年間125万人が訪れるダイビング情報サイト

Marine Diving web

  • Facebook
  • Twitter
  • はてブ
  • LINE

STOP! 潜水事故
CASE91 浮上後、大波でパニックに

CASE91 浮上後、大波でパニックに

ダイビングに限らず事故はつきものではあるが、最初から最後まで何事もなく安全に楽しめてこそ、本当のレジャー。 ダイビングの場合、潜水事故というと死に至るケースも少なくない。 そして多くの人が「他人事」と思っているフシもあるけれど、ふとした気の緩みやちょっとしたケアレスミスで潜水事故が起こることも。 明日はわが身。 もう一度基本を振り返る意味でも、ぜひこの連載を参考にしていただきたい。

CASE91 浮上後、大波でパニックに

今回の潜水事故の原因

  • バディ不遵守
  • 身体拘束
  • 監視不十分
  • 器具の不備・取り扱い不注意
  • 体調の不注意
  • 技量の未熟
  • 気象・海象の不注意
  • エア確認不注意
  • その他

インストラクター2名、ゲスト10名の計12名でボートダイビングへ。
2
ダイブ目のダイビング中に、事故者の残圧が少なくなったため、インストラクターが事故者について一緒に浮上。水面に出たところで大波が来て事故者が思いっきり波をかぶってしまい、大量に海水を飲み込みパニックに。さらに意識が遠のいていったので、急いでボートに引き揚げ、CPRを開始。命に別状はなかった。

直接の原因溺水

対処法

浮上したところに大波が来て海水を飲み込んでしまったため、パニックに……という点に最大の問題点が2つあると思われる。
まずはじめの1点。
浮上して海水を飲み込んだということは、大波でレギュレーターが外れてしまったのか、それとも浮上してレギュレーターを外したところに大波が来てしまったのか。
これはあくまでも想像でしかないが、残圧が少なくなったダイバーが浮上したら、水面でレギュを外して、呼吸を整えようとする、という流れが大半なのではないだろうか。つまり後者だと考えて話を進めると、浮上後、レギュレーターを外してスノーケルにくわえ直すと、ダイビング講習で教わる。でも、スノーケルを付けていない場合はレギュレーターはくわえたまま、また波が高い場合もレギュレーターをくわえたまま、とも教わるはずだ。なので、浮上して波が来たから海水を大量に飲んだというのは、本来ならあるはずがない。
浮上して波があるかどうかを確認するまでは、レギュを外さない。そうすればむやみに海水を飲むこともない。
また大波でレギュレーターが外れてしまった場合についても、一応対処法を。大波でなくても、水面ではふとした瞬間にレギュが外れてしまうことはある。そのときに、すぐにリカバリーできるように、水面ではセカンドステージに手を添えておくとか、とっさにスノーケルをくわえられえるように手を添えておくなどする。そして、海水を飲み込まないように、レギュが外れた瞬間は息を止める。これを普段のダイビングでも練習しておくといいだろう。

次にパニックに陥ってしまったことも、問題点。
突然波が来てびっくり、さらに海水を飲み込んでしまってびっくり、という不幸(驚き)が連続して瞬時に起きて、冷静さが保てなくなったのだと思うけれど、ダイビング中に海況が激変することだって起こり得るし、海水を飲んでしまうことだって起こり得る。こうしたことをあらかじめ想定しておくことで、冷静に対処できるようになるのではないだろうか。 トラブルや事故の対処法で最も重要なのは、いろいろなシチュエーションでいろいろな事故が起こるかもしれないという可能性を知り、対策を立てておくこと。そうすれば何が起きても、落ち着いてパニックを起こさないで対処できるはず。そういう意味でもこうした潜水事故の記事を読んで、知識として身につけておいていただきたい。

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビングは安全に潜ってこそ楽しい!
でも、万が一のとき、あなたはどうしますか??

ダイビング初心者の方は、ダイビングは怖いものと思っている方も多いと思います。実際は、基本手順やルールを守って潜れば、それほど怖がることはないレジャースポーツです。
また、ダイビングは海という大自然と向き合います。
だからこそ、「水中で体験した感動は忘れられない!」、「人生を変えるほどダイビングは素晴らしい!」と感じるダイバーが多いのも事実です。
しかし、自然が相手のスクーバダイビングですから、100%安全なんてことはありません。万が一のときあなたはどうしますか?
そんな時、DAN JAPANがあなたをサポートします。

詳しくは、こちらをご覧ください。

DAN JAPAN
一般財団法人 日本海洋レジャー安全・振興協会
TEL:045-228-3066
FAX:045-228-3063
Email: info@danjapan.gr.jp
https://www.danjapan.gr.jp/

〒231-0005
神奈川県横浜市中区本町4-43
A-PLACE馬車道9階

DAN JAPAN
  • Facebook
  • Twitter
  • はてブ
  • LINE
トップページへ戻る

バックナンバー