフダイビングではぐれ…。くも膜下出血で帰らぬ人に
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- CASE112 トラブル続出で溺れる
- CASE111 ブイのロープに急変! そのとき
- CASE110 リーフカレントにはまり漂流
- CASE109 突然レギュレーターを外してパニックに
- CASE108 60代男性ダイバーがダイビング中に体調不良に
- CASE107 ディープダイビングで減圧症の疑い
- CASE106 大物出現!で猛ダッシュするも取り残されてパニックに
- CASE105 ダイビング中、息苦しくなり意識朦朧に
- CASE104 講習中に海水を誤飲
- CASE103 ディープ潜水で減圧症に
- CASE102 ボートと接触
- CASE101 フィンを履く時に転倒して溺水
- CASE100 エア切れで定置網に絡まる
- CASE 99 レギュ故障で緊急浮上するも
- CASE 98 エントリー後行方不明に
- CASE 97 繁忙期のダイビングでパニック
- CASE 96 バラバラにエントリーしてロスト
- CASE 95 アドバンス講習中に急浮上
- CASE 94 冬の海で体調異変
- CASE 93 短すぎる水面休息で減圧症
- CASE 92 顔色が悪かったのにダイビングを開始
- CASE91 浮上後、大波でパニックに
- CASE90 あっという間にエアを消費して…
- CASE89 久しぶりで緊張のあまり…
- CASE88 ダイビングボートが座礁
- CASE87 タンクのバルブの戻し過ぎ
- CASE86 うねりで顔面強打
- CASE85 水深28mでの水中撮影後、減圧症に
- CASE84 冷水海でフリーフローが仇となり…
- CASE83 空気がBCに入らず溺水
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- CASE81 冬の海で意識不明に
- CASE80 ダイビング後、頭痛が止まらない
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- CASE77 体験ダイビングで絶対してはならないこと
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- CASE74 指示を守らず漂流
- CASE73 潜水後ろれつが回らない
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- CASE71 浮上中、異常行動
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- CASE68 助けてくれたバディが事故に
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- CASE64 オーバーウエイトと過呼吸でパニックに
- CASE63 母子ダイビングでロスト
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- CASE59 突然のめまい
- CASE58 マスク脱着訓練中に急浮上
- CASE57 潜水中にスノーケルをくわえ…
- CASE56 魔のトリプルトラブル
- CASE55 浮上後、レギュを外したダイバーに危機が
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- CASE53 エグジットの際、うねりで骨折
- CASE52 突然姿を消したダイバーが水中で倒れていた!
- CASE51 大量のエアを吐き体調不良に
- CASE50 病後のダイビングで潜水病に
- CASE49 リーフカレントで戻れず漂流
- CASE48 ウエイトを1kg外したら…
- CASE47 フィンが外れて焦ったあまり…
- CASE46 エンジンがかかっているボートに接触
- CASE45 ダイビング中、差し歯が抜けた!
- CASE44 ダイビング中、呼吸困難
- CASE43 うねりで顔面強打
- CASE42 浮上後、意識朦朧に
- CASE41 タンクのバルブ開け忘れ
- CASE40 潜降中に行方不明
- CASE39 咳き込んで海水を飲み、パニックに
- CASE38 ダイビング中、低体温症に
- CASE37 カメラが岩に挟まってエア切れに
- CASE36 ダイビング中に天候急変、浮上後流される
- CASE35 フリーフローと溺れ
- CASE34 1月の海で減圧症
- CASE33 撮影に夢中になりエア切れ
- CASE32 エアの早い友人を先に上げてダイビングを続行し、漂流
- CASE31 ドライスーツ着用でパニックに
- CASE30 フィッシュウオッチング中にパニックに
- CASE29 ダイビング中に気分が悪くなり病院搬送
- CASE28 エア切れで漂流
- CASE27 海洋実習中、海水を飲み込み、死亡
- CASE26 BCに空気が入らずパニックに!
- CASE25 6月、北の海で70代女性が意識不明に
- CASE24 マスクに海水が浸入して大パニック!
- CASE23 水深40mを潜り、減圧症の疑い
- CASE22 BCに空気が入りっぱなしになり急浮上
- CASE21 浮上したら係留していた船がいない!
- CASE20 水深35mでパニックに
- CASE19 残圧がなくなり一人で浮上し、死亡
- CASE18 ナイトダイビングで帰らぬ人に
- CASE17 フリーフローでエア切れに
- CASE16 レギュレータークリアに失敗して・・・
- CASE15 ロープ潜降で1人行方不明に
- CASE14 初めてのダイビングでパニック
- CASE13 一人セルフで帰らぬ人に
- CASE12 ボートダイビングで移動中に骨折
- CASE11 ダウンカレントにつかまり気づけば-40m超
- CASE10 エアがない!→パニックに
- CASE9 ダイビング中に心停止
- CASE8 海中で咳込んでパニック→急浮上
- CASE7 浮上後、体が痺れて目の前が真っ暗に
- CASE6 ボートから逆方向に流され13時間漂流
- CASE5 エアがなくなったダイバーに突然オクトを奪われパニック
- CASE4 水中で迷子になり、死亡
- CASE3 持病を隠して潜水中、突然の体調不良で失神
- CASE2 マスククリアができずパニック!
- CASE1 ダイビング中に息苦しくなり意識不明に